
ホンダとヤマハはそれぞれ、3月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催される次世代電力ネットワークの展示会「第13回スマートグリッドEXPO 春」の本田技研工業ブースに、自社の技術を生かしたさまざまなコンセプトモデルや実用化済みのモデルを展示すると発表した。
ヤマハがホンダ製「ホンダモバイルパワーパックe:」を搭載した汎用プラットフォームコンセプトを展示
2023年3月15日~17日に開催される「第13回スマートグリッドEXPO 春」に、ホンダとヤマハがそれぞれのコンセプトモデル/発売済みモデルを展示すると発表した。それらは全て本田技研工業ブースにて公開されるという。
ヤマハは、「YAMAHA MOTOR PLATFORM CONCEPT」を展示予定。これは、ヤマハで研究開発中の1~2人乗りパーソナル低速モビリティの汎用プラットフォームコンセプトだ。パワーユニットににはヤマハ製の電動モーターを搭載し、バッテリーはホンダ製の「Honda Mobile Power Pack e:」 を使用するというジャパンメイド体制である。
ヤマハが公開した「YAMAHA MOTOR PLATFORM CONCEPT」。今回の展示は、小型低速EV領域での汎用プラットフォームの市場機会を探索するとともに 、その実現性やビジネスの可能性を調査することが主な目的だという。
面白いのはタイヤで、4輪ではあるもののバイクのように傾いて走ることを前提としたかのようなラウンドしたタイヤが装着されているのだ。見た目にはシンプルなカタチながら、3輪スクーター「トリシティ」のフロントタイヤのように、ほぼ平行に傾きながら旋回していくLMW(Leaning Multi Wheel)の一種である可能性がある。ヤマハがいったいどんな乗り物を想定しているのか、このコンセプトが具現化される日が楽しみだ。
一方ホンダは、すでに本人向けに販売されている「GYRO CANOPY e:(ジャイロ キャノピー イー)」のほか、ホンダモバイルパワーパックe:を使用するコンセプトモデルを多数投入する。これまでに公開されているものもいくつかはあるが、初公開のものも多そうだ。
ホンダの展示の中でも我々が注目するのは、N-VANをベースとした電動パワーユニットシステム搭載コンセプトモデルだろう。2022年12月には「2024年春に発売」としてその姿をイメージCGで公開しているが、今回は実物が初お披露目となる。助手席ピラーレス構造が実現する大きな開口部を持ち、商用としても趣味用としても人気のN-VANが、電動モビリティとなってどんな走りやユーティリティを見せるのか、今から楽しみで仕方ない。
こちらは2021年6月10日に発表された、ホンダと小松が共同開発する電動マイクロショベル「PC01」の試作車。ここから1年半以上が経過しており、今回のEXPOで展示されるのは「PC05E-1」プロトタイプになる。
ホンダの主な出展物(リリースより)
- ●Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパックイー)※1
さまざまな電動モビリティ/機器の動力源として活用が可能な、1.3kWh以上の大容量電力を貯蔵するリチウムイオンバッテリー。再生可能エネルギー由来の電力を、モバイルパワーパックにためて持ち運びできるようにすることで、電動モビリティ/機器の動力としてはもちろん、家庭内・屋外での電源、また災害時の電力供給など、「移動」と「暮らし」の中でさまざまな用途への拡大が期待できます。
- ●Honda Power Pack Exchanger e: (パワーパックエクスチェンジャーイー)
複数のモバイルパワーパックを同時に充電し、スムーズな交換・利用を可能とするバッテリー交換ステーション。街中に設置することで、必要な時に充電済みバッテリーに交換することができ、充電時間を待つことなく、効率よく電動モビリティを利用することを可能とします。
- ●GYRO CANOPY e: (ジャイロ キャノピー イー)
配送業務などで法人のお客様にご利用いただいている「Honda e: ビジネスバイク」※2シリーズの一つで、モバイルパワーパックを動力源とした、バッテリー交換式のビジネス用電動三輪スクーター。雨や埃など天候の影響を受けにくくする大型のウインドスクリーンとルーフを装備しています。
- ●Honda Power Pack Charger e: Prototype
モバイルパワーパック専用充電器のプロトタイプ。置くだけで充電が開始され、満充電で自動的に充電を終了するシンプルなつくりに加え、多段の棚に並べて使用することを想定した横挿し設計としています。
- ●Honda Power Pod e: Prototype
