【クラッチカスタムの極み】スポーツ性をさらにアップしつつ路面とのコンタクトを重視するアドバンテージのF.C.C.クラッチキット
2016年頃から市販車への採用が一気に進んだ駆動系パーツが「アシスト&スリッパー®️クラッチ(A&S)」です。クラッチレバーの操作力が軽くなる上に、急激なエンジンブレーキによるリヤタイヤのホッピングが軽減されるという、ライダーにとって理想的な特性を持つA&Sは、ビッグバイクから採用が始まり現在では250ccクラスにまで広く普及しています。そんな無双状態のA&Sに注目し、そのスポーツ性をさらに引き上げるべく開発されたのが、アドバンテージF.C.C.トラクションコントロールクラッチキットです。
●BRAND POST提供:アドバンテージ
バイク用クラッチで画期的な発明となったA&Sクラッチ
エンジンとトランスミッションの間にあり、駆動力を断続するのがクラッチの役目です。クラッチミート時はエンジンの回転力が唐突にミッションに伝わらないよう半クラッチを使い、シフトダウン時にもリヤタイヤとエンジン(ミッション)の回転差が大きくなりすぎないようクラッチをつなぐなど、ライダーは無意識のうちにデリケートな操作を行っています。
スポーツバイクを中心に2015年頃から普及し始めた「アシスト&スリッパー®️クラッチ」(「アシスト&スリッパー」は株式会社エフ・シー・シーの登録商標)は、クラッチハウジングとプレッシャープレートの構造を見直すことで「クラッチレバー操作力軽減」と「エンジンブレーキの抑制」を両立した画期的な技術です。
最大の特徴は、クラッチセンターとプレッシャープレートをクサビのように接触させているカム形状にあります。この形状によって、クラッチミート時は斜めの噛み合いに沿ってプレッシャープレートがクラッチセンター側に引き込まれる力が力が発生し、クラッチの圧着力が強まります。
駆動力を掛けることで機械的な圧着力が高まる分、従来のようにクラッチの圧着力をクラッチスプリングのみに依存する必要がなくなり、スプリングのレートをダウンしたり使う本数を減らしても滑ることがなくなり、結果的にクラッチレバー操作が圧倒的に軽くなりました。
逆に、急激なシフトダウンやエンジンブレーキによるバックトルクがかかると、プレッシャープレートが斜めの噛み合いに沿ってクラッチセンターから離れる方向にスライドして半クラッチ状態になるため、テールスライドやリヤタイヤのホッピングが抑制されます。
トラクションコントロールにこだわるアドバンテージは、A&Sクラッチの特徴を生かしながらスポーツ性を向上
クラッチスプリングだけに頼っていたクラッチの圧着力に機械的な作用を加えたA&Sクラッチは、F.C.C.と共同でトラクションコントロールクラッチキットを開発してきたアドバンテージにとってもこれまで経験したことのないメカニズムでした。
かつての強化クラッチといえば、とりあえずバネレートの高いクラッチスプリングで圧着力を上げるのと引き替えにクラッチレバーの操作力は強烈に重くなるのが常識でした。
それに対してアドバンテージF.C.C.トラクションコントロールクラッチキットは、ペーパー系のスペシャルフリクションディスクとガス軟窒化処理によって熱歪みを抑止したスチールプレート、バルブスプリング材を用いた高品質クラッチスプリングの組み合わせ。
半クラッチ時の唐突感を抑えながらクラッチミート後の高い伝達効率を実現しており、クラッチレバーが重くなりすぎない点も好評をいただいています。
クラッチレバーの操作性が軽くスリッパー機構を持つA&Sクラッチに対して、アドバンテージではコントロール性とトラクション性を向上させながらスポーツ性をさらにアップすることを目標として開発を行いました。
具体的には、クラッチの軽さという美点は維持しながら、ミッションのつながりやスリッパー機構の反応も分かりやすくするという欲張りな目標を掲げました。
これまで未経験のA&Sクラッチであったこと、サーキットなどの高負荷走行時に効果を実感できるよう開発を進める中で、フリクションディスクとスチールプレートを1枚ずつ増やし、クラッチスプリングを強化した製品が完成しました。
ちなみに、クラッチスプリングを強化するとアシスト力を補強できますが、バックトルクが掛かった際にプレッシャープレートが離れづらくなりスリッパー機能が効きづらくなるため、微妙なサジ加減が求められます。
