2輪世界初のエンジン+モーターアシストで150なみの性能に

バイクがハイブリッド採用! 新型PCX HYBRIDが9月14日発売、電動のPCX ELECTRICはリース販売か

2018年7月6日、ホンダがPCX HYBRID(PCXハイブリッド)を正式発表した。ハイブリッドとはエンジンだけでなくモーターも併用して動力を得るシステム。ベースは125ccを使用し原付二種免許で乗ることができる。

価格は43万2000円でSTDから約9万円アップ

PCXハイブリッドは2輪で世界初となる”ハイブリッド”で、従来のアイドリングストップで使用するACGスターターを48Vモーターに改修し、リチウムイオンバッテリーを追加で搭載した仕様となる。既存のプラットフォームを生かしながら最低限の追加装備でエンジン+モーターアシストを可能としており、価格は43万2000円でSTDからABSが追加されても約9万円アップと量産2輪世界初の機構でありながら現実的な範囲にとどめている。ベースは125ccエンジンのPCXで、モーターアシストを追加しても原付2種免許で運転可能。つまり、モーター出力1.9ps/トルク0.44㎏-mが加わった分、原付2種最強スクーターに名乗りを上げたと言い換えることもできる。実際、システム最高出力はSTD12ps→13.9psに、同じく最大トルクは1.2㎏-m→1.64㎏-mとなり、なんと最大トルクではPCX150の1.4㎏-mを上回ることに。さらに最高出力は15psの150に約1ps差と肉薄。元々燃費のいいエコなPCXなだけに、今回のハイブリッド化はパフォーマンスアップの方が注目となりそうだ。ただし、PCXハイブリッドは低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」が存在し、ハイブリッドならではのさらなる燃費向上も期待できそうだ。

一方、PCX ELECTRIC=EV版”エレクトリック”は今回未発表。こちらは定格0.98kWのモーターを採用した完全新規の駆動系を導入した仕様で、48Vのカートリッジ式リチウムイオンバッテリーをシート下に2個搭載している。秋に発売が予想されているが、バッテリーの価格が高額になることなどから一般向けに発売はせずリース販売になるだろう。

【HONDA PCX HYBRID 2018年型国内仕様 価格:43万2000円】スマートキーやダブルクレードルフレームを採用した2018年型PCXに、高出力型リチウムイオンバッテリーをエネルギー源として、エンジンの始動や発電を担っているACGスターターに駆動アシストの機能を追加した。カラーリングは写真のパールダークナイトブルーのみ、PCX125では初めてABSを搭載した。

エンジンへのモーターによるアシストを行うことで、従来の同クラススクーターを超える機敏なスロットルレスポンスや高い動力性能を実現した。エンジンの始動とアシストは、高出力型の48V系リチウムイオンバッテリーをエネルギー源に、アシスト制御やバッテリー監視機能などを持つ「パワードライブユニット(PDU)」を介し、駆動アシストの機能を追加したACGスターターにより行う。

システムを3次元化したイメージ。車重が5kg増してシート下の容量が減る以外は使い勝手に影響はない。代わりにモアパワーと低燃費をもたらしてくれる。

左がエンジン、中央がハイブリッド、右がエレクトリックの駆動系。ご覧の通り、外観ではエンジンとハイブリッドの区別はつかない。ハイブリッドは、元々アイドリングストップを採用していたPCXの延長線上にあるのだ。

量産二輪車用として世界初のハイブリッドシステムを採用(リリースより)

PCX HYBRIDに採用したハイブリッドシステムは、PCXのボディーサイズに納まるコンパクトなシステムとすることで、PCXならではの「高い利便性」と、モーターアシストによる「機敏なスロットルレスポンスと高い動力性能」の両立を実現しています。
●エンジンの始動とアシストは、高出力型の48V系リチウムイオンバッテリーをエネルギー源に、アシスト制御やバッテリー監視機能などを持つ「パワードライブユニット(PDU)」を介し、駆動アシストの機能を追加したACGスターターにより行います。
●ACGスターターによるアシストは、スロットル操作にともなうアシスト開始から、約4秒間※5作動。アシストはスロットル開度に合せたセッティングとし、PCXと同等の扱いやすさを維持しながら走行状況に応じた俊敏な加速を可能としています。
●アシストによるトルクの増大で、加速性能の向上とモーターならではの、より機敏なスロットルレスポンスを実現しています。
●走行状況やライダーの好みに合わせて、快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」の、2つのモーターアシスト特性の切り替えを可能とし、走行シーンに合わせた“走る楽しさ”を提供します。
●高いエネルギー密度のリチウムイオンバッテリーと、バッテリー残量などを管理する「バッテリーマネージメントユニット(BMU)」をリチウムイオンバッテリーパックに収納することにより、コンパクトなバッテリーユニットとしています。
●フルフェイスヘルメット1つを収納可能※6な容量23L※7のラゲッジボックスの後方にリチウムイオンバッテリーを、フロントカバー内にPDUを配置するなど、125ccスクーターの限られたスペースに効率よく搭載することで、PCXの持つ利便性、ゆとりあるライディングポジション、取り回しの良さを確保しています。
●メーターパネルには、ハイブリッドシステムのさまざまな情報をわかりやすく表示。スピードメーターや時計、平均燃費に加え、モード表示、エンジンへのアシストレベルやリチウムイオンバッテリーへのチャージレベル、リチウムイオンバッテリーの残量計などをディスプレイに表示します。
●アイドリングストップ・システムは、PCXに対し開始までの時間を短縮し、停車時の静粛性や燃費向上に寄与しています。
※5モーターアシストの作動および作動時間は、スロットル開度、エンジン回転数、リチウムイオンバッテリーの状態などで異なります。また、アシスト時間は、アシスト開始から最大トルクを約3秒間継続し、その後1秒間で徐減させていく仕様としています
※6ヘルメットの形状・大きさによっては入らない場合があります
※7Honda測定値

ハイブリッドのメーターには外周部分にチャージとアシストの表示スペースがあり、減速時はACGモーターが発電しリチウムイオンバッテリーに充電するチャージレベルや、加速時はモーターが駆動するアシストレベルを表示する。また、燃料計の反対、左側にはリチウムイオンバッテリーの残量計もレイアウトされている。

フルフェイスヘルメット1つを収納可能な容量23Lのラゲッジボックスの後方にリチウムイオンバッテリーを搭載。また、電気エネルギーを制御するPDUはフロントカバーの中に配置している。

いち

いち

記事一覧を見る

本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

この著者の最新の記事

関連記事