セグウェイから電動バイク登場! B110S 試乗インプレッション【機能満載でスリム&コンパクト】

セグウェイ-ナインボット社の電動バイクが日本でも発売された! スリムでコンパクト、車体にGPSや通信機能を搭載し、スマホアプリと連動することで機能をフル活用できる注目の原付バイク「B110S」(ビーイチイチゼロエス)」に注目した!


●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪 ●外部リンク:オオトモ

セグウェイ‐ナインボット B110S:スリムでコンパクトな車体にトルクのある力強い走り!

セグウェイは、’15年に中国の大手家電メーカー「シャオミ」傘下の電動モビリティ企業「ナインボット」社に買収され「セグウェイ‐ナインボット」となっている。これまで2機種の電動二輪スクーターを発売し、’20年と’21年で累計70万台以上の販売実績があり、特に欧米を中心に人気だという。

3機種目となる「B110S」は、さらに改良が加えられた最新モデルで、日本仕様では原付一種の規格に出力を落とし、最高速は38km/h(最大航続距離は67km)になっている。スマホアプリと連携して使う仕様で、起動もスマホが必要だ(NFCカードでも起動可)。バッテリーや車両状態の確認、セキュリティ機能や回生ブレーキのオン/オフなど各種設定もスマホで行う。また、シートセンサーをオンにしておけば、シートが体重を感知しないと走行できないので、電動バイクに多い誤発進の心配がないのも安心だ。

【Segway B110S】■全長×全幅×全高(mm):1685×691×1095 ■シート高:779mm ■ホイールベース:1187mm ■車体重量:56kg(バッテリー含む) ■最大積載重量:100kg ■原動機:インホイールモーター(Segwayカスタマイズ) ●定格出力:0.57kW ■電力回生:アプリで設定可能 ■最高速度:38km/h* ■航続距離:67km ■最大登坂角度:15度(約27%) ■駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー(Amperex Technology Limited製)※脱着可能 ■バッテリー電圧/容量/充電時間/重量:48V/30Ah(1440Wh)/4h**/11.6kg ■車体防水性能:IPX5 ■バッテリー防水性能:IPX7 ■ブレーキ:F/R=油圧式ディスクブレーキ ■タイヤサイズ:F=12×MT1.50 R=10×MT1.85 車両区分:原付一種 運転免許:原付免許~ ■メーカー保証期間:1年(本体・バッテリー共に) ●色:ブラック オレンジ ●乗車定員:1名 ●一般販売予定価格:43万7800円(消費税/送料/組立費用込) *気温25℃/積載重量75kg/風速3m/s以下の条件で舗装路を走行(停止と再加速を含む)したテスト結果 **100%まで4時間/80%まで3時間

【ライディングポジション】スリムでコンパクトな車体だがハンドルが少し高めなこともあり、腕回りの窮屈さはない。ステップボードが狭く、靴サイズ28cmのボクは足回りが窮屈。ステップボードの両サイドが下に傾斜している点も足置き性の減点ポイント。シートは肉厚でクッション性が良いのだが、表皮に伸縮性に富んだ素材を使用しているため、ブレーキングの度に表皮が大きくズレる。これは要改善だね。車重は56kgでとても軽く取り回しは楽チンだ! (身長173cm/体重77kg)

セグウェイ‐ナインボット B110S:試乗インプレッション

せっかくなので、スマホアプリと連携して試乗した。シートに跨ると自動で起動し、スタートボタンを押せば走行モードになって直ぐに走り出せた。スリムでコンパクトな車体とは裏腹に加速が良く、幹線道路で他の車両と混走しても怖くない。自転車では登れないような激坂でも力強く登る性能にも驚いた。

ブレーキを掛けるとモーターからの電流が切れる仕様だが、カク! とは切れずに半クラのような滑らかさがある。これは意図的な設計なのかパーツの組み合わせによる偶然の産物なのか本国に問い合わせているのだが、原稿を書く時点では回答を頂けなかった。もし前者なら、これまでにない設計で、さすがセグウェイと言いたいところではあるのだが…。

足回りは、急ブレーキ時にフロント回りに少しヨレ感が出たり、リヤブレーキがロックしやすかったりするが、チョイ乗りバイクと考えれば許容範囲。唯一改善して欲しい点は、シート表皮が伸縮性素材で、ブレーキの度にズレること。シート自体は肉厚で座り心地がとても良いのに、何でこんな素材を使ったのだろうか? でも、トータルでは欲しい! と思える一台で、その理由はやっぱり力強い走りかな。

現在、マクアケで8月30日まで先行予約販売中。その後一般販売される予定で、アフターメンテは販売代理店のオオトモで対応する。

【最大登坂角は15度!】モーターの最大トルク値は公表されていないが、かなりトルクがあり、自転車では登れない激坂でもスイスイと気持ちよく登るパワーがあった。

セグウェイ‐ナインボット B110S:アプリケーション機能

GPS/4G通信/ブルートゥースを車体に搭載し、スマホアプリと連携することで便利な機能が充実する。例えば走行可能距離やバッテリー残量の数値は、メーターには表示されずアプリに表示される。

キーレスエントリーではスマホを持ってシートに座るだけで車体のロックが自動で解除され(スマートロック解除機能/シートにセンサー内蔵)、逆に車体から離れると車両を自動でロックでき、通勤や通学、乗り降りが多い買い物などで重宝する。セキュリティオンで車体に不審な動きがあると通知が届いてGPSで車体を追跡でき、遠隔で車体電源をオフにする事も可能だ。

GPSで記録した走行ルートや速度などのデータを見返す事ができるのも楽しいし、車両に不具合が発生した場合もアプリで確認ができる。4G通信でファームウエアのアップデートも自動で行え、常に最新の状態で乗れるのだ!

アプリで車両管理、設定や走行履歴の確認も行える。

セグウェイ‐ナインボット B110S:バッテリー性能

搭載バッテリーの容量は48V/30Ah(1.44kWh)。家庭用100Vを使い約3時間で80%、4時間でフル充電となる。バッテリー本体にもインジケーターを搭載するが、プラグイン充電時にはスマホアプリでも充電状態を遠隔で確認することもできる。万一バッテリーを盗まれた場合にはアプリからロックすることも可能だ。

シート下に収納されているバッテリーは簡単に脱着可能で、外してからも充電できる。バッテリーセルはTDKのグループ会社ATL(Amperex Technology Limited)製でバッテリー重量は約11.6kg。

プラグイン充電口はシート下の前側に備える。もちろん防水キャップ付きだ!

セグウェイ‐ナインボット B110S:車両紹介

中国の大手QSモーター社製の48Vインホイールモーターを、B110S仕様にカスタマイズし、トルク特性のあるモーターになっている。前後にディスクブレーキを採用して制動性能を確保している。

灯火類はLEDを採用。フロントウインカーはボディに埋まっているデザイン。

スマホで各種設定と確認を行うためメーターディスプレイはシンプル表示。緑点灯中は走行可能状態だ。

クルーズコントロールを装備(真ん中のボタン)。

ステップボードは狭く、両サイドが外側に傾斜している。

車体には荷掛けフックやUSBソケットも備える。

スマホアプリの他にもNFCカードでも起動やシャットダウンが可能。

ブレーキ&右ボタン長押しで、シートロックを簡単に解除可能。

フルフェイスヘルメットも入るSHADのSH26トップボックスは、ナインボットのロゴが入るオプション品。

【セキュリティアラーム】セキュリティオンの状態で車体を動かすと、車体の振動や傾斜をセンサーが感知してホイールがロックされ、大きな警告アラームが車体から鳴り響く。これには泥棒もビックリだね!


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