●取材協力:ブルズアイ
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力強い鼓動と胸のすくような加速が醍醐味!
ビッグツインエンジンを搭載するハーレーでも、走りで負けたくない! そんなアグレシッブなマインドを具現化したのが、昨今のカスタムシーンでトレンドのひとつとなっている「クラブスタイル」だ。オールブラックで不良ムードに包まれており、フェアリング&ウインドスクリーンを備えるのは、高速道路もハイスピードで駆け抜けるためだ。
【CLUBSTYLEってナニ?】クラブ、つまりMOTORCYCLE CLUBを意味し、本場アメリカではアウトロー集団だったりもする。そんな彼らの世界をTVドラマ化したのが「サンズ・オブ・アナーキー」で、登場するハーレーが一躍注目の的に。黒ベースの車体にフェアリング、アップライトなハンドルを備え、ハイウェイもかっ飛ばすための強力エンジンもマスト!
ベースモデルに選ばれるのは、ハードなライディングにも応えるダイナかFXR系で、剛性の高いシャシーが決め手。FXR系(’82〜’94年)は一部を除きかつて不評だったが、今や高値がつくほどの人気シリーズに。心臓部はエボリューションだが、載せかえてしまうケースもあるとか。
年式的にも販売台数からも、現状でメジャーとなっているのはダイナファミリーの高年式車、つまりツインカム搭載以降(’99〜’17年)のモデルとなる。メインチューブを角型とし、太い丸パイプと組み合わせたダイナワイドフレーム+ツインショックというスタイルが定石と言えるだろう。前後足まわりをグレードアップし、エンジンもパワーアップを図る。ツインカムユニットはハイカム、ビッグボアなどモディファイのためのパーツも純正・社外を問わず豊富に出揃い、期待通りにイジっていける。
一方で、ミルウォーキーエイト&モノサスペンション化のニューソフテイルフレームも、クラブスタイルのベース車として台頭してきた。スポーティな走りを追求した現行ソフテイルは、クラブスタイルの「ビッグツインモデルもスポーティに」という走りに重点を置いたコンセプトを踏襲していて、スタイル的にも相性抜群だ。
さて、クラブスタイルのまさに王道、そう呼ぶのに相応しいのが、ブルズアイのFXDBだ。ワイルドワンの10インチライザーバーを握りしめた途端、もう高揚した気分になってくるではないか。エンジンを始動すれば、マルマスモーターサイクルラウンジのオールステンレス製2in1マフラーが迫力のビートを奏で、もう我慢できない! すぐにでもアクセル全開で、スッ飛んでいきたくなる。
ノンビリゆったり走るのがハーレーの醍醐味のはずだが、クラブスタイルのカスタムに乗ると、Vツインエンジンの図太いトルクを堪能しようと、ついつい右手のスロットル開度が大きくなりがちになるのは何故だろう……。
ツアラーより軽快な車体、俊敏なハンドリング、見渡しの良いライディングポジション……、いいや、理由はそれだけではない。こう思えるカスタムはどれも、心臓部がとびきり強靱だからだ。
このストリートボブもまたツインカム96(1584cc)が1800ccにまで排気量がスケールアップされ、スロットルボディ拡大、ハイカム、吸入効率を高め不適切な高圧縮化を避けるブランチヘッド(サンダンス製)で、ピークパワー106PS、最大トルク15.9kg-mを発揮するモンスターエンジンを股ぐらに抱えている。低中速はモリモリのトルクで、車体の軽さも相まって2000ccオーバーのバガーにも負けない加速感、そして力強い鼓動。高回転も和太鼓を激しく打ち鳴らすかのようにパワフルで、それでいてシャープに伸び上がる。
ピックアップの良いエンジンのおかげもあって、跨った瞬間はずっしりと重い操作感もアクセルを開けてグイグイ車体を進めていくとまったく気にならなくなるから、余計に右手はグリップを大胆に捻っていく。これぞクラブスタイルであり、見た目のスタイルだけでなくライディング自体、つまり乗り手のマインドまで刺激されていく。
こうしたエンジンフィーリングを左右するのが、今号の巻頭特集では再三に渡ってお伝えしているインジェクションチューニング。ブルズアイはシャーシダイナモやインジェクションコントローラーなどをリリースする米国メーカー「ダイノジェット」の認定ショップ(正規販売店)であり、代表の尾羽厚一郎氏は米国ラスベガスにある本社の講習会に毎年欠かさず足を運び、日々進化する最新技術やノウハウを吸収している。
尾羽氏のインジェクションチューニングを体感したお客さんは、リピーターとなって再びお店に訪れる。ユーザーの要望や用途、技量などによって味付けは変わるが、圧倒的に支持される理由は乗れば納得。オーナーが求めるアグレシッブかつ刺激的に駆け抜けたいという、ほとばしる熱き想い、興奮、熱狂、昂ぶりに、見事なまでに応えているのだ。
それはわずかなスロットル開度で感じるレスポンス鋭いヒット感なのかもしれないし、湧き上がるようなパワーの塊かもしれない。その味付けをコントロールするのは尾羽氏のゴッドハンドであり、唯一無二のスパイスの効かせ方がきっとあるに違いない。プロの職人とは、そういうものだ。
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