![[バイク雑学] バイクでも“車酔い”ってするの? 2人乗りしているパッセンジャーはどう?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/12/th_7DA_0376-1.jpg)
●文:文:モーサイ編集部(モリバイク 中牟田歩実)
バイクで“酔った”という話はあまり聞かない!?
車だけでなく、あらゆる乗り物の乗車中に起こりえる“車酔い”問題。車に乗っている最中に酔ってしまったという話はよく聞きますが、バイクに乗って“酔った”という話はあまり聞きません。
「車と比べてバイクの方が酔いにくい」という話も耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。また、タンデムシートに乗っているパッセンジャー(同乗者)の場合はどうなるのかも気になるところです。
そもそも“車酔い”はどういう仕組みで起きるのか
めまいや吐き気など、様々な症状が発生する車酔いは、そもそもどのようなメカニズムで起こるのかを見ていきましょう。
車酔いは、目や耳などの感覚器官から受け取った情報と、脳の情報処理能力のズレによって生じる自律神経の混乱で、「動揺病/加速度病」とも呼ばれています。車/バイクの乗車中だけでなく、船/飛行機/テーマパークのアトラクションに乗っていても起こりえます。
通常、耳の中にある三半規管/耳石器という器官で捉えられた体の位置/傾き/揺れなどの情報は脳へと送られます。ところが、激しい揺れなどを引き起こす乗り物に乗ると、感覚器官が得る情報が多過ぎるため、送られてくる情報の処理が追いつかなくなります。すると自律神経の乱れが生じ、頭痛や吐き気などの症状が現れるのです。
耳の中には“三半規管”と“耳石器”と呼ばれる器官があり、捉えられた体の位置/傾き/揺れがそこから脳へと送られます。
軽度な症状であれば冷や汗やめまい程度の症状で済みますが、症状が重くなると嘔吐中枢が刺激され、辛い吐き気を引き起こすこともあります。
ちなみに、似たような症状に“ゲーム酔い”がありますが、これはテレビに映し出される3D映像を脳が動いているように認知するものの、実際感覚器官は揺れ/傾き/加速を検知しないことによる感覚のズレによって、脳が混乱するためだと言われています。
バイクが車より酔いにくい理由
車よりも揺れや振動が多そうなバイクですが、実は車と比べると酔いにくい乗り物だと言えます。なぜなら次の理由があるからです。
- 視線を行き先に向ける
- コーナリング中の慣性の影響を受けにくい
- 密室空間特有の空気のよどみや匂いがない
進行方向に向かって視線を向けることができれば、走行中の揺れやコーナリングの慣性などの情報が入ってきても、脳の認識が遅れることはありません。
これは車を運転している人にも同じことが言えますが、密室である車とは異なり、剥き出しで乗車するバイクの方が視界を広く取りやすいため、バイクの方が酔いにくいと言えるでしょう。
また、コーナリング中に車体を傾けるバイクは、車よりも慣性の影響を受けにくいのも酔いにくい理由のひとつだと言えます。
さらに、車だと車内の空気のよどみや匂いの影響がありますが、バイクの乗車中は常に外気にさられされているため、匂いの影響もほとんど受けません。
こうしたことから、バイクの方が車よりも酔いにくい乗り物だと言えます。
バイクは車体とライダーの体を傾けて曲がるために、慣性の影響を受けにくく、また基本的に進行方向に視線を向けているため、脳の認識が遅れることもありません。
バイクを降りてから気分が悪くなる人もいる!?
