
ホンダはインドネシアで、PCX 160系の水冷単気筒エンジンを搭載したネオクラシックスクーター「Stylo 160(スタイロ160)」を発表した。同系エンジンのアジア向けスクーターは4機種目となる。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
プレミアムクラスのモダンレトロ、現地価格は約28万7000円
PTアストラホンダモーター(AHM)は、インドネシアで初となるプレミアムなモダンレトロスクーター「スタイロ160」を発表した。ディオ110系の空冷エンジンを搭載するスクーピー等よりも上位とされ、エンジンはPCX 160系の水冷4バルブエンジン(eSP+)を搭載。現地価格は日本でもおなじみのPCX 160やADV 160よりも低めの3042万5000ルピア(日本円換算約28万7000円・2/7現在)だ。
PCX 160系エンジンのスクーターは、これまでにアジア圏でPCX 160、ADV 160のほかヴァリオ160(仕向け地によってクリック160を名乗る)の3機種がラインナップされてきたが、スタイロ160は4機種目の登場となる。ちなみにそれぞれの現地価格(いずれもABS仕様)は以下の通り。
ADV 160 3940万ルピア(約37万2000円)
PCX 160 3608万5000ルピア(約34万1000円)
Vario 160 2951万3000ルピア(約27万9000円)
Stylo 160 3042万5000ルピア(約28万7000円)
奥からADV 160、PCX 160、Vario 160。
日本仕様の販売価格と直接比較はできないが、現地価格ではPCX 160の約0.843倍。これをPCX 160の国内価格41万2500円に掛け合わせると、仮に日本で発売された場合は約34万8000円あたりと算出できる。あくまでも需要次第だろうが、国産メーカーはレトロデザインの軽二輪スクーターを国内投入しておらず、ちょうどいい隙間に思えなくもない。ただし、導入の可能性は低そうだ。
スマートキー、USB充電ソケット、フルLED灯火類を備える
装備は充実しており、上下2段構成のヘッドライトや低い位置に配したポジションライト、ウインカ―、テールランプに至るまで灯火類は全てLEDを採用。USB充電ソケットはタイプAを装備し、ホンダスマートキーや反転表示の液晶デジタルメーター、前後ディスクブレーキ+2チャンネルのABS(廉価なディスク+ドラムのCBSもラインナップ)など現代スクーターの必須装備が一通り揃っている。
アルミ製キャストホイールは前後12インチとし、シート高は768mmでPCX 160(764mm)とほぼ同等。eSAFに搭載する水冷エンジンの出力はPCX 160/ADV 160の現地仕様が16psのところ、15.4psとわずかに控えめ。車重はABS仕様同士の比較でPCX 160=132kg、スタイロ160=118kgと軽量だ。
メーターに表示できる情報は速度、積算距離のほか、バッテリーインジケーター、平均/瞬間燃費、エンジンオイル交換インジケーター、時計、トリップA/Bなど。
カラーバリエーションはABS仕様がロイヤルグリーン、ロイヤルマットホワイト、ロイヤルマットブラックの3色、CBS仕様はグラムレッド、グラムブラック、グラムベージュの3色。走行距離制限なしで最長5年のフレーム保証、PGM-FIなど部品については5年または6万kmの保証、エンジンは3年または3万6000kmの保証、電気系には1年または1万2000kmの保証が付帯する。
スタイロ160のカラーバリエーションとスペック
【Honda Stylo 160】主要諸元■全長1886 全幅706 全高1133 軸距1275 最低地上高151 シート高768(各mm) 車重118kg■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 156.9cc 15.4ps/8500rpm 1.5kg-m/7000rpm 無段変速 燃料タンク容量─■タイヤサイズF=110/90-12 R=130/80-12 ※諸元はインドネシア仕様・ABSモデル
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
18年ぶりに軽二輪で4万台を超えたホンダ バイク業界の出来事を網羅する二輪車新聞は、1月1日号で2023年の二輪車総需要を総括した。これは毎年発表されるデータで、どの排気量クラスが盛り上がっているのか[…]
原付二種の国内出荷台数は、前年比47.8%で史上初の15万台超え バイク業界の出来事を網羅する二輪車新聞は、1月1日号で2023年の二輪車総需要を総括した。これは毎年発表されるデータで、どの排気量クラ[…]
約500万人の原付ユーザーがこれで救われる! 現行の原付(第一種原動機付自転車・排気量50cc以下)に代わって、最高出力を4kW(5.4馬力)以下に制御した110~125cc車を「新原付」として従来通[…]