モバイルパワーパックの充電/給電器のプロトタイプ。モバイルパワーパックから電力を取り出し、非常時の電源や家庭内・屋外での電源として利用が可能です。また、2台を並列運転することで、より長時間の電力を得ることができます。
- ●Honda Power Exporter e: 6000 Prototype
電動車両(BEV・FCV・PHEV)から電気を取り出し、交流100V/200V、定格6kVAの出力が可能な、可搬型外部給電器のプロトタイプ。高品質な電気が求められる精密機器をはじめ、200Vの出力により、大きな電力を要する電気機器へも適応。幅広い電力供給ニーズに対応します。
- ●MEV-VAN Concept
既販のモビリティ向け電動パワーユニットシステムのコンセプトモデル。既販ガソリン車などの動力源として置き換えることで、バッテリーシェアリングによる利便性向上など、固定式バッテリーEVとは異なる魅力と価値の提供を検討しています。今回の展示では、軽商用バン「N-VAN(エヌバン)」への搭載例をご紹介します。
- ●小型電動推進機コンセプトモデル
海のモビリティにおけるカーボンニュートラル実現への取り組みの一つである、モバイルパワーパックを動力源に採用した小型船舶向け電動推進機のコンセプトモデル。電動による低騒音・低振動・ゼロエミッションに加え、発進直後から高いトルクでの力強い推進力を発揮します。
- ●eGX搭載電動レーシングカート コンセプトモデル
レース、レクリエーション領域での取り組みのひとつであるモバイルパワーパックと電動パワーユニット「eGX」を搭載した、電動レーシングカートのコンセプトモデル。
- ●電動耕うん機 コンセプトモデル
モバイルパワーパックを動力源とする、電動耕うん機のコンセプトモデル。電動ならではの簡単始動、ゼロエミッションに加え、高いトルク性能による優れた作業性を発揮します。
● モバイルパワーパックを活用したモデル
- ・電動マイクロショベル「PC05E-1」プロトタイプモデル(コマツ)
- ・電動バイブレーションローラー コンセプトモデル(三笠産業株式会社)
- ・電動ハンドガイドローラー コンセプトモデル(酒井重工業株式会社)
- ・スプリットライトLED投光機 PL-241SLB(デンヨー株式会社)
- ・YAMAHA MOTOR PLATFORM CONCEPT(ヤマハ発動機株式会社)
- ・秋田版スマート農業モデル創出事業 大玉トマト収穫ロボットコンセプト(株式会社デンソー)
- ・DX-CELLコンセプト(株式会社デンソー)
- ※1バッテリーリサイクルの社会的責任の観点から、バッテリー回収にご協力いただける法人向けの販売を行っています
- ※2Hondaのビジネス用電動バイクの総称
第13回【国際】スマートグリッドEXPO開催概要
・主催者:RX Japan株式会社・開催日程:2023年3月15日(水)~17日(金)・会場:東京ビッグサイト 東展示場1階・スマートグリッドEXPO公式ウェブサイト URL:http://www.smartgridexpo.jp/
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
航続距離は目標200km ホンダはエヌバンをベースとした新型軽商用車EVを2024年春に発売する! 2050年にホンダがかかわるすべての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現を目指すホンダは[…]
PCXエレクトリックやベンリィe:などに続いて…… もはや電動バイクだけじゃない! ホンダとコマツは、ホンダがPCXエレクトリックなどの電動バイクに採用している交換式バッテリー「ホンダモバイルパワーパ[…]
充電済みのバッテリーを交換すれば即、走り出せる 充電に時間がかかる。EV化を目指す小排気量のバイクにとって、この課題を解決するためのハードルは想像以上に高いものです。充電インフラの技術が高度に進んで充[…]
エンジン車から乗り換えても違和感なく乗れるのがいいね ビジネスシーンで人気が高い、3輪スクーターのジャイロシリーズ。EV化の波を受け、'21年3月にホンダ初の電動3輪スクーター・ジャイロe:が登場した[…]
ホンダ二輪のカーボンニュートラルに向けた第一歩 今年の9月にホンダは「2025年までに全世界に10車種以上の電動二輪車を投入する」と発表したが、ホンダEM1 e:はその皮切りとなる電動スクーターで、同[…]
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
約半年遅れて発売の全国版はバッテリー&充電器付き! 本田技研工業(以下ホンダ)とヤマハ発動機(以下ヤマハ)は2024年8月、原付一種に相当するホンダの電動二輪車をベースとした日本市場向けモデルを、ヤマ[…]
