アールフォアって呼べばいい……の……?

ホンダの4気筒400ccフルカウルスポーツが30年ぶりに復活へ!! 新型「CBR500R FOUR」重慶ショー登場で国内仕様「CBR400R FOUR」もカウントダウンか

ホンダの4気筒400ccフルカウルスポーツが30年ぶりに復活へ!! 新型「CBR500R FOUR」重慶ショー登場で国内仕様「CBR400R FOUR」もカウントダウンか

ホンダは、中国で開催中の重慶モーターサイクルショーにて、新型4気筒エンジン搭載のフルカウルスポーツ「CBR500R FOUR」を発表。同時発表された「CB500 SUPER FOUR」とエンジン&主要骨格を共有している。こちらも日本国内で「CBR400R FOUR」の商標が出願されており──。


●文:ヤングマシン編集部(ヨ)

新設計の502cc・4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ

ホンダは、中国で開催された重慶モーターサイクルショーにて4気筒エンジン搭載の新型モデル「CBR500Rフォア(CBR500R FOUR)」を世界初公開した。その姿は2気筒モデルのCBR500R(日本ではCBR4000R)ともファイアーブレード系とも異なり、未来感のあるヘッドライトが特徴だ。

しいて言うなら2010年発売のVFR1200Fを現代風に再解釈したかのようで、4気筒ミドルスポーツとはいえスーパースポーツではなく幅広いユーザー層を狙っているのがわかる。

同時発表のCB500スーパーフォア(以下CB500SF)とはメインフレームとエンジンを共有している模様で、こちらもEクラッチ(Honda E-Clutch)を搭載している模様だ。

以前から当WEBでお伝えしてきたように、ホンダは「CBR500R FOUR」の商標を出願しており、日本国内においては「CBR400R FOUR」の商標も。つまり、重慶ショーで登場した500に続いて日本仕様の400cc版が登場する可能性が高い(時期は2026年以降になるだろう)。

ちなみに、ホンダが400ccクラスに4気筒フルカウルスポーツを投入したのは1996年のRVF(NC35)が今のところ最後。長く販売されたCB400スーパーボルドールはハーフカウルだったため、2026年モデルとしてCBR400Rフォアが登場すれば、実に30年ぶりのフルカウルスポーツ復活ということになる。

Honda CBR500R FOUR[China model]カワサキのニンジャZX-4R系のようなスーパースポーツ路線ではなく、万能路線を狙っているであろうことがハンドル位置の高さやブレーキディスク形状などからわかる。単なるカウル付きというわけではなく、サブフレームやマフラー形状など専用パーツも多そうだ。

エンジンは基本的にCB500SFと同じものを搭載していると思われるが、サイレンサーが専用品となっていることから出力やトルクといったスペックは異なる可能性もある。トランスミッションは6速、Eクラッチも中国発表モデルでは標準採用と見られる。エンジンも車体も詳細は発表されていないが、外観が露出しているCB500SFではある程度推察できることもあったので、そちらの記事も参照してもらいたい。

エキゾーストパイプはCB500SFと同様にオイルパンを避けながら流麗なラインを描くもの。往年のヨンフォアを彷彿とさせる。

サイレンサーは高く跳ね上がった専用デザインのもの。フルステンレスのCB500SFに対しブラック仕上げになっているのも特徴だ。

スチール製ダイヤモンドフレームはシートレール部分を専用設計か

メインフレームとシートレールを溶接で一体化しているように見るのはCB500SFと同様だが、タンデムシート部分が大きく上に跳ね上がっており、この部分は専用設計と見られる。

ステップ位置はCB500SFと同じようだが、燃料タンクは専用品とし、またハンドルバーもクリップオン式としてライディングポジションは独自のものに。シートもダブルシートのCB500SFに対し分割タイプになっており、座面形状もスポーツツアラーらしいものになっている。

シートから燃料タンクにかけてはCB500SFとの類似性が見えないほどの専用設計だ。

シートカウルはストッパー部分にダクトのようなものあるほか、シートを取り外すためと思われる鍵穴がセンター部分に配置される。

足まわりはCB500SFと同様に倒立フロントフォークとプロリンク式モノショック、ラジアルマウントキャリパーなどを組み合わせている。

ブレーキディスクはホイールのスポーク部分に直マウントされるタイプなので、ガチガチのスポーツライディングは想定していないものだろう。

CB750ホーネットやCBR400R(CBR500R)と同形状と思われるホイールを採用し、タイヤは台湾のCST製を履く。サイズは前120/70ZR17・後160/60ZR17だ。倒立フロントフォークはKYB製のようで、スイングアームはおそらくアルミ製。

このほか、メーターはおそらくCB500SFと共通の5インチTFTディスプレイを採用。灯火類はフルLEDで、特徴的なヘッドライトは専用設計としてウインカーもビルトインしている模様だ。リヤ側のウインカーはCB500SFと同様に最近のホンダ車でよく採用されているスリムな形状のものだ。

レイヤード表現のカウルに専用設計のフロントマスク。一方で、中国市場で好まれそうなウイングなどのギミックは控えめだ。

前述のように、日本国内には「CBR400R FOUR」の商標が出願されており、排気量を日本市場に合わせ込んだCBR400Rフォアの登場はほぼ確実と見られる。スタイリングなどはほとんどこのまま登場する可能性が高そうだ。

日本における登場時期は、CB500SFと同様に2026年春のモーターサイクルショーで初お披露目、夏以降に正式発表という流れが予想される。続報が入り次第お伝えしていきたい。

中国発表モデルではこのシルバーに加えてレッドもラインナップされていた。

こちらはショー会場で撮影されたもの。

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