2019年10月1日、スーパーチャージド『Z』の続報となるティーザー動画が公開された。動画の第1弾では過給用のインペラの姿が明らかにされていたが、第2弾ではヘッドライトやフレームの一部デザインなどが映し出されている。
[23 October]の文字は東京モーターショーでの発表を約束する
カワサキ製スーパーネイキッドの登場を楽しみにしていたファンに朗報だ。国産メーカーのニューモデルは欧州&北米で先行発表されるものも少なくないが、ティーザー動画に記された文字は10月23日。この日に行われる大きなイベントと言えば、東京モーターショー以外にない。一般公開日に先立って行われるプレスカンファレンスで、その姿を初めて披露することは、ほぼ間違いない。
『New Ultimate Z – 23 October – Pressure Release』と名付けられたティーザー動画第2弾、そのタイトルが意味するところは「新しい究極のZは10月23日にその圧力を解放する」といったところ。過給システムを搭載するがゆえのブローオフバルブに引っ掛けて、高まった圧力を大気に解放するがごとく、ファンの期待に対してカタルシスを与えると示唆しているのだ。では、まず動画を見ていただこう。
New Ultimate Z – 23 October – Pressure Release
ネオクラではなくストファイ系の現代Zになる!
ティーザー動画で明らかになったのは、まずZ900RSのようなネオクラシック路線ではないということ。Z1000やZ400/250のような『Sugomi』系ストリートファイターで、LEDによる左右2眼構成になる模様だ。また、メーターはカワサキの他車で見たことのあるデザインではなく、新開発であることが伺える。起動画面からはKTRC(トラクションコントロールシステム)およびクルーズコントロールのアイコンが確認できた。
エンジンはニンジャH2系で間違いない
さて、肝心のエンジンだ。ミドルクラスの排気量帯や、新開発の900ccなども取り沙汰されたが、映像からはニンジャH2ベースであることが判明した。ニンジャH2では231馬力、ニンジャH2 SXでは200馬力となっているが、ウインドプロテクション的に厳しいネイキッドで、最高出力の落としどころをどのあたりに持ってくるのか興味深い。公式発表されている量産車としてはMVアグスタのブルターレ1000セリエオロの208馬力が最大、また今秋の正式発表が予告されているドゥカティのストリートファイターV4もポテンシャル的には214馬力のパニガーレがベースとなっていることから、近い出力になる可能性もある。これらを追い掛けることになるの新型Zは過給機付きだけに、控えめに言っても150馬力程度で済ますとは思えない。
フレームについてはニンジャH2ベースかどうか判然としないところだ。エンジンマウント周辺のパイプの取り回しはH2と異なっており、これがシートフレームの構造変更に起因するものなのか、それともステアリングヘッドまわりも含めて別物となっているのかは、さらなる続報を待たなければならない。
映像終盤に映し出されるパーツは吸気ダクトだろう。回転するように動く視点のなかでシートカウルまで見える場面もあるが、かなりエッジの利いたデザインであることが、後ろボケになった映像からも見て取れる。
10月23日の発表までにさらなるティーザー動画公開はあるのか、そして噂にのぼっている4気筒のアレはどうなったのか。続報を待とう!
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