サーキット最速の血統を受け継ぐ猛烈な加速力 街乗り用のスマートな電動バイクかと思いきや、その中身は生粋のスポーツモデルだ。E-VOは、珠海サーキットにおいて二輪ラップタイムの記録を打ち立てた業界のベン[…]
立ち乗りも座り乗りも自由自在。免許不要で広がる行動範囲 「近所の買い物や通勤を楽にしたいけれど、ペダルを漕ぐのは疲れるし、バイクの免許は持っていない」。そんな悩みを吹き飛ばしてくれる有力な選択肢が、こ[…]
7/1:ビモータ「TESI H2 TERA」 カワサキ「Z H2」譲りの200PSスーパーチャージドエンジンと、ビモータ伝統のハブセンターステアリングを融合させた究極のクロスオーバー。ノーズダイブを抑[…]
ホンダの心臓を宿した、ヤマハの新しい「ジョグ」 「EVスクーターに興味はあるけれど、どこのメーカーのシステムが安心できるのだろう」。そんな疑問を持つライダーにとって、この一台はひとつの信頼できる答えに[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
Fireblade由来の110.1kW直4と電子制御サス「Showa-EERA」の構造的整合性 CB1000GTのパワーユニットには、2017年モデルのCBR1000RR Firebladeにルーツを[…]
現地で予約開始! 501cc空油冷単気筒「CB500」のメカニズム ホンダは2026年7月24日にインドで世界初公開した新型モデル「CB500」について、同年9月21日に現地価格を公表し、予約受付を開[…]
欧州で2027年モデル登場!新色をまとったCB750ホーネット ホンダが欧州市場に向け、ストリートファイター「CB750 HORNET」の2027年モデルを公開した。CB750ホーネットは、2023年[…]
二輪安全運転診断アプリの実証実験が開始 ホンダは、ライダーの安全運転を診断するスマートフォン向けアプリを開発中であり、ウーバーイーツジャパンと共同で実証実験を開始した。期間は2026年9月1日から28[…]
一度は希少になった「400cc×4気筒」が、いま再びアツい! いま、400ccクラスの4気筒エンジンに再び注目が集まっている。 そもそも400ccと4気筒の組み合わせは、日本のバイク史において決して新[…]
人気記事ランキング(全体)
SV650/Xが絶版後も評価され続ける理由 スズキのミドルクラスを長年支え、2025年1月発売モデルをもって新規受注を終了した「SV650/X」だが、生産終了後もその価値は色褪せていない。1999年の[…]
現地で予約開始! 501cc空油冷単気筒「CB500」のメカニズム ホンダは2026年7月24日にインドで世界初公開した新型モデル「CB500」について、同年9月21日に現地価格を公表し、予約受付を開[…]
ズバ抜けた速さとピーキーさにシビレタ ’70年代、国内における250㏄クラスの人気は低迷していた。車検がないためコスト的に有利だが、当時は車体設計が400㏄と共通化されるのが普通で、多くのモデルに35[…]
大排気量V8の開発。極めて困難な挑戦に出たロータス 1990年代初頭、ロータスは激動の渦中にありました。長年エスプリを支えてきた直列4気筒エンジンは熟成の極みに達していたものの、フェラーリF355など[…]
60年の伝統を400ccへ! 398cc単気筒「TRシリーズ」と専用シャシーのパッケージング トライアンフがグローバルで6万台以上を販売した新世代400ccプラットフォーム。その展開において、60年以[…]
最新の投稿記事(全体)
まさに神の全知全能フィット! バッグの中身を一新するシステム収納 今回登場したのは、ツーリングキャンパーから絶大な信頼を集める定番「ヘンリービギンズ シートバッグLLサイズ」専用に設計された収納ギアケ[…]
「標識がない=60km/h」というドライバーの錯覚 これまで日本の道路交通法では、道路標識等で最高速度が指定されていない一般道路の法定速度は一律で60km/hと定められていた。しかし、主に地域住民が日[…]
Fireblade由来の110.1kW直4と電子制御サス「Showa-EERA」の構造的整合性 CB1000GTのパワーユニットには、2017年モデルのCBR1000RR Firebladeにルーツを[…]
ハーレーが仕掛ける異色の世界選手権 ハーレーダビッドソンは2024年から3年連続で、MotoGP日本グランプリに出展している。世界最高峰のロードレースに、なぜハーレーが? そもそもMotoGPのレース[…]
SV650/Xが絶版後も評価され続ける理由 スズキのミドルクラスを長年支え、2025年1月発売モデルをもって新規受注を終了した「SV650/X」だが、生産終了後もその価値は色褪せていない。1999年の[…]
- 1
- 2











































