![[新型ハーレー試乗レビュー] 2024 ストリートボブ114:70’sの世界観を感じさせるモダンチョッパー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/06/HarleyDavidson_StreetBob114_03.jpg)
創業1903年、アメリカ合衆国ウィスコンシン州ミルウォーキーで誕生したハーレーダビッドソンは、2023年に120周年という大きな節目を乗り越え、新たなる時代へまた走り出している。本記事で試乗レビューするのは、チョッパースタイルを現代によみがえらせた「ストリートボブ114」だ。
●文/写真:ウィズハーレー編集部 ●外部リンク:ハーレーダビッドソンジャパン
他社では真似のできない世界観を感じさせるスタイル
燃料タンクに描かれたナンバー1ロゴは、創業者の孫でありデザイン部門の責任者であるウイリー・G・ダビッドソンによって、1969年に生み出されたものだ。マート・ローウィルがAMAナショナルチャンピオンの座に就いたことを記念して描いたもので、1971年発売のFXスーパーグライドに掲げられた。
ハーレーダビッドソンの強さと速さ、そしてFX=ファクトリーカスタムを象徴するロゴとして愛され続け、最新の「FXBBSストリートボブ114」にも受け継がれている。
ストリートボブ114は、1970年代に一斉を風靡したチョッパースタイルを現代によみがえらせ、他社では真似のできない世界観を強烈に匂わせる。せり上がるハンドルは、拳を突き上げるようにしてグリップを握るミニエイプバーで、ステップはVツインエンジンのすぐ横にある。上体を起こしつつ、ひざを直角に曲げてリラックスした姿勢のまま操るのだ。
シンプルで伸びやかな車体には、余計な装飾はいらない。フェンダーは短くチョップされ、テールエンドはボブカット。メーターは目立たないようトップクランプに埋め込まれ、ヘッドライトも小ぶり。すらりとした2本出しマフラーを含め、全身をくまなくブラックアウトし、トラディショナルなOHVエンジンであることを誇示するかのように、プッシュロッドカバーのみをクロームで引き立たせた。
無駄を排した結果、ビッグツイン搭載車でありながら、300kgを切る車体重量を実現している。680mmという低いシート高から、両足がカカトまで地面にベッタリと届き、引き起こす際も自然と踏ん張りが効く。取り回しがイージーで、乗り手の体格を選ばない。幅広い層に支持されているのも納得が行く。
フロントホイールは19インチで、細身のタイヤがセットされているから、ハンドリングはヒラヒラと軽快。想像以上の旋回力があるのもまた魅力となっている。
コンフォート性を求める「グランドアメリカンツーリング」では、ラバーマウントにてエンジン懸架する一方で、「クルーザー」はエンジンをリジッドマウントし剛性メンバーに加えることで、ダイレクトなライドフィールとなっていることも最後に報告しておきたい。
味わい深い鼓動を残しつつ、不快な微振動を打ち消すためのカウンターバランサーをクランクにデュアル装備。こうしたところでも差別化が図られている。
なお、全国のハーレーダビッドソンジャパン正規ディーラーでは試乗車が用意され、気になるモデルがあればこうして乗って体験することもできる。ぜひ足を運んでほしい。
高輝度リングを備えるLEDヘッドライトは、小径かつコンパクト。フロントフォークの49mmインナーチューブはラバーブーツで保護される。メーターは小型ながら、バーグラフ式燃料計/シフトインジケーター/時計などさまざまな情報を表示し、高い機能性を確保。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
ウィズハーレーの最新記事
「ハーレーダビッドソン東大阪」と「AELLA」が共同開発 ブラックに塗装されたメガホン形状のサイレンサーは、ハーレーダビッドソン東大阪と京都のカスタムパーツメーカー「AELLA(アエラ」)が共同で開発[…]
FLHTCUTG TRI GLIDE ULTRA:直感的にハーレーとわかる威風堂々のスタイル バットウイング・フェアリングを備える「トライグライドウルトラ」は、堂々たる装いと快適な乗り心地が楽しめるモ[…]
バトル・オブ・ザ・ツインの歴史に刻まれる存在 1981年に米国、デイトナスピードウェイで第一回が開催され、その熱が日本に伝わり、1984年に日本の筑波サーキットでも火蓋が切られることとなったレース“バ[…]
