昨今のカスタムシーンで、高い人気を誇っている「クラブスタイル」。そのベース車としてファンから根強く支持されているのがFXR系だ。本記事では、RTBモーターサイクルがFXRとFXRDBBの異なる年代生まれの2台をベースに作り上げたカスタムモデルをそれぞれ見てみよう。
NEWモデル SOFTAIL STANDARD 試乗インプレッション!! いかにもハーレーらしいミニエイプハンドルバーとチョップドフェンダー、ソロシートやクロススポーク仕様のホイールを備え、シンプルな[…]
’94 FXR S&S TC97モーター換装車:高年式オーナーも羨むFXRクラブスタイル
ハーレーがオールアルミ素材のエボリューションエンジンをリリースする以前、鉄シリンダーを有するショベルヘッドがまだ現役だった1982年に初期モデルが登場したFXR。80年のFLTフレームに続き、エンジンをラバーを介して搭載するラバーマウント構造(3点懸架)を採用した高剛性なシャシーを持つ。
シート下にサイドカバーを配したデザインは”日本車みたい”と揶揄されたが、その一方でアメリカ西海岸のアウトローバイカーやトップビルダーたちが、ポリス仕様のFXRPを安価で払い下げてカスタムベースとしていたのもまた事実。クラブスタイルのルーツを辿っていけば、その頃のそんなシーンにまで遡らなければならないだろう。
前置きが長くなったが、現代版ではパワフルなTCモーターを惜しみなく投入するのがトレンド。RTBモーターサイクルではS&S製TC97を積み込み、吸排気もスーパーGキャブレターとサンダーヘッダーマフラーで刷新。さらに足まわりも強化し、フロントはダイナ用39mm径トリプルツリーでプログレッシブのカートリッジ式フォークに、リヤはイタリアODC15インチショックで武装した。
凝ったペイントも目を惹くもので、トータルコーディネイトの完成度が高いのはRTBらしさ。ダイナやM8といった高年式車がクラブスタイルの主役となりつつあるが、FXRのオーラは唯一無二。戦闘力を高め、まだまだ勝負の土俵にあげてくるのがRTB流だ!!
’15FXDBBクラブスタイル:アグレシッブな走りを予感せずにはいられない
フォワードコントロールだったフットペグをスポーティなミッドに戻し、カーボン製のTスポーツカウルやワイルドワンの12インチ・ハンドルバーでワイルドなスタイルに。チョッパースタイルだったストリートボブリミテッドの面影は、もはやどこにもない。
ツインカム96に入れたスクリーミンイーグルのハイカムSE-255は、トルク重視で常用回転域での力強さが増し、強烈な加速が楽しめる一方で扱いやすさも失われていない。ステンレス管ならではの重厚な低音が響き、ストリートを流すだけで痛快なエキサイティングなライドフィールを獲得している。
前後サスペンションも強化済みで、フロントはダイナ・ローライダーSより移植したカートリッジ式フォークとし、リヤはODCの14.25インチショック。
エンジン下の武骨なスキッドプレートも存在感があるが、これはカリフォルニア・ロングビーチに拠点を構えるパーツメーカー・スピードマーチャント製。こうしたワンポイントでマシンの表情をガラリと変える。クラブスタイルの枠組みの中で個性をアピールした好例だ。
●取材協力: RTBモーターサイクル ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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