これまでは本田技研工業(中国)投資有限公司の一部門、今後はホンダモーターサイクル上海として独立 ホンダの中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司は、中国において趣味性の高い大型二輪モデル(中[…]
【テスター:丸山浩】かつては初代フォルツァを仕事の足として使っていたことも。その便利さが忘れられず、最近再びスクーター所有に触手が伸びかけているとか。原二もいいが高速道路に乗れる軽二もいいと熱い視線。[…]
最新の関連記事(新型スクーター)
2025年秋以降に登場予定の最新ハイブリッドスクーター レトロポップなスタイリングの原付二種スクーターが、市販予定車として大阪モーターサイクルショーに登場した。その名も「Fazzio(ファツィオ)」は[…]
徳島藍染に昭和プリン、千草に霧桜だと?! ヤマハモーター台湾は、レトロポップな125ccスクーター「ビノーラ」をモデルチェンジ。「Newtro Fashion(ニュートロ・ファッション)」のコンセプト[…]
パワフルで坂道も得意、実用的な原付二種EV 2023年のジャパンモビリティショーでコンセプトモデル「SC e: Concept」として参考出品されていたものが車名を「CUV e:」と改め、2025年6[…]
2010年モデル:ワンランク上の次世代125ccスクーター 初代となる2010年モデルが発売されたのは、2010年3月30日のこと。水冷単気筒125ccエンジン、フューエルインジェクション、アイドリン[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
最新の関連記事(新型軽二輪 [126〜250cc])
約8割が選ぶというEクラッチ仕様 「ずるいですよ、あんなの売れるに決まってるじゃないですか……」と、他メーカーからの嘆き節も漏れ聞こえてくるというホンダの新型モデル「レブル250 Sエディション Eク[…]
2017年モデル:クラス最高のスペックと装備で登場 かつての4気筒レーサーレプリカの名前を受け継いだ、CBR250RR(MC51)の初登場は2017年。38psという、当時の250ccスーパースポーツ[…]
AMAスーパークロス2位の実績を持つモトクロッサーのエンデューロ仕様が上陸! トライアンフが開発したオフロードマシンには、250cc4ストローク単気筒エンジンを搭載するモデルと、450cc4ストローク[…]
完熟した性能に刺激をプラス 発売は、2025年3月6日のこと。2017年の登場以来、2020年モデルの3psのパワーアップ、スリッパークラッチの標準装備や、2023年モデルのさらなる1ps向上、ホンダ[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
人気記事ランキング(全体)
振動の低減って言われるけど、何の振動? ハンドルバーの端っこに付いていいて、黒く塗られていたりメッキ処理がされていたりする部品がある。主に鉄でできている錘(おもり)で、その名もハンドルバーウエイト。4[…]
エクステリアはより力強く、そして個性的に 今回のモデリスタのコンセプトは、その名も「Dandy mode(ダンディモード)」だ。彫刻的な立体表現を随所に用い、街中はもちろんのこと、オフロードにおいても[…]
一回の違反で免許取消になる違反 交通違反が点数制度となっているのは、よく知られている。交通違反や交通事故に対して一定の基礎点数が設定されており、3年間の累積に応じて免許停止や取消などの処分が課せられる[…]
動きが渋い鍵穴に潤滑剤はNG! ・・・の前に ちょっと前に「キーの回りが渋くなってきた鍵穴に、潤滑剤を吹きつける(注入する)のはNG!」という情報がネット上で広く流れました。その理由は一時的に動きが滑[…]
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
最新の投稿記事(全体)
予選PP、決勝2位のクアルタラロ MotoGPもいよいよヨーロッパラウンドに突入しました。今はヘレスサーキットでの第5戦スペインGPが終わったところ。ヤマハのファビオ・クアルタラロが予選でポールポジシ[…]
論より証拠! 試して実感その効果!! カーシャンプーやワックスなど、多彩なカー用品を手がける老舗ブランド・シュアラスター。そのガソリン添加剤シリーズ・LOOPのフラッグシップモデルが「LOOPパワーシ[…]
誤操作が少なくシンプルな構造で実現するという もう何十年も前から完成形に至っているような印象を受けるホンダ「スーパーカブ」シリーズだが、ホンダは今も改良の手を緩めているわけではない──。そんな気概を感[…]
“爽快感”と“スピード感”を追求した富士急のバイク型コースター『ZOKKON』 待ちに待ったゴールデンウィークに突入!!! ツーリングの予定を立てている方も多いと思いますが、家族やパートナーがいらっし[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]