キャンプ好き二輪ライター・ヤタガイ塾

キャンプグッズ選びのコツ#2 シュラフ/マット等【ソロで楽しむバイクキャンプ入門】

キャンプをするには、当然ながらテントや寝袋といったアウトドア用品が必要になる。バイクは積載性に限りがあるだけに、アイテム選びにもノウハウがあるのだ。前ページのテント編に続き、キャンブ大好き二輪ライター・ヤタガイがシュラフ/マット/ヘッドライトについて解説する。

シュラフ:軽量コンパクトなのは登山用のマミー型

ファミリーキャンプでは四角い封筒型も使うが、積載スペースの限られるバイクキャンプでは、少ない布量で最大限の保温性を確保した山岳用のマミー型が便利。それに、そもそもシュラフが重要になるのは、高地や春秋の肌寒い場所で使用するような状況。寒くて眠れない夜は想像よりも過酷で、それだけでキャンプを嫌いになる理由にもなりうる。よってシュラフはケチらず、ちょっとオーバースペックなものを選んでおくと、いつでも快適なキャンプライフを楽しめる。

マミー型のシュラフは、寒い時には頭まですっぽり覆え、暑ければサイドのファスナーを開いて半身、もしくは掛け布団のようにして使う。マミーとはミイラのこと。

ポイント1. 伸縮性

一見してマミー型は窮屈そうだが、最近は内部にゴムが内蔵されストレッチ性を持った寝心地のいいモデルも増えている。肩幅が広めの自覚があったり、寒がりの人はこのストレッチタイプのモデルを選んでおこう。

ポイント2. 対応温度

まともなシュラフであれば、”これ以上寒いと死ぬ”という使用限界の温度が設定されている。暑いぶんには中に入らずかければいいだけなので、夏用でもマイナス3度対応ぐらいを選んでおくと安心だ。

ポイント3. 化繊かダウンか?

暖かさも軽さも収納性も、ダウンに軍配が上がる。しかしダウンは高価なため、最初は化繊のシュラフを選ぶ人が大半だろう。ただ化繊はかさばるため、収納サイズのチェックを忘れずに。別売のコンプレッションベルトも便利だ。

マット:キャンプの寝心地はマットでほぼ決まる

凹凸や小石もある状況で寝るキャンプにおいて、シュラフの下に敷くマットは安眠のための最重要アイテム。以前は銀マットと呼ばれるペラペラのウレタンマットを使うことが多かったが、近年は空気で膨らませるエアーマットが主流。エアーマットの利点は少々の凹凸や小石なら気にならないだけでなく、断熱性も高く暖かいことだ。ただ、使用前に膨らませたり、空気を絞り出してパッキングする必要があることを面倒に感じる人もいるかもしれない。

厚さ3cmほどのエアーマットをたたむとコンパクトな雨具ぐらいの大きさになる。コンパクトなのはいいが、収納時にしっかり空気を絞り出す必要があるのがちょっと面倒。

厚手のウレタンマットもそこそこ快適だが、たたみ寸法が大きく荷物の外にくくりつけることになる。使用時はパタパタ広げるだけなのでとにかくラク。

ヘッドライト:両手フリーの必須アイテム

一般的にはヘッドライトだが、ライダーはバイクのヘッドライトと使い分けてへっ電(ヘッデン)と呼ぶことが多い。最大の利点は両手を塞がずに手元を照らせることで、テント、マット類に次いでキャンプの必須アイテムだ。電源には、リチウム電池やボタン電池式などいろいろあるが、単三/単四などの乾電池式の方が旅先で電源を買い足せて便利。明るさについては、キャンプレベルなら100ルーメンもあれば十分だ。

サーチライトのように周囲を照らす、明るすぎるヘッドライトはキャンプサイトでは迷惑。ほどよい明るさ、もしくは調光機能のあるモデルを選びたい。

よくあるのが、荷物の中でいつの間にか電源ボタンが押され、電池がなくなっていること。ロック機能付きのモデルか、電池は取り外しておくのが確実だ。

キャンプ大好き二輪ライター・ヤタガイ氏によるバイクキャンプ入門。次ページではキャンプグッズ選びのコツ・テーブル/チェア編をお届けする。
〈特集〉ソロで楽しむバイクキャンプ入門


●写真:武田大祐 ●文:谷田貝洋暁 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

最新の記事