
カワサキは北米と欧州で新型スーパースポーツ「ニンジャZX-6R」を発表した。いわゆるKRTエディションカラーのライムグリーンはともに共通だが、ブラックやグレーといったバリエーションカラーは欧州と北米でそれぞれ独自のラインナップとなる。ZX-10Rに通じる独自性の強いヘッドライトなど、外観デザインが一新されているぞ!
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
636ccという独自の排気量を生かしたまま、エアロダイナミクス向上やTFTメーターで武装
カワサキは、北米と欧州で新型「Ninja ZX-6R」を発表。アメリカでの価格は1万2299ドル(日本円換算約171万8000円・ABSありの場合)で発表と同時に発売、英国での価格は1万599ポンド(約183万9000円)で欧州は来シーズンの発売と明らかになった。
エンジンは、欧州仕様ではユーロ5に適合しながら124ps/13000rpm(2020年モデルは130ps/13500rpmだった)、北米では馬力こそ未発表だが、いずれもスポーツ/ロード/レイン/マニュアル設定の4種に設定可能なインテグレーテッドライディングモードを新たに採用。メーターは4.3インチのTFTカラーディスプレイとなり、スマートフォンとのコネクティビティも獲得した。カワサキクイックシフターはアップ側のみ対応する。
フロントブレーキは、ディスク径こそ変わらないが形状を変更。タイヤは新たにピレリ・ディアブロロッソ4を履く。
外観イメージを大きく変貌させたのはヘッドライト&アッパーカウルの変更によるもの。ヘッドライトはモノフォーカスタイプのLEDを採用し、そのデザインはZX-10Rにインスパイアされている。より三次元的になったカウルのデザイン、そして防風性の高まったスクリーンも採用する。
このほか、カセットミッションやアシスト&スリッパークラッチ、3モードのカワサキトラクションコントロールシステム、アルミ製ペリメターフレームなどは引き続き採用。SHOWA製SFF-BP倒立フロントフォークなど、優れた素性はそのまま継承している。
日本仕様は従来型のユーロ4バージョンがラインナップされているが、新型の発表も期待したい!
まずは北米のカラーラインナップから!
欧州仕様 ニンジャZX-6R
車名 | Ninja ZX-6R |
全長×全幅×全高 | 2025×710×1105mm |
軸距 | 1400mm |
最低地上高 | 130mm |
シート高 | 830mm |
装備重量 | 198kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ |
総排気量 | 636cc |
内径×行程 | 67×45.1mm |
圧縮比 | 12.9:1 |
最高出力 | 124ps/13000rpm ラムエア加圧時:129ps/13000rpm |
最大トルク | 7kg-m/13000rpm |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 17L |
燃費 | 6.1L/100km(16.39km/L) |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 |
ブレーキ前 | φ310mmダブルディスク+4ポットキャリパー |
ブレーキ後 | φ220mmディスク+1ポットキャリパー |
参考価格 | 1万599ポンド(英国の場合) |
ニンジャZX-6Rのディテール
KAWASAKI Ninja ZX-6R [2024 EU model]
KAWASAKI Ninja ZX-6R [2024 EU model]
KAWASAKI Ninja ZX-6R [2024 EU model]
KAWASAKI Ninja ZX-6R [2024 EU model]
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
最高出力は124ps/13000rpm、車重は198kgに 新型「ニンジャZX-6R」の姿が明らかになった! 北米では6月6日22時に公開予定で、欧州でも時刻を合わせて公開されるかに思えた新型だが、カ[…]
400ccクラスに4気筒が復活の狼煙! 北米価格は9699ドル=約125万5500円?! ホンダが誇るベストセラー、CB400スーパーフォア/スーパーボルドールが生産終了となったのは2022年10月。[…]
日本のSEは、海外のSEとRRの中間装備だ! カワサキがニンジャZX-4RRの発表で世界中のファンの度肝を抜いたことは記憶に新しいが、既存モデルのニンジャZX-25R SEでも改めて我々を驚かせる。そ[…]
レーシングECUでアクティベート カワサキは、2022年9月に欧州で「ニンジャZX-10R」およびレースホモロゲーションモデルの「ニンジャZX-10RR」の2023年モデルを発表。前者はKRTエディシ[…]
