平成28年度排ガス規制に対応し、モデルチェンジを行ったCB1300シリーズ。ハーフカウル版のスーパーボルドールで新旧の違いを確認してみよう。 ※ヤングマシン2018年3月号(1月24日発売)より
【〇】本質は大きく変わらず操安性がナチュラルに
エンジンを始動した瞬間、ダイレクトなサウンドを響かせる新型CB1300スーパーボルドール。新排ガス規制に対応しつつ9psもパワーアップできたのは、排気抵抗を軽減した新しいサイレンサーのおかげだろう。低回転域からの重厚なトルク感と、水冷直4ならではのシルキーな吹け上がりは従来から大きく変わらず、274㎏という巨体をキビキビと加速させる。そして、街中ではせいぜい4000rpm以下で事足りてしまうので、9ps増加の恩恵は薄い。それよりも、アシストスリッパークラッチの採用で操作力が約26%軽くなったことの方が、多くの人にとってメリットは大きいはず。
ハンドリングは、わずかに乗り心地が良くなったと感じたが、これはタイヤ銘柄の違い(テスト車は新型がBS・T30、旧型がBS・BT021/022を装着)に起因するものかもしれない。また、直進状態から倒し込む際、旧型ではわずかに手応えを感じたのだが、それがスムーズになったような気がした。これはタイヤ銘柄以外に、前後サスのセッティングの見直しによるものだろう。ブレーキは、フロントキャリパーが変更されているが、その差はほとんど分からなかった。とはいえ、これだけの巨体を軽々と減速させてしまうパワーには感心する。こうして熟成の手を緩めないあたりに、ホンダのCBに対する想いが伝わる。
【×】音量アップしたことで暖機に気を使うだろう
新型サイレンサーは社外パーツのような音質で、アイドリング時も含めてボリュームがアップ。閑静な住宅街での早朝のエンジン始動は気を使いそう。ただ、それ以外は特に不満はなく、車重も慣れの範疇だ。
ライポジは新旧で不変
新型と旧型の違いとは?
2018モデル
2017モデル
新型のNEWアイテム
【結論】新車を買うなら今のうちがチャンスかも
実家に帰ってきたかのような安心感。これがいつ乗っても感じるCB1300シリーズのイメージだ。日本専用車なので、ロングセラーと言えども次の排ガス規制で消える可能性も。欲しい人はできるだけ早く決断した方がいい。
ニュース提供:ヤングマシン2018年3月号(1月24日発売)
撮影:飛澤慎