
手に入れれば、生活のすべてが変わる可能性を秘めている。それがハーレーダビッドソンという乗り物だ。そんな暮らしを満喫中の個性派オーナーたちを、ハーレー専門誌『WITH HARLEY』が全国を渡り歩いてピックアップ。今回はFXSTVCとXLH883Rに乗るTさんご夫妻のハーレーライフを紹介しよう。
●文/写真:ウィズハーレー編集部(森下光紹) ●外部リンク:マイパフォーマンス
別々の趣味も持ちながら、ハーレーを楽しむ
Tさんのご家族は4人。ご夫婦と長男長女という構成である。今回の取材で待ち合わせをした山梨県のハーレーショップ「マイパフォーマンス」店頭には、娘さんも一緒に遊びに来ていた。「この子が、ものすごくバイク好きになってしまって、もう僕ら以上かもしれません」と笑うご夫婦だが、いや本当に彼女はバイクが好きそうだ。店内で取材を進めている時も、お店のスタッフと笑いながら遊具のハーレーに乗ってはしゃいでいた。
以前はバイクではなくアメ車乗りだったというご主人。趣味はサーフィンで、それは今でも続けている。家族が増えて大好きだったアメ車は手放したが、以前から興味があったハーレーには、いつか乗ろうと思っていたようである。
「ハーレーの旧車レースを見たことがあって、そのインパクトがスゴかったですね。どんなに古くても元気に走る姿や、それを駆るライダーがカッコ良くてね。だから、子どもたちが少し大きくなったら手に入れようと考えていました」
そして彼が選んだのは、エボリューションエンジンを搭載したチョッパーだった。ビンテージハーレーやチョッパーカスタムが好みだが、本格的なビンテージで苦労するより、気軽にツーリングを楽しみたいと考えての結論だったという。ソロで走るのもグループで走るのも楽しいと話すご主人。確かに毎回マイパフォーマンスのツーリングには参加しているし、良く乗っておられるようだ。
奥様は、2022年9月に大型二輪免許を取得。それまでバイクの経験はまったくない白紙状態だったが、ご主人からの影響や、趣味のバレーボール仲間がバイク乗りになったこともあって、一気に興味が湧いてしまい、なんとその年末には現在所有するスポーツスター883Rのオーナーになってしまったのだ。
「最初は教習所でアザだらけになりました。でもなんだかコツを掴んだらホイホイ乗れるようになって、時間超過なしで卒業できましたよ。ワタシ、バイク乗りに向いているのかもしれませんね(笑)」
スポーツ好きなだけあって、体の使い方が上手いのだろう。選んだモデルは日本名スポーツスター、英語の意味は「スポーツする人」となる。まさしく彼女そのものなのだ。
真冬とはいえ、小春日和の休日にショートツーリングへと出かける。ご主人はハンドチェンジのチョッパー。奥様はアップマフラーのスタイリッシュなスポーツスターというコンビである。それぞれ他の趣味もあることから、なかなか一緒に長距離を走らせることはないというが、そこは夫婦。あうんの呼吸があるものだ。特に奥様はまだ数ヶ月のキャリアしかないはずだが、実にスムーズなライディングで驚いた。前をチョッパーで行くご主人も実に楽しそうである。
しばらく走ってお店に戻ると、置いてきぼりを食った娘さんが不満顔だった。「帰りは絶対にパパの後ろに乗っていくからね。絶対だよ!」
しかし当日はご主人のチョッパーは車検で工場入り。帰りは奥様の883にタンデムすることになったのだった。
ご主人はサーフィン、奥様はバレーボールと、お互いに躍動的な趣味を持つご夫婦だが、ハーレーという個性的な相棒が家族に加わって、さらに躍動的な毎日を過ごしているようだ。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
24年ぶりの愛車に選んだのはビンテージボバー Iさんは、鹿児島からはるばるやって来た。納車されるのは、まさしく遠藤スタイルと言うべきビンテージボバーである。スプリンガーフォークにリジットフレーム。ショ[…]
HOG埼玉チャプターツーリングに同行 ただ単に車両を販売するだけではなく、それに付随する“ライフスタイル”をも提供する。そんな理念を掲げ、HOG(ハーレーオーナーズグループ)が1983年に米国で発足し[…]
ローライダーST:オリジナリティあふれるスタイルと総合力高いバランスの良さ デビューして以来、入手困難が続くほどの爆発的ヒットとなっているローライダーST。人気の秘訣はなんといっても迫力満点なフロント[…]
他人ごとではない盗難問題。高スペックセキュリティで愛車を守る 自宅での保管時はもちろん、出先で駐車する際にも二重三重にロックを掛けて盗難対策に気を遣うユーザーは多いはず。そうしたアピールは有効だが、突[…]
ハーレーダビッドソン創業120周年、7つのスペシャルモデル 創業120周年を迎えるハーレーダビッドソンが送り出すのは、エンジニアリングとデザインの粋を極めた7つのスペシャルモデルだ。『CVOロードグラ[…]
