
ヤマハは、MTシリーズの最高峰モデル「MT-10 ABS」と「MT-10 SP ABS」にニューカラーを設定し、2024年モデルとして1月12日に発売すると発表した。前年にはマイナーチェンジを受け、出力向上とともにデザインや電子制御も進化している。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ
YZF-R1シリーズ直系の4気筒エンジンを搭載するスーパースポーツネイキッド
ヤマハは、同社の最高峰スーパースポーツ「YZF-R1」のエンジンを低中速寄りに仕立て直して搭載した『MTシリーズ』のフラッグシップモデル「MT-10」にニューカラーを設定し、「MT-10 SP」とともに2024年モデルとして1月12日に発売する。価格は据え置きだ。
MT-10に設定される新色は、シアンカラーのホイールを採用したダークグレー。ブルーとマットダークグレー、SPに設定されるシルバーは継続販売となる。
MT-10は“MT-king’s Dignity”をコンセプトに開発しており、2022年秋のマイナーチェンジではエンジンは吸排気系を見直して平成32年(令和2年)排出ガス規制に適合しながら6psのパワーアップを実現。吸気側では新たに3本のダクトを備えるエアクリーナーボックスを採用し、断面積と長さの異なる各ダクトによる共鳴音をチューニング。4000~8000rpmで官能的なサウンドを発生させる。このサウンドデザインは、四輪車のパワートレインサウンド開発にも小されたαlive ADを応用したものだ。
また、IMUを核とした高精度な各種電子制御に加え、ヤマハ初採用の可変速度リミッターYVSL(Yamaha variable speed limiter)を装備するのもトピック。クイックシフターはアップのみだった従来から上下対応になり、スポーツライディングの充実度と普段使いの利便性を向上した。デザインはMT-09系にも共通するツリ目のポジションライトで新たな表情を得て、さらにエルゴノミクスも追求したとしている。
上級モデルのSPは、オーリンズ製スプールバルブ内蔵の電子制御サスペンション(市販二輪車への搭載は世界初)を装備するほか、ブラックアウトされたハンドルバーやシルバーの燃料タンクなど、スペシャルな外観を奢った仕様だ。
YAMAHA MT-10 SP ABS[2024 model]
YAMAHA MT-10 ABS[2024 model]
車名 | MT-10 SP ABS | MT-10 ABS |
認定型式 /原動機打刻型式 | 8BL-RN78J/N537E | ← |
全長×全幅×全高 | 2100×800mm×1165mm | ← |
軸距 | 1405mm | ← |
最低地上高 | 135mm | ← |
シート高 | 835mm | ← |
キャスター/トレール | 24°00′/102mm | ← |
装備重量 | 214kg | 212kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ | ← |
総排気量 | 997cc | ← |
内径×行程 | 79.0×50.9mm | ← |
圧縮比 | 12.0:1 | ← |
最高出力 | 166ps/11500rpm | ← |
最大トルク | 11.4kg-m/9000rpm | ← |
始動方式 | セルフスターター | ← |
変速機 | 常時噛合式6段リターン | ← |
燃料タンク容量 | 17L(無鉛プレミアムガソリン指定) | ← |
WMTCモード燃費 | 15.6km/L(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時) | ← |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 | ← |
タイヤサイズ後 | 190/55ZR17 | ← |
ブレーキ前 | 油圧式ダブルディスク | ← |
ブレーキ後 | 油圧式ディスク | ← |
乗車定員 | 2名 | ← |
価格 | 218万9000円 | 192万5000円 |
色 | 銀 | 暗灰、青、艶消し暗灰 |
発売日 | 2024年1月12日 | ← |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
写真が公開されたのはMT-10のみ! SPはEICMAで初披露か ヤマハは欧州で、モデルチェンジした新型「MT-10」を発表した。また、国内向けリリースでは「MT-10 SP」も発表しており、日欧とも[…]
よりシャープなルック、新ライディングポジション、先進ITを投入した次世代モデル 2013年秋にケルンショーで発表、2014年に日本でも発売された初代MT-09からちょうど10周年にあたる今秋、ヤマハは[…]
最も若々しくすばしっこい、MTの末弟! ヤマハは、以前から姿は公開されていた新型車「MT-125 ABS」の発売日と価格が正式決定したことを発表。50万円切りの49万5000円で11月10日に発売する[…]
