車両の購入からモディファイ、メンテナンスに至る一連の流れは、現行車でも絶版車でも同じ。しかし絶版車を相手にするには、基本的な技術や整備能力だけでは済まない対応力やノウハウも求められる。”とことん整備”をはじめ、センスの良いモディファイも得意なモトジョイ(三重県鈴鹿市)は、絶版車ユーザーの頼りになる専門店である。
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“走る・曲がる・止まる”の三要素を徹底チェック
取り扱い機種を絞り込むことで専門店として特化するバイクショップがある一方で、守備範囲を広く設定する店舗もある。ホンダCBXの駆け込み寺的存在であるとともに、カワサキトリプルのレーサーでレースに参戦し、カワサキZ系やホンダCB750フォアの”とことん整備”を手がけるモトジョイは、後者に属する絶版車専門店だ。
ノーマルでもカスタムでも、バイクにとって整備やメンテナンスが必要であることを熟知する同店では、”走る・曲がる・止まる”の三要素を第一にチェックする。「専門店なのに、そんな基本的なことを……」と釈然としない絶版車オーナーもいるだろうが、モトジョイがそこに注力するのは基本整備ができていない車両、不調に気付いていないオーナーが多いことの裏返しである。
整備を徹底的に行うからこそ、カスタムによってそれぞれの機種の輝きがアップする。ここで強みを発揮するのが、モトジョイがオーヴァーレーシングプロジェクツのグループ会社であるという関係性。パーツコンストラクターであるオーヴァーのモノ造りのノウハウを存分に生かした絶版車向けパーツは、ワンオフ/量産品ともにクオリティは抜群。
愛車の状態を客観的に判断してほしい、もっとセンス良くカスタムしたいというオーナーに、モトジョイは技術力とセンスで応えてくれる。
全国のCBXオーナーの駆け込み寺的存在
’60年代ツインやペイントも守備範囲
モトジョイでは主に国産絶版車を扱っているが、実は’60年代以前の欧州車も得意としている。それもあって、カワサキWシリーズやヤマハXSなどの国産ツインも分け隔てなくメンテナンスを行っている。
純正部品やリプロパーツが豊富な機種ならまだしも、部品探しが難航すれば仕上げに要する時間も増えるのは絶版車の宿命。たがモトジョイでは中途半端で終わらせず、最善の努力を尽くしている。
年代に合わせたシブいカスタムも得意
絶版車のクラシカルな雰囲気を生かしながら、パフォーマンスを追求するカスタムブランド「オーヴァークラシックス」。このチャンバーはデザインと容量にこだわり水圧で膨らませたスチール製の3本出しだ。バックステップキットの方は、4パターンのポジションを設定できるアルミ削り出しながら、ブラックアルマイト仕上げとしてマッチングを図る。
こちらの車両のワンオフマフラーは、オーヴァーレーシングの佐藤健正会長が製作したCB500レーサーのメガホンマフラーに憧れたCB750フォアオーナーのオーダーによるもの。フレームにピッタリ沿いながら、街乗り用のバックステップを避けつつ立ち上がる4本のメガホンサイレンサーは、数多くのレーサー製作を行ってきた佐藤会長のセンスが発揮されている。
耐久性に考慮したエアクリーナーBOX対応TMRキャブ
ボディ自体の摩耗や変形によりセッティングだけでは調子が取り戻せないこともある絶版車の純正キャブ。そんな時に人気なのが、カワサキZシリーズとホンダCB750フォア用に用意されたミクニTMR32 キャブレター。純正エアクリーナーボックスに対応するアダプターが装備されるので、街乗りやツーリングでも気兼ねなく使えるのが特長だ。
●文/写真:栗田晃 ●取材協力:モトジョイ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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