~国道448号線 串良内之浦大根占線区間~

【バイクで巡るニッポン絶景道】バイクで飛翔感! 3ケタ“非”酷道で鹿児島をゆく[鹿児島県]#モトツー

  • 2019/7/4

『バイクで巡るニッポン絶景道』シリーズは、ヤングマシンの姉妹誌であるモトツーリング編集長カン吉(神田英俊)が案内人。第30回は、1982年に国道へ昇格したという“元酷道”のルートを選んでみた。岸壁をトラバースする難路から完全2車線の爽快ロードへと進化した潮風感抜群、さらには飛翔感さえ味わえる絶景道を紹介しよう。

TEXT:Hidetoshi KANDA

ちょっと穴場ながら飛翔感は抜群! ライダーの本能に響くマリンワインディング

宮崎県と鹿児島県を跨ぎ、九州東海岸に沿って走る国道448号線は総延長249.7kmにも及ぶ長大な路線だ。いわゆる“3ケタ国道”ではあるものの、“酷道”的要素は薄目。2つの国道との重複区間もあり、九州旅においては海岸ルートの主要ルートでもある。また、定番の絶景ルートでもある日南フェニックスロードや日南海岸ロードパークもその範疇に含まれており、長大な九州ツーリングにおいて重要な位置を占める道だ。

その長大な国道448号線の中でも、今回は鹿児島県の“元酷道ルート”を選定してみた。こちらは、1982年に国道へ昇格した比較的新しいルートだ。道路自体の歴史は古く、元々は主要地方道串良内之浦大根占線という長い名称で呼ばれていた道。元来は岸壁をトラバースする超悪線形路ながら、度々の線形改良工事によって完全2車線の爽快ロードへと進化したのだ。

志布志湾へ到着する関西方面からのフェリーと東九州自動車道。この2つがこの地域へアクセスする主要なルートだが、桜島や最南端の佐多岬へのルートとしては選定され難い為、観光客の少ない比較的穴場なルート。しかし、九州最南端への旅を目指すライダーならば、多少遠回りしてでも走っておきたい絶景ロードでもある。

線形改良されたとは言え、メインディッシュは断崖上をトラバースする豪快な景観。太平洋の展望も素晴らしく、潮風感も抜群。しかしながら断崖上を走る為、標高も高く素晴らしい飛翔感すら味わえる。まさに3拍子揃った“絶景ロード”と呼ぶに相応しいルートだ。

また、途中には旅人垂涎の施設、JAXAの内之浦宇宙空間観測所もある。そう、あの“小惑星探査機はやぶさ”が打ち上げられた場所だ。インスタ映え的な有名スポットや観光設備がある訳ではないが、まさにここだけ“オンリーワン”の訪問ポイントもある超お得なルート。ここを走らずして南九州の旅は語れない道でもある。

遠回りになる事もあり、ロケット目当ての方以外では、このルートにて佐多岬ロードパークへアクセスする方は少数派に違いないが、景観と走り応えでは南九州トップクラスの旅路になる事は間違いない。しかし、タイトコーナーも多く悪天候時には想像を絶する強風も吹く為、コンディションを良く考慮して走行頂きたい。とは言え、九州最南端の旅として記憶に残るルートになる事は間違いない。太陽の良く似合う南国の雰囲気を思う存分楽しんでみてはいかがだろう。

国道448号沿線にある岸良海岸。真っ白な砂浜と南国特有の紺碧の海が大変印象的なスポットだ。こちらはウミガメの産卵地としても知られており、豊かな自然が残されている。

全域において線形改良されている国道448号線。内陸部の豪快なアップダウンが続くルートはまるで北海道のような開放的な雰囲気を味わえる。

佐多岬ロードパークを後に、大隅半島東海岸へ。目前に鹿児島湾を望む背景には開聞岳が遠望できる。南九州を代表するシーン。1日の締めくくりに眺める夕陽は本当に素晴らしい。

九州最南端の絶景ロード、佐多岬ロードパーク。全長8.2kmと短めなルートながら豪快なアップダウンと南国の植生が入り乱れる日本離れした風景が人気の道だ。2012年に完全無料開放されており、九州旅では外せないポイント。

JAXA内之浦宇宙空間観測所は種子島宇宙センターと並ぶロケット発射基地。直径34mの圧巻のパラボラアンテナや宇宙科学資料館は必見。何と見学は無料。日本の高いロケット技術を目近で体験できる貴重なスポットだ。

ロード情報

交通量:主要地方道からの昇格国道ながら交通量は少な目。全線幅広の2車線で気持ち良く走行できる。但し、GSが少なく燃料の残量には注意が必要。こまめな給油を。

路面:旧線形路が点在し、古い舗装も残っているが、大きな荒れもなく走行には心配ない。ワイルドな雰囲気で展望ポイントも点在。しかし、内陸部ルートは大型車も見られ注意は必要だ。

~串良内之浦大根占線区間~
秘境感★★★
天空感★★★
潮風感★★★★★
爽快感★★★★★
根性感★★
開放感★★★★

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