V4エンジンの鼓動感と良質なトラクションを実現するクロスプレーン並列4気筒を搭載 ヤマハは同社のスーパースポーツモデルツ「YZF-R1M ABS」および「YZF-R1 ABS」のカラーリングを変更し、[…]
車体姿勢の制御に不可欠な“忠実なレスポンス”を具現化する “ユーロ5”や“令和2年排出ガス規制”といった文言を見かける機会がずいぶん増えてきた。今後ますます厳しくなっている一方の環境規制と大型バイクら[…]
最新の関連記事(新型スポーツ&ツーリング)
特別色と専用ロゴなどを配した『50th ANNIVERSARY』 ホンダは、1833ccの水平対向6気筒エンジンを搭載する大型プレミアムツアラー「ゴールドウイング ツアー(GOLD WING TOUR[…]
249cc/26psのスポーティな油冷単気筒エンジンを搭載 スズキは、油冷シングルのフルカウルスポーツモデル「ジクサーSF250」にニューカラーを設定し、2025年モデルとして3月25日に発売する。マ[…]
ダーク系カラーに異なる差し色 カワサキモータースジャパンは、ニンジャ250と共通の車体に398ccの並列2気筒エンジンを搭載し、タイヤをラジアルに換装したフルカウルスポーツ「ニンジャ400」の2025[…]
人気のスポーツツアラーに排気量アップでさらなる余裕、ドラレコなど新装備も カワサキは、ニンジャ1000SXから排気量アップでフルモデルチェンジした「ニンジャ1100SX(Ninja 1100SX)」を[…]
楽なポジションと優れた電子制御で扱いやすいオールラウンダー スズキ最新の775cc並列2気筒エンジンを搭載するモデルとして4機種目にあたる「GSX-8R」が、登場から1年経って価格改定を受けた。 兄弟[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
ヤマハXJ400:45馬力を快適サスペンションが支える カワサキのFXで火ぶたが切られた400cc4気筒ウォーズに、2番目に参入したのはヤマハだった。 FXに遅れること約1年、1980年6月に発売され[…]
ホンダのVFやNRの影もカタチもない1977年の東京モーターショーにYZR1000デビュー! 1977年の第22回東京モーターショーのヤマハ・ブースに、白に赤ストライプのワークスマシンカラーの謎のマシ[…]
ヤマハ RZV500R「2ストV4エンジン搭載で衝撃のデビューを果たしたYZR500レプリカモデル」 ライトウエイトピュアスポーツからレーサーレプリカへの橋渡しであり、起点とも言えたヤマハ RZ250[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
人気記事ランキング(全体)
ヤマハ RZV500R「2ストV4エンジン搭載で衝撃のデビューを果たしたYZR500レプリカモデル」 ライトウエイトピュアスポーツからレーサーレプリカへの橋渡しであり、起点とも言えたヤマハ RZ250[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
4ストローク2気筒の『オフ・ザ・ロード』 国産4ストローク2気筒型オフロード車を語る上で外せないバイクが1970年登場のホンダSL350です。SL350は1970年代のホンダ車の中でもレアな存在ですが[…]
GPz900Rを受け継ぐ実用系最速マシン【カワサキGPZ1000RX】 1983年にTT-F1の排気量上限が750ccに引き下げられた結果、リッターバイクはレースの呪縛を解かれて独自に発展し始める。 […]
軽量化とパワーアップの両面を果たしたフルモデルチェンジ フルモデルチェンジが実施された2018年モデルの発売は、2018年2月1日。2017年モデルまでのニンジャ400は、海外向けのERシリーズをベー[…]
最新の投稿記事(全体)
スズキ株式会社は、2025年4月1日より、39年ぶりにコーポレートアイデンティティ(CI)とユニフォームを一新すると発表した。 ユニフォームのデザインは、1986年から使用しているブルゾン、パンツ、帽[…]
オークションで購入したシート、2~3cmの裂けたようなキズが… 筆者が某大手オークションサイトで購入した、純正コブラシート。「これでイメージチェンジするぞ! 」と思っていたのだが、購入前に気になってい[…]
セローを愛するユーザーたちへ 本イベントは、「とっておきの初心者用ゲームで、ライテク上達ポイントを手に入れて、10年後も20年後も、末永~く凛とした姿で走り続けよう!!」というメッセージを掲げ、セロー[…]
スーパーカブのオーナーズミーティング『カフェカブパーティー』の2025年の開催計画が発表された。カブファンの交流の場を提供し、健全なカスタム文化の醸成を目指す当イベント、まずは九州/北海道/関西の3大[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
- 1
- 2