スーパーチャージャーの威力を検証②
2018H2 SXをサーキット全開テストした結果は?!
- 2018/6/5
2018年モデルで新たに登場したスーパーチャージャーマシンのH2 SXを千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイでタイムアタックした。比較対象は前作H2とZX-14R。結果はいかに?!
伏兵に惜敗も最高速は堂々トップ!
ツーリングテストに続いて袖ヶ浦フォレストレースウェイに持ち込んでテスト。H2はともかく、SXはサーキット向けの性格ではないと思われるが、全開&フルバンクで一段と理解を深められるはずだ。結果は……H2が順当にトップタイムをマーク。コンパクトなライポジとダンピングの利いた足まわりによって、走りはまさにスーパースポーツ的だ。しかも、走行時間が短かったため、SCのパワーを攻略しきれておらず、まだまだ伸び代を残している。
2位は意外にも14R! マイルドな乗り味で、タイムがいい印象はなかったが、大トルクと扱いやすさ、1万1000回転までキレイに回るエンジンで、パッと乗ってもタイムを稼げる。
SXは3番手。これは、コーナーが連続する区間で、チャージャーで加速する回転域に到達しなかったのが原因。また、ステップ位置とバンクセンサーの関係で、バンク角が他の2車より浅めなのも影響した。ただしハンドリングの斬れは14R以上。その上、H2のような高回転域のシビアさが薄く、扱いやすい。サスのストローク感があり、攻めていくと上下にピッチングが出てくるが、立派にスポーツバイクとしてサーキットで活躍できるレベルだ。
そして最高速は、わずかにH2を抑えてSXがトップを記録。暴れるH2に対してスロットルを開けやすく、ウイリーも穏やかなので、短い直線でも最高速を伸ばせるのが影響した。H2ではそこまで回せなかったが、SXはホームストレートや高速コーナーでレッドゾーン1万2000回転までキッチリ叩き込むことができたのだ。 ※ヤングマシン5月号(3月24日発売)より
【Ninja H2 SX SE】ベストタイム 1分18秒311(3位) 最高速206.060km/h(1位)

タイムは3番手ながら、SXはサーキットでもイケる。H2より低中速のレスポンスが良好。レッドゾーン1万2000rpmを超えて1万3000rpmまで回り、SCも常識的に調教済みだ。アップハンで足まわりも若干ツアラー寄せながら、ハンドリングはSS的。高速コーナーでリヤが空転しても、キレイに収束する。ちなみにメーターに記録された最大バンク角は左50°、右48°
【Ninja H2】ベストタイム 1分17秒013(1位) 最高速205.666km/h(2位)

パワー感は他の2車と別格。205㎰以上の感覚だ。とにかく高回転域のパワーが暴力的なので走りやすさはないが、タイムを狙うことは可能。走り慣れれば1分10~11秒まで短縮できるだろう。なお、初期型にあった4000~5000rpmの過給圧が高まる前のタメのような感覚は解消された印象。
【Ninja ZX-14R】ベストタイム 1分18秒119(2位) 最高速200.751km/h(3位)

サーキットでも扱いやすさは健在。最も走行時間が短かったが、連続する低中速コーナーを怒濤のトルクでクリアし、タイムを出した。ハンドリングは安定性重視。重心位置がセンターにあり、リヤが滑り始めると車体が泳いでしまう。ただ、見た目よりずっと軽快で、バンク角もSXより深い。

コースは袖ヶ浦フォレストレースウェイで実施。都心から東京湾アクアラインを利用して1時間のサーキットで1周約2.4㎞、400mのホームストレートや連続する低中速セクションが特徴だ。当日の気温は約10度、路面はドライ。計測はデジスパイスで行った。
ニュース提供:ヤングマシン2018年5月号(3月24日発売)
テスター:丸山浩
まとめ:沼尾宏明
撮影:山内潤也
H2 SX SE車両協力:MSL、0222みっちーch(YouTube)
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カワサキ Ninja H2 SXの価格情報

カワサキ Ninja H2 SX
※ 価格は全国平均値(税込)です。
新車 20台 | 価格種別 | 中古車 23台 |
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本体 255.34万円 価格帯 244.2~263.45万円 |
本体価格 |
本体 197.11万円 価格帯 169.8~249.99万円 |
諸費用 4.77万円 価格帯 2.2~6.14万円 |
諸費用 |
諸費用 12.57万円 価格帯 0.01~17.13万円 |
乗り出し価格 260.12万円 価格帯 246.4~269.59万円 |
乗り出し価格 |
乗り出し価格 209.68万円 価格帯 186.93~250万円 |