2018年9月11日(火)、茨城県下妻市のオートレース選手養成所にて、第34期選手候補生20名の入所式がとり行われた。これから、レーサーとして、’19年6月のデビューへ向けた厳しい訓練が始まる。 ※ヤングマシン2018年11月号(9月22日発売)より
全日本ロードレース選手権で活躍した上和田選手も入所
候補生の代表として宣誓を行った野本佳章は、’16年にトライアル世界選手権への出場経験がある元A級スーパークラスの選手で、実績を参照した特例応募から候補生試験を合格した。同じく特例の候補生、上和田拓海は、7月まで全日本ロードレース選手権・ST600クラスを戦っていた22歳の元レーシングライダー。10歳でポケバイに乗り始め、’14年にWebikeチームノリックヤマハに加入。’17年には国内最高峰クラスのJSB 1000にステップアップを果たしていた。
上和田はオートレース選手を志した理由として「’17年はJSBにステップアップしましたが、実力以外の部分でどうにもならない差を感じていました。なかなか思うような結果が出ず悩んでいた時期に、元オートレーサーで監督の阿部光雄さんに話を聞き、イコールコンディションのマシンで、つまり自分の実力だけで戦う世界に惹かれて、今期の候補生に申し込みました」と話す。抱負を聞くと「競争車にはもちろん乗ったことがないし、どんな乗り味なのか想像もつきませんが、候補生のなかでもスピードには慣れているほうだと思います。やるからには、勝ちに行く。記録に残るような選手になりたいです」と、自信を覗かせた。
この日に入所した20名(うち女性5名)は、’19年の5月31日まで、じつに9ヶ月もの養成期間を経てデビューを目指す。養成期間中は外部とのコミュニケーションが制限されるなど、徹底して管理された集団生活を経て、選手として必要な知識や技能を習得してゆく。厳しい訓練が待ち受けるなか、20名の候補生たちはそれぞれの決意を胸に、来年6月のデビューへ向けて走り始めた。
取材協力:公益財団法人JKA オートレース事業部
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