カワサキが誇るスーパーチャージャー搭載のスーパーツアラー、ニンジャH2 SX SEおよびSE+がニューグラフィック&ニューカラーを纏い、2020年モデルとして登場する。発売日は2019年10月15日だ。また、バランス型スーパーチャージャーを搭載することから新型『Z』との関連性も考察してみた。
Ninja H2の超加速を軽量スポーツツアラーに
ニンジャZX-14Rが11月上旬のブライト入荷分でファイナルモデルとなるなか、ダウンサイジングエンジンにバランス型スーパーチャージャーを搭載したニンジャH2 SXシリーズがカワサキのスポーツツアラーの看板モデルとなっていくことは間違いない。日本仕様ではクイックシフターやローンチコントロール、フルカラーモニターを備えたSEが標準モデルとなり、電子制御サスペンションおよびブレンボ製Styremaキャリパーといった豪華装備のSE+の2車がラインナップされている。
今回、2020年モデルとして発表されたのは、ニューカラーおよびニューグラフィックを採用したカラーチェンジ版だ。SEは従来同様のメタリックグレー×ブラックをベースとしながら、ボディパネルの明暗の配置を入れ替えたほかホイールにピンストライプを施すなどして差し色を利かせている。SE+も同様に、グリーンとブラックの色配置を変更し、従来カラーよりも明るいイメージとした。ニンジャH2譲りの加速力など諸元に変更はない。
KAWASAKI Ninja H2 SX SE+
KAWASAKI Ninja H2 SX SE+■全長2135 全幅775 全高1260 軸距1480 シート高820(各mm) 車重262kg■水冷4ストローク並列4気筒 DOHC4バルブ 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/9500rpm 変速機6段 燃料タンク容量19L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格:282万7000円(10%税込) ●発売日:2019年10月15日
KAWASAKI Ninja H2 SX SE
KAWASAKI Ninja H2 SX SE■全長2135 全幅775 全高1260 軸距1480 シート高820(各mm) 車重260kg■水冷4ストローク並列4気筒 DOHC4バルブ 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/9500rpm 変速機6段 燃料タンク容量19L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格:244万2000円(10%税込) ●発売日:2019年10月15日
スーパーチャージドZを考察する
さて、ティーザー動画が公開され、11月5日開幕のミラノショー/EICMA 2019で全貌が明らかになりそうな「スーパーチャージャー搭載の新型Z」だが、ヤングマシンではズバリ、このニンジャH2 SX系がベースになると睨んでいる。ミドルクラスへのスーパーチャージャー搭載はなさそうという情報もあることからすると、Z900系に新たにスーパーチャージャーを組み込むか、998ccのH2系エンジンを搭載するかの2択に絞られる。
しかしZ900系へのスーパーチャージャー搭載は、ほとんど新設計エンジンの開発に等しいことから、この線は薄いだろう。となればH2系だが、なかでもスパルタンなニンジャH2のエンジンよりは、燃費とパワーのいいとこ取りを狙った“バランス型スーパーチャージャー”のニンジャH2 SX系エンジンを搭載するのが現実的だからだ。
ドゥカティはパニガーレV4ベースのストリートファイターV4をEICMA 2019で正式発表する見込みだが、スーパーネイキッドの覇権を握るのは214ps(パニガーレV4)のポテンシャルを持つ1103ccか、それとも楽々200psを発揮し、ラムエア加圧時には210psとなる998cc(ニンジャH2 SX)をベースとした新型Zか。カウントダウンは、もう始まっている。
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