ここでアドバンテージが磨き上げてきたフリクションディスクとスチールプレートの技術が大いに役立ちます。スプリングの張力アップだけに頼らず、ディスクとプレートの特性を活用することで、アシスト&スリッパー機構にマッチしたトラクションコントロールクラッチキットを実現することができました。
このクラッチは和歌山利宏さんにインプレッションをお願いしたZ900RSにも装着しており、ワインディングを中心とした走行シーンの中で高い評価をいただいています。どこか突出した利点があるのと引き替えに使い勝手が悪い面もあるというのでは、ユーザーにとってメリットにはなりません。
普段は特別に意識することなく操作でき、よりスポーツ性を引き出す走りをした際にグリップ感の掴みやすさやコントロールのしやすさを納得いただける仕上がりになったと自負しています。
この記事内の画像や動画で紹介しているZ900RSシリーズを初めとして、Z1000やVERSYS、Ninja 1000SX用も同時に発売し、4月にはNinja H-2シリーズ用(Ninja H-2Rは除く)もリリースするので、A&Sクラッチオーナーの皆さんにアドバンテージF.C.C.トラクションコントロールクラッチキットの実力を体感いただきたいと思います。
性能に加えて信頼性と安定性が重要! MOTULにはアドバンテージが求めるすべてがある
エンジンオイルは単なる潤滑油ではなくエンジンパーツのひとつだと言うことは、モータースポーツ界でよく聴くフレーズです。高性能オイルと呼ばれる製品は国内外を問わずさまざまなメーカーから発売されていますが、アドバンテージが求める重要な条件に「どこからも何も言われないこと」があります。
こう書くと誤解を招きそうですが、シビアなモータースポーツの世界ではライダーやチームの問題点や要改善ポイントは遠慮や手加減抜きでメーカーやコンストラクターに伝えられます。
記録を狙ったりライバルに勝つために不足している点は改善が必要だからです。逆に、パーツやセッティングに問題や文句がなく満足していれば、ライダーもチームも何も不満を口にしません。
我々もたくさんの褒め言葉が欲しいのではなく、改善が必要な点があれば迷うことなく伝えて欲しいとライダーやチームに伝えており、その上で「何も問題ない」と返事があるのが最高に良い状況なのだと判断しています。
そうした観点から、F.C.C.トラクションコントロールクラッチキットを販売する際やエンジンチューニングを行う際は、エンジンオイルはモチュール製を強く推奨しています。理由は先の通り、ここ何十年とモチュール製オイル、中でも300Vを使用してきて何のトラブルも発生していないからです。
有名ブランドの高価なオイルだから良くて当たり前という見方もあるでしょうし、我々自身もあらゆるメーカーのオイルをテストしているわけでもありません。
しかしモチュールを使用しているエンジンを分解した際の各パーツの美しさ、クラッチであればフリクションディスクとスチールプレートのきれいな当たり面は特筆すべきものです。
また近年の高性能エンジンで使用されることが多くなったDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングの対しても悪影響のないことを確認しています。
モチュールと言えばエステルベースの100%化学合成油を世界で始めて市販したメーカーであり、独自のESTER Coreテクノロジーによるベースオイルとバイク専用添加剤を組み合わせた300V FACTORY LINEは、レース使用にも耐えうる高性能ながらツーリングユースにも適しており、絶対的な信頼感があります。
また7100 4Tは300V FACTORY LINE の技術を継承したプレミアムオイルで、ロングツーリングで求められるシフトフィーリングの良さやロングライフ性能に優れているのが特長です。
エンジンに対して悪さをしない安全性と信頼性がオイルの必須条件であると考えるアドバンテージにとって、自信を持って使えるモチュールを推奨オイルとしているのは必然なのです。
※本記事はアドバンテージが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。