ダイソー製品でアルミパーツがピカピカに! 100円”フェルトバフ”で鏡面仕上げ
鏡面加工の施された美しいアルミ部品。プロが特殊機材を用いて行う処理…と考える人も多いかもしれないが、実は大手100円ショップのダイソーにはこの鏡面加工(=バフ掛け)を行うためのアイテムが販売されている。侮れないダイソー製品をバイクメンテナンス系YouTuberのDIY道楽テツ氏がインプレして紹介する。
●文:[クリエイターチャンネル] DIY道楽テツ
白くサビてしまったアルミ部品…新品の輝きを取り戻したい!
みなさまこんにちは! DIY道楽テツです。今回は、表面の経年劣化がかなり進んでしまったバイク部品に”バフ掛け”による鏡面加工を施し、ピカピカに磨き上げたいと思います。
というのも、ご覧いただきたいこちらのバイクパーツ。社外品のアルミ製トップブリッジなのですが、表面がかなり腐食しております。新品の頃はピカピカに光っていたのでしょうが、ここまで劣化してしまうといくら高剛性&高性能でもみすぼらしく見えてしまいますね…。ハンドルのサビも哀愁が漂ってます。
ダイソーの”青棒(=研磨剤)&フェルトバフ”の実力拝見!
さて、今回の加工は、ディスクグラインダーに取り付けて使う”フェルトバフ”と、これに塗って使う研磨剤”青棒”を使って行います。というのも実はこの2つ、100円ショップのダイソーで取り扱いがあるのです。
実のところ、私の手元にはフェルトバフはもちろん、より粗目の加工ができるサイザルバフも、それに使う赤棒/青棒/白棒…と、もっと言えば60番から400までのペーパーディスクも持っているので、どんな傷だらけの状態からでもバッキバキの鏡面に磨けるだけのアイテムが揃っています。
だけどね、だからこそダイソー製品のお手並みを拝見したいのです。安い道具ですが果たして実力やいかに? レッツトライです!!
ディスクグラインダーは変速式がオススメ。防護メガネもお忘れなく!
今回は変速タイプのディスクグラインダーを使用します。通常のグラインダーでも出来ないことはないのですが、回転が速すぎると熱が発生してフェルトバフが溶けてしまう(!)可能性が高いので、変速タイプを使って低速モードでの作業を推奨いたします。
また、電気ドリルやインパクトドライバーにアタッチメントを取り付けても作業は可能ですが、力のかけやすいディスクグラインダーが一番やりやすいと思われます。
そして、研磨作業は多量の粉塵が発生します。塗布した青棒(研磨剤)が飛び散ることもあるため、ご自身の健康を守るために防塵マスクと防護メガネをご利用ください(とても大切な事です)。もちろん、フェルトバフの取り付けもしっかりと。
…というわけで、ここからディスクグラインダーでの作業を前提に話を進めますね。
初めは優しく、優し~く…馴染んできたら、大胆に攻めて参りましょう!
本来の鏡面加工では、ペーパーバフやサイザルバフといったより粗い機材で下処理を行うのですが、今回は割愛。仕上げ作業にあたるフェルトバフ&青棒のみを使って磨いていきます。
さて、使い始めは慎重にいきましょう。青棒は油脂性の研磨剤なので、温度が低いと馴染みません。プラスチック部品なら研磨剤なしでも磨くことができますが、アルミだとそうはいきません。最初は軽く当てて摩擦熱で温度を上げてから、少しずつ馴染ませていきましょう。できればディスク全体に行き渡るまで「慣らし運転」をすることを強くオススメいたします。
全体に青棒が馴染んだら、いよいよ本格的な研磨の始まりです。ウイィィ~ンとフェルトバフで磨いてみると…おおおっ! トップブリッジに輝きが!!! ちょっと感動。下地処理なしでもこんなに輝くとはっ!!
