
●記事提供:モーサイ
もちろん二輪にも四輪にもディスクブレーキがあり…
どんなにハイパワーなエンジンを積んでいても、それに見合うだけの止まる能力がなければ、安心してスロットルを開けることはできません。二輪でも四輪でもブレーキ性能が重要といわれる所以です。
ブレーキシステムについては、大きくドラム型とディスク型にわけられます。両者の違いについてはご存じでしょうが、いずれにしても摩擦によって運動エネルギーを熱エネルギーに変換することで車両を減速させるという基本は同じです。
単純に摩擦力によってエネルギーを変換するだけであれば、摩擦を生み出す面積を広くとれるドラムブレーキのほうが有利という説もありますが、スポーティなモデルになるほどディスクブレーキが使われるのは、これまた二輪と四輪で共通しているところでしょう。
その理由を大まかに言えば、ディスクブレーキのメリットは放熱性とコントロール性です。放熱性が高ければ連続したブレーキ使用での性能ダウンを抑えることが期待できます。
ブレーキのコントロール性というのは摩擦材(ブレーキパッド/ブレーキシュー)に押し付ける力を微調節しやすいかどうかに左右されます。その点でドラムブレーキよりディスクブレーキのほうが有利といえるのです。
ディスクブレーキはキャリパーの固定方法で性能が変わる!
さらにディスクブレーキにおいても、ブレーキパッドを押し付ける動作を担うキャリパーの種類によってコントロール性は変わってきます。一般論でいうと、もっともベーシックな片押しフローティングタイプよりも、両側からブレーキパッドを押し付ける対向キャリパーのほうがコントロール性において有利とされています。
さらに対向キャリパーにおいても、取り付け方によってコントロール性が変わることは、多くのライダーが実感しているのではないでしょうか。
対向キャリパーの取り付け方には、車軸(アクスルシャフト)と同じ向きのボルトで固定されている「アキシャルマウント」と、車軸に対して放射状の向きで固定される「ラジアルマウント」の2種類に分類することができます。
コントロール性に有利なのは「ラジアルマウント」です。ボルトの方向とブレーキパッドを押す方向が90度異なっていることにより、キャリパーの支持剛性を高めることができます。これにより、ユーザーはブレーキ操作時にカッチリとしたフィーリングを得ることができるわけです。
昨今の二輪においては250ccクラスでもラジアルマウントを採用しているモデルが出てくるほどスポーツモデルにおいては必須といえるメカニズムですが、はたして四輪ではラジアルマウントの採用例はあるのでしょうか。
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