あおり運転”加害者誤認”回避マニュアル#7

加害者にも被害者にもならないためのバイク用ドライブレコーダー×5選〈あおり運転問題〉


●文:ヤングマシン編集部(田中淳磨)

’20年6月に創設され、徐々に摘発が増えてきた妨害運転罪。加害者にも被害者にもならないためには何に気をつければいいのだろうか。今回は、装着しているだけであおり運転からの抑止力になるドライブレコーダーについて、購入のポイントとおすすめの機種を紹介する。●ミツバサンコーワ EDR-21G|デイトナ MiVue M760D|キジマ ドライブレコーダー1080J|ミッドランド XTC290|エンデュランス ツインカメラドライブレコーダー

ロックファイルの任意作成とGセンサーがポイント

我々は至る所でドライブレコーダーの重要性を訴えてきたが、具体的に求められる機能や性能についてはどう考えればいいのだろうか。ドライブレコーダーは、装着しているだけであおり運転からの抑止力になることは間違いない。それは周囲の車に対しても自分自身に対してもだ。ただし、避けようもないほどにあおられて、警察沙汰になった時、最終的にどちらが加害者でどちらが被害者なのかを判断できるのはドライブレコーダーのみ、といった状況も考えられる。

ロックファイル作成機能

ドライブレコーダーに求められるのは、意図してロックファイル(常時録画で上書きされない撮影データ)を作成できる機能だ。「あおられてる?」と思った瞬間にボタンを押すなどして、上書きされないロックファイルの保存を開始する。そのまま何もなければ良いが、さらにあおり続けられたとなれば、やり返すのではなく、自身の身を守ることを優先して、その後、ロックファイルを警察に送るなりすればよい。車とやりあっても接触すればただでは済まないのはライダーの方なのだから。

Gセンサーでロックファイル作成

事故や転倒時の衝撃を感知して、その瞬間の前後も含めてロックファイルを自動保存する機能もあると安心だ。バイクの死亡事故は「死人に口なし」、つまりライダー側に不利に働くということが言われていたが、Gセンサー(加速度センサー)があれば、少なくとも自身の名誉を守ることができるだろう。

ミツバサンコーワ EDR-21G:事故時の映像は別フォルダーに保存

前後2つのカメラとGPSにより、映像/音声/日時/加速度/位置情報を記録できる高機能モデル。ソニー製CMOSセンサーを採用したカメラは200万画素フルHDの解像度で、全国のLED信号機にも対応する。録画はエンジンのオン/オフに連動するので操作不要だが、コントローラーによる手動録画とロックファイル作成、衝撃感知のGセンサーによるロックファイル保存も可能だ。本体はIP55、カメラはIP66/IP77を同時にクリアしており、バイク専用の強靭な防水/防塵/耐振動設計を備えている。

【ミツバサンコーワ EDR-21G】●本体サイズ(mm):W74.5×D100×H19 ※突起物除く●重量:503g ●構成:本体 カメラ×2 カメラステー×2 スイッチBOX 電源ケーブル microSDカード(16GB)ほか ●映像素子:200万画素 SONY CMOSセンサー ●記録解像度:1920×1080P(1080Full HD) 1280×720P(720P HD) 640×480(VGA) ●ファイル形式:MP4(動画形式:H.264 録音形式:AAC) ●フレームレート:27.5fps ●記録メディア:microSD(8~256GB) ●価格:3万8280円

バックアップ電源も備わっており、衝撃で車両からの電源が途切れてもその瞬間のデータを記録できる。

デイトナ MiVue® M760D

カメラにソニー製STARVIS™イメージセンサーを採用し、光がほとんどない環境でも一般的な光センサーに比べて4倍の明るさを実現した。解像度はフルHD1080Pでフレームレートは29.1fps と映像は高品質。上書きされないロックファイルをコントロールスイッチのワンボタンで撮影し始めることも可能で、Gセンサーによる衝撃感知時の自動録画・ロックファイル保存にも対応。

【デイトナ MiVue® M760D】●本体サイズ(mm):W60×D60×H22 ●重量:80g ●構成:本体 カメラ×2 カメラステー×2 コントローラー 12V電源ケーブルほか ●映像素子:200万画素 SONY製STARVISセンサー ●記録解像度:HD1080P(1920×1080) ●ファイル形式:MOV(H.264) ●フレームレート:29.1fps ●記録メディア:microSDHC/SDXC(16~128GB対応)class10対応 ●価格:3万2780円

キジマ ドライブレコーダー1080J

2.7インチフルカラーLCDモニターを装備し、ライブビュー撮影が可能という特徴を持つ。前後2つのカメラは200万画素CMOSセンサーを搭載し、Full HD1080Pの高解像度で対角136°と超ワイドな画角。コントローラーボタンでのロックファイル作成が可能で、Gセンサーにより事故等の瞬間を含むファイルは自動的に別フォルダに保存され、上書きされる心配がない。

【キジマ ドライブレコーダー1080J】●本体サイズ(mm):W90×D49×H17 ●重量:約97g ●構成:本体 カメラ×2 カメラステー×2 コントローラー 12V電源ケーブル 本体保護用シリコンカバーほか ●映像素子:200万画素 CMOSセンサー ●記録解像度:HD1080P(1920×1080) ●ファイル形式:MP4・TS ●フレームレート:30fps(LED式信号機非対応) ●記録メディア:microSDHC/SDXC(8~256GB対応)UHS-1/class10推奨 ●価格:3万3000円

ミッドランド XTC290

スライドスイッチの操作だけでドライブレコーダーとアクションカムを切り替えられるのが特徴。カメラにはソニー製IMX323レンズセンサーを搭載し、解像度はフルHD(1920×1080)でLED信号機にも対応。録画時間は内蔵バッテリーだと最大2時間だが、リヤカバーを外してUSB充電ケーブルに付け替えれば充電しながらの録画もできる。また、取付マウントは3種類付属する。

【ミッドランド XTC290】●本体サイズ(mm):φ 30×88 ●重量:72g ●構成:本体 ハンドル取付マウント 本体用ブラケット 両面テープマウント(テープ2種類付)ほか ●映像素子:200万画素 SONY製IMX323レンズセンサー ●記録解像度:Full HD/1080P HD/720P ●ファイル形式:MOV ●フレームレート:1080P/27.5fps 720P/55fps ●記録メディア:microSD(8~128GB 対応)class10対応 ●価格:1万4850円

エンデュランス ツインカメラドライブレコーダー

本体に2.7インチTFT液晶モニターを備えるのが特徴。前後のカメラ映像はモニター上で画角の確認や再生が行える。27.5fpsのフレームレートにより全国のLED信号機にも対応し、事故等の衝撃時はGセンサーにより別フォルダにロックファイルを保存する。また、電源OFFから約5秒間は録画を続ける遅延録画機能も備えるなど、使い勝手の良い製品だ。

【エンデュランス ツインカメラドライブレコーダー】●本体サイズ(mm):W97×D29×H31 ●重量:98.7g ●構成:本体 カメラ×2 カメラステー×2 手元スイッチ 12V→5V電源ケーブルほか ●映像素子:200万画素 SONY製センサー ●記録解像度:Full HD(1920×1080) ●ファイル形式:MOV(H.264) ●フレームレート:27.5fps ●記録メディア:microSDHC/SDXC(8~128GB対応)UHS-1/class10以上 ●価格:2万9920円


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