ウィズハーレー掲載記事のウラ側がわかる 俳優/タレント/サックスプレイヤーとしても活躍する武田真治さんが、故郷・北海道を同級生たちと結成するハーレーチーム「BLACK NOTE」とともに駆け抜けた!ハ[…]
“ハーレーの今”がわかる! 現在、ハーレーラインナップの中で人気を二分しているのが、「ブレイクアウト」と「ローライダーST」だ。どちらも1923ccもの排気量を持つ空油冷Vツインエンジン“ミルウォーキ[…]
最新の関連記事(試乗インプレッション/テスト | ハーレーダビッドソン)
元気溌剌350か、上質感ある500か!! ウィズハーレー編集部では2023年の秋、X350の日本市場導入が発表されたのと同時に購入を決意。ハーレーダビッドソン川口にて予約を入れた。 「Vツインではない[…]
ベテランカメラマンに「これはアートだ」と言わしめる流麗なフォルム リヤタイヤが路面を蹴り飛ばすかのような、豪快で胸の空く加速フィールはスタートダッシュだけではなく、速度レンジが上がってからもまだまだ続[…]
リグニスによるカスタムコンプリートのニューモデル『フリスコスタイル』とは 「これこれっ、これなんだよなぁ」と、エボリューションVツインを知る人はもちろん、もしかしたらハーレーダビッドソンに乗ったことが[…]
2002年、「Vロッド」誕生 2002年式から2017年式まで、ハーレーのラインナップに名を連ねたVロッドシリーズ。その系譜を辿るのも興味深い。現行モデルのパンアメリカ/スポーツスターS/ナイトスター[…]
XLCRとはあらゆる点で違う ブラックに統一された精悍な車体の中で、フューエルタンクに貼られたバー&シールドのエンブレムがゴールドで彩られ、誇らしげに煌めいている。 クォーターサイズのコンパクトなフェ[…]
人気記事ランキング(全体)
世界初公開の2機種はいずれもモーターサイクル カワサキが発表したジャパンモビリティショー2025出展モデルで確定しているのは、日本初公開となる「Z1100 SE」、スーパーチャージドエンジンを搭載した[…]
電子制御CVTにより街乗りもスポーティ走りも思いのまま! ヤマハは、インドネシアや日本に続いて新型スクーター「NMAX155」を欧州市場に投入する。これまでNMAX125のみラインナップ(一部地域では[…]
ENGINE:世界最速を目指してたどり着いた型式 ヤマハやスズキのような“専業メーカー”ではなかったけれど、’54年から2輪事業への参入を開始したカワサキは、基本的に2ストロークを得意とするメーカーだ[…]
新型CBは直4サウンドを響かせ復活へ! ティーザー画像から判明したTFTメーターとEクラッチ搭載の可能性 ホンダは中国がSNS『微博』にて、新たなネオクラシックネイキッドのティーザー画像を公開したのは[…]
重点的な交通取締り場所は決まっている 安全運転を心がけていても、パトカーや白バイの姿を目にすると、必要以上にドキッとしたり、速度メーターを確認したりするといった経験がある、ドライバーやライダーは少なく[…]
最新の投稿記事(全体)
バイクバッテリー上がりの原因とは? エンジン始動時のセルモーター駆動やヘッドライトの常時点灯、ABS制御、デジタルメーターなど、バイクは高性能化するにつれてバッテリーの負担がどんどん増加していきます。[…]
北米レブル300にEクラッチ仕様が登場 ホンダEクラッチが世界戦略進行中だ。欧州で人気のグローバル車・CBR650R/CB650Rを皮切りに、日本では軽二輪クラスのベストセラーであるレブル250に搭載[…]
兄貴分とは一線を画す軽さと扱いやすさ ’72/’73年にZ1/2を世に送り出した直後から、カワサキは新時代の4ストモデルとして、コミューターの400RS、W1系の資質を受け継ぐZ750ツイン、Z1/2[…]
スーパーカブ110はオレンジを廃止、クロスカブ110には新色×2を追加 ホンダは、「スーパーカブ110」「スーパーカブ110 プロ」「クロスカブ110」「クロスカブ110・くまモン バージョン」を価格[…]
1300ccのX4エンジンで排気量アップ、冷却フィンがついて2本マフラーの出立ちに! 1992年、ホンダはCB1000 SUPER FOUR、別名「BIG-1」で水冷でノッペリしたシリンダー外観のビッ[…]
- 1
- 2