2017年の東京モーターサイクルショーで話題を呼んだ、過激デザインのツーリングヘルメット・XD。「唯我独走。」のキャッチコピーが示す通り、力強く、グラマラスなフォルムが注目度マックス。アライヘルメットらしい機能性も満載している。さらに、最上級のRX-7Xと同様、2軸式のVASシールドで一段と衝撃をかわすフォルムを実現。安全性能は健在だ。
(◯)迫力のデザインが魅力。開閉機構も装備する
「唯我独走。」のキャッチコピーが示す通り、独特なデザインと存在感がXDの持ち味だ。大型のチンガードにメッシュ付きスリット、後方へ鋭く抉ったラインが実にワイルド。上品なモデルが多いアライの中でとりわけ攻撃的なデザインだ。筆者は、かつてのゴスシリーズを連想したが、より洗練された印象である。もちろんスネル規格や滑ってかわすR 75 シェイプといった安全性能は健在だ。
特筆すべきは、チンガード裏側に設置したマウススリットの開閉スイッチだ。これは、デザインを損なわずに快適性を両立することが狙い。スリット付きの他社製ヘルメットは存在するが、開閉機構は珍しい。
被り心地は、頭部全体を包み込み、アライらしい安心感に溢れる。口元の開閉機構は左右各1.5cm程の範囲で無段階に開閉でき、自由に導入風を調節できるのがいい。全開だと口元に空気の流れをしっかり感じ、息苦しさや呼気がこもることがないため、開放的だ。走行風はシールドの方向にも導かれ、曇りを抑える。
100km/h走行時の静けさと安定感は優秀。アゴ下からの巻き込み風は若干多めなので、気になる人はオプションのES チンカバーV(1944円)を使用されたい。
(△)マウススリットの開閉がやりづらい
内側配置のため、スリットのスイッチがやや操作しにくい。とはいえ開閉機構があるだけで実にありがたい。
(結論)こんな人におすすめ:このフォルムに魅せられたなら買って間違いなし
同社のツーリング系では、単色でベクターXより+5400円、アストラルXより5400円安価。ちょうど中間にあたるモデルだ。性能面は抜群なので、デザインが気に入ったら間違いなく「買い」。マッスル系やアメリカンに似合う!
●写真:飛澤 慎
※取材協力:アライヘルメット
※ヤングマシン2018年2月号掲載記事をベースに再構成
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