最新の関連記事(ハーレーダビッドソン)
ハーレー乗りじゃなくても大歓迎! ブルースカイミーティングは、ハーレーオーナーのみならず、ライダー/ノンライダーに関わらずどなたでも大歓迎のカルチャーイベント。 北陸初の開催となる今回は、景勝地の東尋[…]
「ハーレーダビッドソン東大阪」と「AELLA」が共同開発 ブラックに塗装されたメガホン形状のサイレンサーは、ハーレーダビッドソン東大阪と京都のカスタムパーツメーカー「AELLA(アエラ」)が共同で開発[…]
FLHTCUTG TRI GLIDE ULTRA:直感的にハーレーとわかる威風堂々のスタイル バットウイング・フェアリングを備える「トライグライドウルトラ」は、堂々たる装いと快適な乗り心地が楽しめるモ[…]
バトル・オブ・ザ・ツインの歴史に刻まれる存在 1981年に米国、デイトナスピードウェイで第一回が開催され、その熱が日本に伝わり、1984年に日本の筑波サーキットでも火蓋が切られることとなったレース“バ[…]
ウィズハーレー掲載記事のウラ側がわかる 俳優/タレント/サックスプレイヤーとしても活躍する武田真治さんが、故郷・北海道を同級生たちと結成するハーレーチーム「BLACK NOTE」とともに駆け抜けた!ハ[…]
最新の関連記事(新型バイク(外国車/輸入車))
「ハーレーダビッドソン東大阪」と「AELLA」が共同開発 ブラックに塗装されたメガホン形状のサイレンサーは、ハーレーダビッドソン東大阪と京都のカスタムパーツメーカー「AELLA(アエラ」)が共同で開発[…]
FLHTCUTG TRI GLIDE ULTRA:直感的にハーレーとわかる威風堂々のスタイル バットウイング・フェアリングを備える「トライグライドウルトラ」は、堂々たる装いと快適な乗り心地が楽しめるモ[…]
ホンダはEクラッチとDCTの二面展開作戦だ 自動クラッチブームの火付け役として、まず一番目に挙げられるのが今のところホンダCB/CBR650Rとレブル250に採用されている”Eクラッチ”。機構としては[…]
テレスコピック×フラットツインは1300cc化でより軽やかに! まず正直に言うと、残念ながらR1300RS&Rの試乗はフルウエットのみで、試乗時間も2台合わせて45分という限られた時間だった。各車のお[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
人気記事ランキング(全体)
念願のWYVERNシリーズ最新作の登場だ! ついに復活を遂げて、新発売となったSHOEI「ワイバーンØ」。歴代ワイバーンシリーズを愛用してきた筆者としては、どんな進化を遂げたのが期待しかない。そこで、[…]
コンパクトで取り付けが簡単なスマートモニター タナックス(TANAX)の「スマートライドモニター AIO‑5 Play (SRS‑015)」は、本体サイズ78.8(H)×136.2(W)×26.8(D[…]
様々な日本の峠を網羅! ワインディングロードを抜け、視界いっぱいに広がる紅葉の絶景を走り抜ける。そんな瞬間こそ、秋のツーリングの醍醐味のひとつではないでしょうか。 ここで紹介する書籍「全国2954峠を[…]
ライダー本人のサイン入り限定ヘルメットも附属 ホンダUKが発表した「CBR1000RR-RファイアーブレードSP ディーン・ハリソン レプリカ」は、2025年のマン島TT・スーパーストッククラスでディ[…]
1,000ドルを謳い文句に全米で大ヒット! カワサキは1972年のZ1以来、Z650RSにZ750TWINと念願だったビッグバイクの領域で世界のリーダーへと君臨することに成功。 またそのいっぽうで、ホ[…]
最新の投稿記事(全体)
「MOUNT SYSTEM Second」 10月22日(水)発売 「MOUNT SYSTEM Second」は、力強さと美しさを両立させた新デザインの「model 01 ETHEREAL[…]
奈良県からスタート! 北海道から九州まで全国で増加中の「カブの駅」 突然ですが、皆さん、『カブの駅』ってご存知ですか?現在、1200カ所以上登録されている『道の駅』はツーリングの集合場所や休憩スポット[…]
8月後半から9月末の日本GP、10月の全日本へ怒涛のレースシーズン アッという間に10月も半ばが過ぎてしまいました。全日本ロードレース選手権を中心に取材活動をしているボクにとっては、8月23日・24日[…]
過激な初代からフレンドリーな後継モデルへ カワサキのビッグバイクと言えば、優れた資質を備える初期型をベースにして、2代目以降で徐々に動力性能を高めていくのが通例だ。だがマッハシリーズの場合は、初期型が[…]
ヤマハ・ハンドリングのこだわりを400レプリカ路線へ融合! 1980年にRZ250をリリース、レプリカの時代に先鞭をつけたヤマハも、4ストのスポーツバイクXJ400系ではツーリングユースを前提とした、[…]
- 1
- 2