ドゥカティ初のオフローダーであるデザートXが上陸し、様々なライダーの元に届き始めている。僕の知り合いにも何人か入手している人がいて、その多くはこれまでに何台もドゥカティを乗り継いできた生粋のドゥカティスタだ。オフローダーにはそれほど興味を示さなかったライダーが「ドゥカティなら……」と触れている印象が強い。もちろん僕もそんな1人。普段はオフロードバイクの試乗会には行かないが、ドゥカティ初のオフローダーとなれば話は別だ。
●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:ドゥカティ、松田大樹 ●外部リンク:ドゥカティ
ドゥカティの本格オフロードバイクに乗る日がくるなんて……
これまで新旧問わず多くのドゥカティに試乗し、その度に魅了されてきた。ドゥカティほど走りに割り切っているメーカーはなく、そのバイクづくりはとても魅力的だ。
Lツイン(今は搭載角度によってVツインと呼ぶモデルもある)エンジンはシングルエンジン並みに幅が狭く、だからハンドリングが良い。排気量を感じさせないクイックさがあるのだ。最近台頭しているV4エンジンも並列4気筒よりはるかに幅が狭く、その狙いは同じだ。
そんなドゥカティがついに、というか満を持して初のオフローダーを発売。これはファンとして気にならずにいられない。
でも、まさかドゥカティのオフローダーに乗る日がくるなんて思ってもいなかった……。
単なる試乗会でなく、ドゥカティはオフロード初心者をサポート
デザートXの試乗会は、軽井沢で開催。前日に技術説明や試乗が行われ、夜は懇親会。そのまま宿泊し翌朝に解散という流れ。これを何チームか繰り返し、メディアだけでなくディーラーやドゥカティ・オーナーズ・クラブ(DOC)の面々も招いて行われた。
走行するのは浅間レースウェイと周辺のワインディングだ。浅間レースウェイは真っ黒い火山岩が細かくなっており、しかもウエットで少し滑りやすいシチュエーション。僕らは10月24〜25日の日程で行ったのだが、周辺の山々には雪が見えた。
さらに単なる試乗会でなく、欧州のドゥカティ・ライディング・エクスペリエンス(DRE)で講師を務めるベッペ・グアリーニさんと二輪&四輪でダカールラリーに参戦してきた三橋 淳さんが講師で登場。ようはDRE形式で彼らが我々をサポーツしてくれるのだ。本格オフローダー初心者にこれは心強い。