ニューカラー&グラフィックと、新装備のトラクションコントロール カワサキモータースジャパンは、ミドルクラスの2気筒スポーツバイク「ニンジャ650」の2023年モデルを発表。従来も秀作ミドルツインとして[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI])
2021年モデル概要:快適装備と電子制御を採用し乗りやすさも実現 大人気モデル・Z900RSのベース車両としても知られるZ900。カワサキの2021年ラインナップモデルが軒並み搭載してきたスマートフォ[…]
現代の耐久レーサーはヘッドライト付きのスーパーバイクだが…… 近年の耐久レーサーは、パッと見ではスプリント用のスーパーバイクレーサーと同様である。もちろん細部に目を凝らせば、耐久ならではの機構が随処に[…]
高回転&高出力主義の権化 250クラスでも高性能な直4を望む声が高まっていた’80年代前半、スズキが世界初の250cc水冷直4エンジンを搭載した量産車、GS250FWを投入。以降、ヤマハ、ホンダが追随[…]
「2025 鈴鹿8耐 Kawasaki応援グッズ」を期間限定でオンラインショップにて販売 株式会社カワサキモータースジャパンは、2025年鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦するカワサキチームを応援するた[…]
2020年モデル概要:快適装備と電子制御を新採用 発売は、2020年1月15日。マイナーチェンジが実施され、「エキサイティング&イージー」のコンセプトを堅持しつつ、装備がイッキに充実した。2019年モ[…]
最新の関連記事(新型スーパースポーツ)
2003年モデル概要:MotoGP直系の先進技術を取り入れたSSとして登場 発売は2003年7月4日。2003年当時、最先端のMotoGPマシンだった「RC211V」で培った先進技術とスタイリングを随[…]
2024年モデル概要:排ガス規制に適合し、実質的な値下げを敢行 2020年モデルでは平成28年排出ガス規制(≒ユーロ4)対応だったため、2022年11月以降は車両の生産自体が不可となっていたが、その後[…]
軽量化とパワーアップの両面を果たしたフルモデルチェンジ:カワサキ「ニンジャ400」【2018モデル】 発売は、2018年2月1日。2017年モデルまでのニンジャ400は、海外向けのERシリーズをベース[…]
意外な従順さを見せるBMWのスーパーマシン サーキットでのパフォーマンスを第一に考えられたマシンではあるものの、意外と一般公道を転がすような速度域でも扱いにくさは感じない。 エンジン特性がしっかり調教[…]
長年愛されたKRTエディションが廃止 2025年モデルの発売は、2025年4月26日。2023年モデルと同様に、令和2年排出ガス規制適合を受けた2022年モデルのスペックを引き継ぐ形で登場した。 ニン[…]
人気記事ランキング(全体)
レブル250ではユーザーの8割が選択するというHonda E-Clutch ベストセラーモデルのレブル250と基本骨格を共有しながら、シートレールの変更や専用タンク、マフラー、ライディングポジション構[…]
最新モデルはペルチェデバイスが3個から5個へ 電極の入れ替えによって冷却と温熱の両機能を有するペルチェ素子。これを利用した冷暖房アイテムが人気を博している。ワークマンは2023年に初代となる「ウィンド[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
250ccを思わせる車格と水冷2スト最強パワーに前後18インチの本モノ感! 1979年、ホンダはライバルの2ストメーカーに奇襲ともいえる2スト50ccの、まだレプリカとは言われてなかったもののレーシー[…]
ブレーキディスクの大径化が効いたのはメンタルかもしれない 第8戦アラゴンGPでも、第9戦イタリアGPでも、マルク・マルケスが勝ち続けています。とにかく速い。そして強い。誰が今のマルケスを止められるのか[…]
最新の投稿記事(全体)
シュワンツとともに駆け抜けた夏 レプリカ時代の礎を築いたRG250Γの登場から5年。強力なライバルから覇権を奪還すべく、ついにスズキの次世代機が姿を現す。 RGV250Γの名が示す通り、並列2気筒に代[…]
シリーズ第11回はクイーンスターズ・スペシャルQ&A! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運[…]
荷物にならない「究極の携帯性」が魅力! なによりも特筆すべきなのは、そのコンパクトさと軽量さ。Pocket Tripod PROv2は、薄さわずか2.3mmと、クレジットカード2枚分程度。重さはたった[…]
静かに全身冷却&最長10時間のひんやり感を実現 ライディングジャケットのインナーとしても使えそうな『PowerArQ Cooling Vest』。その特長は、ファンやブロワー、ペルチェ式ヒートシンクを[…]
2021年モデル概要:快適装備と電子制御を採用し乗りやすさも実現 大人気モデル・Z900RSのベース車両としても知られるZ900。カワサキの2021年ラインナップモデルが軒並み搭載してきたスマートフォ[…]
- 1
- 2