ここからは大胆に攻めていきましょう。温度が上がれば青棒もスッ…とフェルトバフに馴染むので、どんどん研磨が進みます。
とはいえ、押し付けてしまったりすれば摩擦熱で温度ばかり上がってしまい、ディスクが痛んでしまいます。軽く青棒をつけて手ごたえを感じながら磨きつつ、研磨力が落ちたな? と思ったら、また青棒を少なめに塗り込む…これの繰り返しです。
おおむね表面を処理できたら、側面も磨いていきます。奥まっている部分は複雑な形状となっていることが多く、突起などに引っかかってディスクグラインダーが暴れることがあるのでご注意を。慣れてなければ、面倒でも研磨対象をクランプなどでしっかり固定しておくことをオススメします。
ダイソーのフェルトバフ&青棒だけでピカピカに!
そして黙々と磨くこと数十分…サビサビだったトップブリッジが輝きを取り戻しました! 下地処理を全くしていない状態なので、まるで曇りのない鏡のように…とはいきませんが、素材感を残した輝きが逆に安っぽくない気がします。動画の撮影も行なったので参考になりにくいですが、作業に掛かった時間は30分ほど。特に遅延もなく、通常の作業ペースだったと思われます。
また、研磨後のフェルトディスクの状態はにも特に問題なし。そこそこな圧をかけたにもかかわらず、特に摩耗した様子もなく、凹みや溶けなどの変形も見受けられませんでした。いやいやいや、こりゃ予想以上の善戦だったのではないでしょうか?
研磨剤である青棒の実力としてもそこそこで、実際に使っていても特に違和感を感じることがなかったのも驚きですね。鏡面仕上げはダイソーのフェルトバフと青棒でいいんじゃない? と、思ってしまうほどでした。
ひとつだけ残念な点は、ダイソーにはディスクの種類がそれほど多くないところ。白棒/赤棒といった研磨材のラインナップもないので、ダイソー製品だけでは本格的なバフ掛け加工はできないのです。最初から最後までの一通りの道具がすべて揃うならば、かなり面白い作業ができるのでは? 今後に期待したいところです!
何はともあれ、ダイソーのフェルトバフと青棒だけでここまでの研磨ができたことは事実なので、皆様にシェアさせていただきました。この記事がどなたかのお役に立てれば嬉しいです! 今回もご視聴ありがとうございました~!!
動画解説はこちら↓
(↓)YouTube動画のほうでは映像付きで解説しているのでよかったら参考にしてください♪
※本記事は当該執筆者が寄稿したものであり、その文責は執筆者に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
日本で登場したときの想定価格は60万円台か カワサキはタイに続き北米でも「W230}を発表。空冷233cc単気筒エンジンはKLX230のものをベースとしているが、レトロモデルにふさわしいパワー特性と外[…]
1441cc、自然吸気のモンスターは北米で健在! かつてZZ-R1100とCBR1100XXの対決を軸に発展し、ハヤブサやニンジャZX-12Rの登場からのちにメガスポーツと呼ばれたカテゴリーがある。現[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
車検のある機種は熊本製作所で作る? 新開発の400cc4気筒エンジンを搭載し、CB400スーパーフォアの後継機として、開発中のホンダ新型CB400。WEBヤングマシンでの注目度もとても高く、2025年[…]
国内導入予定はないけれど……のZ125プロ カワサキは北米で2025年モデルを続けざまに発表している。ここで紹介するZ125プロは、金色に輝く倒立フロントフォークに加えて2025年モデルの濃緑にはゴー[…]
最新の記事
- 今が見頃!一生に一度は絶対に見たい500万本! 曼珠沙華群生地〜巾着田(埼玉県日高市)へ行ってみた
- カワサキ新型モデル「ニンジャ1100SX」登場! 排気量アップで新生、ブレンボ&オーリンズのSEも同時デビュー
- 黒玉虫とグリーンボール! カワサキ「Z650RS」の2025年もモデルが10月1日発売
- カワサキ「ヴェルシス650」新グラフィックで10/1発売! 可動ウインドシールドやトラコン、スマホ接続も装備するミドルツアラー
- 電子制御シフト搭載! クラッチ操作も不要のヤマハ新型「MT-09 Y-AMT」9月30日に発売
- 1
- 2