ここまで、バイクは酔いにくい乗り物と解説しましたが、もちろんバイクに乗っていても車酔いをする人はいます。また、バイクに乗っている最中に気分が悪くなる人もいれば、バイクを降りてから気分が悪くなる人もいるようです。
これは、長時間傾きや揺れの情報を受け取り続けた脳が、いつの間にかその状態に慣れてしまい、バイクを降りても、脳がいつまでもバイクに乗っていると錯覚することから起こる酔いのこと。バイクから降りても頭がコーナーを走っているように、右へ左へふらふらと傾いているような感覚に陥ります……
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
ホンダ・スズキと同じく、浜松で創業した丸正自動車製造 中京地区と同様に、戦後間もなくからオートバイメーカーが乱立した浜松とその周辺。世界的メーカーに飛躍して今に続くホンダ、スズキ、ヤマハの3社が生まれ[…]
80年代、80ccであることのメリットに、金欠ライダーは着目した 高校生が自動二輪中型免許(当時)を取ったはいいけれど、愛車をすぐ手に入れられるかは別問題。資金の問題が立ちはだかるのだ。2年ごとの車検[…]
ヤマハ AG200(1985年2月発売)「AGはAGRICULTURE=農業の略」 直訳すると車名は「農業200」だが、いわゆる農耕地での移動や運搬に使われるバイクのこと。ホンダのCTシリーズと成り立[…]
’80年代の国内市場は短命モデルの宝庫でもあった 若年人口の増加も手伝い、国内でのモーターサイクル販売需要も多かった’80年代。エンジンは空冷から水冷化が進み、サスペンションもフレームも日々進化が見ら[…]
6年連続トップ人気の軽二輪! レブル250の魅力を500と比べつつ検証 2017年4月、250/500が同時発売されたホンダのレブルシリーズは、登場当初、かなり異色のクルーザーモデルに感じられた。エン[…]
最新の関連記事(バイク雑学)
ミラーの奥に潜む影…覆面パトカーはどんな車種が多いのか まず押さえておきたいのはベース車両の傾向。国内で多く採用されているのは、トヨタ・クラウンや日産・スカイラインといった中〜大型セダンだ。いずれも街[…]
車両の種別と免許の関係が複雑な「あの乗り物」 1.信号無視車両を停止させる 白バイ新隊員としてひとり立ちし、しばらく経った頃の話です。その日も私は、交通量の多い国道で交通取り締まりをしていました。交差[…]
BADHOPが、自らの存在と重ね合わせたモンスターマシンとは すでに解散してしまったが、今も多くのファンに支持されるヒップホップクルー、BADHOP。川崎のゲットーで生まれ育ったメンバーが過酷な環境や[…]
元々はレーシングマシンの装備 多くのバイクの右ハンドルに装備されている“赤いスイッチ”。正式にはエンジンストップスイッチだが、「キルスイッチ」と言った方がピンとくるだろう。 近年はエンジンを始動するセ[…]
なぜ「ネズミ捕り」と呼ぶのか? 警察によるスピード違反による交通取り締まりのことを「ネズミ捕り」と呼ぶのは、警察官が違反者を待ち構えて取り締まるスタイルが「まるでネズミ駆除の罠のようだ」と揶揄されてい[…]
人気記事ランキング(全体)
SV650/Xが絶版後も評価され続ける理由 スズキのミドルクラスを長年支え、2025年1月発売モデルをもって新規受注を終了した「SV650/X」だが、生産終了後もその価値は色褪せていない。1999年の[…]
現地で予約開始! 501cc空油冷単気筒「CB500」のメカニズム ホンダは2026年7月24日にインドで世界初公開した新型モデル「CB500」について、同年9月21日に現地価格を公表し、予約受付を開[…]
ズバ抜けた速さとピーキーさにシビレタ ’70年代、国内における250㏄クラスの人気は低迷していた。車検がないためコスト的に有利だが、当時は車体設計が400㏄と共通化されるのが普通で、多くのモデルに35[…]
大排気量V8の開発。極めて困難な挑戦に出たロータス 1990年代初頭、ロータスは激動の渦中にありました。長年エスプリを支えてきた直列4気筒エンジンは熟成の極みに達していたものの、フェラーリF355など[…]
60年の伝統を400ccへ! 398cc単気筒「TRシリーズ」と専用シャシーのパッケージング トライアンフがグローバルで6万台以上を販売した新世代400ccプラットフォーム。その展開において、60年以[…]
最新の投稿記事(全体)
サーキットも峠でも“勝ち”に行く! ’80年代初頭からの空前のバイクブームとシンクロするように、400cc4気筒が一気に出揃った。そしてその性能を競うべく、TT-F3やSS400といったレースが盛り上[…]
免許返納後の足から物流まで!四輪特定原付「ブレイズ イーカーゴ」が初回ロット完売を果たした理由 高齢化の進行や地方部における地域公共交通の縮小により、運転免許を返納した後の日常的な移動手段確保は重大な[…]
ここが効く! ツボを突きまくる4つの神機能 ① 素材を痛めない「2段階温風(45℃/65℃)」×ガッツリ送り込む「強風(2.07m/s)」 ガンガン乾かしたい雨濡れや猛暑の汗には、スピーディーに攻める[…]
まさに神の全知全能フィット! バッグの中身を一新するシステム収納 今回登場したのは、ツーリングキャンパーから絶大な信頼を集める定番「ヘンリービギンズ シートバッグLLサイズ」専用に設計された収納ギアケ[…]
「標識がない=60km/h」というドライバーの錯覚 これまで日本の道路交通法では、道路標識等で最高速度が指定されていない一般道路の法定速度は一律で60km/hと定められていた。しかし、主に地域住民が日[…]
- 1
- 2


![耳の内部の器官|[バイク雑学] バイクでも“車酔い”ってするの? 2人乗りしているパッセンジャーはどう?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/12/th_1335279-1024x691-1-768x518.jpg)
![バイクと車酔いの関係|[バイク雑学] バイクでも“車酔い”ってするの? 2人乗りしているパッセンジャーはどう?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/12/th__22A9334-768x512.jpg)


































