オフロード総合誌、『オフロードマシン ゴー・ライド』から人気のライダー渡辺学選手が登場し、プロによるセッティングを特別にアドバイスする。全日本などで活躍したプロライダーにもかかわらず、その内容はかなり基本的なものでオフロードライダーなら誰にでも参考になるそうだ。今回から2回にわたりお届けしていこう。
ワタナベマナブのオフロードライディング『SKILL UP LAB.(スキルアップ・ラボ)』
「上手く乗れない」と感じる原因は多々考えられるが、解決の糸口として、いま一度、自分のマシンをチェックしてみよう。まずは、意のままに操れるポジションセッティングができているか!? ちょっと変えただけで「乗りやすくなった!!」って、けっこうあるゾ!!
渡辺学(ツイスターレーシング) わたなべ・まなぶ。1978年1月3日生まれ。19歳でIAに昇格。97年から2011年までMFJモトクロスに参戦(※2010年を除く)。2012年からはJNCCにキャリアを移し、初出場となったビッグディア広島で優勝。14、15、18年にチャンピオン獲得。19年は第2戦終了時点でランキングトップにつける。いっぽうでツイスターレーシングを主宰し、若手ライダーの育成にも尽力。全日本モトクロスには監督として参戦する。
スポーツするためのポジションセッティング【クラッチレバー&シフトペダル調整編】
ポジションセッティングはマシンとシンクロするための第一歩。自分に合っていなければ、意のままに操るどころか、マシンのポテンシャルを生かしきれない。3歳からバイクに乗りはじめた当ラボ渡辺学主任はこれまでどうポジションを合わせてきたのか? コースや状況でポジションを変更するものなのか?
「ボクのポジションはオーソドックスだと思いますよ。今のポジションに落ちついたのは、A級に昇格した頃で、以降は変わっていません。マッドやドライ、2スト4ストに関係なく、モトクロスとエンデューロでも基本は同じです。ただエンデューロのセットではハンドル幅がちょっとだけ短い。それは林間セクションで木々の間をすり抜けやすくさせるためで、モトクロスよりスピード域が低いため、多少狭い設定でも抑えられるからです」
試乗会でも多種多様なマシンに乗っていますが、ポジションを変更することはある?
「限られた少ない時間内で撮影とインプレをこなしますから、よほど大外れしてない限り、大幅な変更はしません。ただクラッチの遊びと取り付け角はシビアに合わせます。加減速からマシンの挙動をコントロールすることまで、クラッチの仕事は大事だし、使用頻度も多い。ブレーキレバーの10倍以上は使ってると思います。
ほかに大事だと思うのは、ペダルの高さです。ライディングブーツを履いた場合、足首の可動域は限られてしまうので、体のバランスを崩さないで操作できたほうがいい。例えばシフト操作のたびにヒザが前に出てしまうようなら、上体も動いていると思います。それって自分でマシンの挙動を乱しているのと同じことですから」。
というわけで、スポーツ走行のためのマシンの調整方法をご紹介。どうセットアップしたら、どんな効果があるのかを解説していこう。
クラッチレバーの調整 クラッチはこだわって合わせる
取り付け位置の調整/1本指でテコの原理
遊びの調整/扱いやすい遊びに合わせる
取り付け角度の調整/地面と水平にあわせる
シフトペダルの調整 取り付け角度の調整
ステップのちょっと上くらいに
オフロードマシン GoRIDE vol.2 ヤングマシンと同じ内外出版社が刊行する、オフロードマシン総合誌。これからオフロードをはじめたい人、レースまではいかずにオフロードを楽しんでいる人に向けて、最新マシンからライテク、ツーリングガイドまで幅広く紹介します。隔月化決定につき、偶数月6日が発売日に。Vol.2は2019年8月6日に発売された最新号です。お買い求めは画像をクリック!
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