●取材協力:ブルズアイ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
2020年モデルとして『ファットボーイ30周年記念モデル』が登場。ナセルと一体化した異径LEDヘッドライトや、鋳造アルミ製レイクスターホイールといった唯一無二の装備をスタンダードモデルから踏襲し、エン[…]
力強い鼓動と胸のすくような加速が醍醐味!
ビッグツインエンジンを搭載するハーレーでも、走りで負けたくない! そんなアグレシッブなマインドを具現化したのが、昨今のカスタムシーンでトレンドのひとつとなっている「クラブスタイル」だ。オールブラックで不良ムードに包まれており、フェアリング&ウインドスクリーンを備えるのは、高速道路もハイスピードで駆け抜けるためだ。
【CLUBSTYLEってナニ?】クラブ、つまりMOTORCYCLE CLUBを意味し、本場アメリカではアウトロー集団だったりもする。そんな彼らの世界をTVドラマ化したのが「サンズ・オブ・アナーキー」で、登場するハーレーが一躍注目の的に。黒ベースの車体にフェアリング、アップライトなハンドルを備え、ハイウェイもかっ飛ばすための強力エンジンもマスト!
ベースモデルに選ばれるのは、ハードなライディングにも応えるダイナかFXR系で、剛性の高いシャシーが決め手。FXR系(’82〜’94年)は一部を除きかつて不評だったが、今や高値がつくほどの人気シリーズに。心臓部はエボリューションだが、載せかえてしまうケースもあるとか。
年式的にも販売台数からも、現状でメジャーとなっているのはダイナファミリーの高年式車、つまりツインカム搭載以降(’99〜’17年)のモデルとなる。メインチューブを角型とし、太い丸パイプと組み合わせたダイナワイドフレーム+ツインショックというスタイルが定石と言えるだろう。前後足まわりをグレードアップし、エンジンもパワーアップを図る。ツインカムユニットはハイカム、ビッグボアなどモディファイのためのパーツも純正・社外を問わず豊富に出揃い、期待通りにイジっていける。
一方で、ミルウォーキーエイト&モノサスペンション化のニューソフテイルフレームも、クラブスタイルのベース車として台頭してきた。スポーティな走りを追求した現行ソフテイルは、クラブスタイルの「ビッグツインモデルもスポーティに」という走りに重点を置いたコンセプトを踏襲していて、スタイル的にも相性抜群だ。
さて、クラブスタイルのまさに王道、そう呼ぶのに相応しいのが、ブルズアイのFXDBだ。ワイルドワンの10インチライザーバーを握りしめた途端、もう高揚した気分になってくるではないか。エンジンを始動すれば、マルマスモーターサイクルラウンジのオールステンレス製2in1マフラーが迫力のビートを奏で、もう我慢できない! すぐにでもアクセル全開で、スッ飛んでいきたくなる。
ノンビリゆったり走るのがハーレーの醍醐味のはずだが、クラブスタイルのカスタムに乗ると、Vツインエンジンの図太いトルクを堪能しようと、ついつい右手のスロットル開度が大きくなりがちになるのは何故だろう……。
ツアラーより軽快な車体、俊敏なハンドリング、見渡しの良いライディングポジション……、いいや、理由はそれだけではない。こう思えるカスタムはどれも、心臓部がとびきり強靱だからだ。
このストリートボブもまたツインカム96(1584cc)が1800ccにまで排気量がスケールアップされ、スロットルボディ拡大、ハイカム、吸入効率を高め不適切な高圧縮化を避けるブランチヘッド(サンダンス製)で、ピークパワー106PS、最大トルク15.9kg-mを発揮するモンスターエンジンを股ぐらに抱えている。低中速はモリモリのトルクで、車体の軽さも相まって2000ccオーバーのバガーにも負けない加速感、そして力強い鼓動。高回転も和太鼓を激しく打ち鳴らすかのようにパワフルで、それでいてシャープに伸び上がる。
ピックアップの良いエンジンのおかげもあって、跨った瞬間はずっしりと重い操作感もアクセルを開けてグイグイ車体を進めていくとまったく気にならなくなるから、余計に右手はグリップを大胆に捻っていく。これぞクラブスタイルであり、見た目のスタイルだけでなくライディング自体、つまり乗り手のマインドまで刺激されていく。
こうしたエンジンフィーリングを左右するのが、今号の巻頭特集では再三に渡ってお伝えしているインジェクションチューニング。ブルズアイはシャーシダイナモやインジェクションコントローラーなどをリリースする米国メーカー「ダイノジェット」の認定ショップ(正規販売店)であり、代表の尾羽厚一郎氏は米国ラスベガスにある本社の講習会に毎年欠かさず足を運び、日々進化する最新技術やノウハウを吸収している。
尾羽氏のインジェクションチューニングを体感したお客さんは、リピーターとなって再びお店に訪れる。ユーザーの要望や用途、技量などによって味付けは変わるが、圧倒的に支持される理由は乗れば納得。オーナーが求めるアグレシッブかつ刺激的に駆け抜けたいという、ほとばしる熱き想い、興奮、熱狂、昂ぶりに、見事なまでに応えているのだ。
それはわずかなスロットル開度で感じるレスポンス鋭いヒット感なのかもしれないし、湧き上がるようなパワーの塊かもしれない。その味付けをコントロールするのは尾羽氏のゴッドハンドであり、唯一無二のスパイスの効かせ方がきっとあるに違いない。プロの職人とは、そういうものだ。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
カスタムの腕を競うディーラーコンテスト、それが「バトル・オブ・ザ・キングス」だが、ハーレーダビッドソン本社より招待を受けた12カ国18ディーラーで世界ナンバー1=頂点を決するのが「キング・オブ・キング[…]
「クルマやバイクをきちんと置けるスペースが欲しくて、家一軒買っちゃいました。まぁ中古住宅ですけどね。あはは」 笑うとまだあどけなさが残る20代の青年である。ときがわは、住みやすい環境だが土地も安く、中[…]
HSCといえば、かつてはビューエルのチューニングで全国に名前を轟かせていたことを記憶しているライダーも多いはず。当時はレースの分野でも大活躍し、現在でもビューエルユーザーにとって駆け込み寺のような存在[…]
ベース車両をそのまま仕上げて乗るのもOKだが、多くのユーザーは、自分だけのオリジナルカスタムを目指すだろう。その度合によって、セミオーダーかフルオーダーかという違いにもなるのだが、ここに紹介するモデル[…]
(※装着編より続く) ミツバサンコーワのドライブレコーダー・EDRシリーズは、対角162度の広い視野角で雨や振動に強いなど、バイクユースに特化した機能を満載。以前、シリーズ最上位モデル「EDR-21G[…]
最新の記事
- 2025年「56レーシング」チーム体制発表! 13歳の富樫虎太郎は全日本J-GP3フル参戦、新たに9歳の木村隆之介も加入
- Wチャンピオンを手土産に世界に再挑戦!【國井勇輝インタビュー】
- 「いつから、いくら下がる?」ついにガソリンの暫定税率廃止へ! 新原付の地方税額も決着……〈多事走論〉from Nom
- 【2024年12月版】シート高780mm以下の400ccバイク10選! 地面に足が着くのはやっぱり安心
- 「これを待ってた」ホンダ新型CB400フルカウル「CBR400RR/CBR400R FOUR」スクープまとめ「かっけー!」
- 1
- 2