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【21/31】【マン島TT 出張便り】世界に先駆けてバイクを進化させてきたイギリスの歴史がずらりと並ぶ博物館を見よ!

スコット・モーターサイクル(Scott Motorcycle)の名は日本ではあまり知られていないが、1901年にエンジンを初製作して以来、幾多の経営難のためオーナーが代わりつつも1982年までバイク製造を続けたメーカーである。最初期から2ストローク水冷並列2気筒エンジンを得意とし、チェーン式の2速ミッションやキックスターターで特許を取得している。この『レイノルズ・スペシャル(Reynolds Special)』(1932年)は、1920年代初頭からスコットの販売店を運営し、スコット用アクセサリーなどを販売ていたアルベルト・E・レイノルズにちなんだモデルで、当時はめずらしいツインヘッドライト、ブランプトン・ボトムリンクガーダーフォーク、流線型のラジエター、ヴェロセット製のポジティブストップフットギアチェンジを備えている。エンジンはシリンダーが大きく傾斜した2ストローク596cc水冷並列2気筒(スコット600ccパワープラスレプリカ)で、シリンダーヘッドはアルミ製。3速ミッションが組み合わされ、80mph(約129km/h)での走行を可能としていた。