本誌’17年8月号で「スズキもネオクラに参入?!」とスクープしたモデルが正式発表された。本誌はSV650ベースを本命としつつ、GSX-S1000ベースのCGを作成し、現代版GSX1000を提案したが、やはり本命のSVが現実となった。
ロケットカウルも似合いそうなX
スズキのネオクラシックもしくは、カフェレーサーと言えば、思い浮かぶのはバンディット400リミテッドとグース350だ。’90年末と’91年末に発売された二台は、ブームがレプリカからネイキッドに移行する中で異彩を放ったモデルとして記憶に残っている人も多いだろう。そして、これらをかけ合わせたようなSV650Xが今年の東京モーターショーに出展されることが明らかになった。
SV650Xの前身は’16年3月東西モーターサイクルショーに出展されたSV650ラリーコンセプト。’70年代のラリーカーをモチーフにしたラリーから、Xは「現代の最新技術を用いたエンジンや車体に、伝統的な外観を取り入れた、“ネオレトロ”と呼ばれるカテゴリーのコンセプトモデルを提案」とされている。この“伝統的な外観”とはカフェレーサースタイルの事で、そこからイメージがグースやバンディットLTDにつながっていくのだ。ぜひロケットカウル仕様も検討して欲しいところだ。
3月のサイクルショー前後で発売か
SV650Xは、まだ参考出品車であり、市販予定車ではない。ただし、SV650ラリーから1年半の開発期間を経ているので、市販化はまず間違いなく発売も近いと見ていいだろう。来年3月末のサイクルショーの頃には、発売日や価格が明らかになっていると予想される。ライバルであるヤマハXSR700の発表が10月と見込まれていることから、価格はその動向見極めてから決定されるだろう。このネオクラ対決もまた楽しみだ。
直4ベースのネオクラもゼヒ
スズキは、’14年の独インターモトショーでバンディット1250ベースのネオクラシックカフェレーサーコンセプト「FatMile」を出展。今では国産ネオクラと言えばヤマハというイメージだが、ヤマハがXJR1300ベースでYARD BUILTカスタムを展開し、後にXJR1300Cを欧州で発表した頃から、スズキもコンセプトモデルを出展していたのだ。しかし、バンディット1250はユーロ4と平成28年排ガス規制が適用されて現在は生産終了モデルに。それならGSX-S1000ベースは? と本誌が制作したコンセプトCGがGSX1000だ。