‘70sなグラフィックがカッコいい!

ハーレー版「火の玉」カラー!? アイアン1200&フォーティーエイト スペシャル

ハーレーのスポーティモデルとして、日本でも高い人気を誇るスポーツスターファミリーに新機種が追加された。ローダウン&ブラックアウトがクールな883アイアンの1200cc版「アイアン1200」と、日本におけるハーレーではNO.1の人気を誇るフォーティーエイトの派生機種「フォーティーエイト スペシャル」だ。

アイアン1200:カフェとチョッパーの融合

アイアン1200のベースモデルとなっているのは、‘09年に登場し、数度のモデルチェンジを経た現在も高人気をキープする883アイアン。車体各部のブラックアウトと前後サスペンションのローダウンで都会的な雰囲気を醸し出すスポーツスターだ。

ハーレーダビッドソン・アイアン1200(2018)

ハーレーダビッドソン・883アイアン(2018)

アイアン1200もローダウン&ブラックアウトという「アイアンの流儀」は踏襲している。そこにメーターを覆うビキニカウルや後端を盛り上げたシングルシートといった、カフェレーサーを彷彿させる装備を追加。スポーティな雰囲気を強調してきたのが特徴だ。

フォークブーツやステー部に穴を開けたフロントフェンダーなどは踏襲しつつ、エンジンは右サイドのプッシュロッドカバー以外、ほぼ全面的にブラックアウト。シンプルなビキニカウルもスポーティだ。

カフェレーサーとくれば、普通ならハンドルバーはより低くセットして……となるところだが、ここにチョッパータイプの大アップハンドルを合わせるのがハーレーらしさだろう(それでいてルックスは崩れていない)。いま流行りのカフェレーサールックが楽しめるのに、アップハンドルでライディングは気軽かつ軽快……と、そんなバランスに仕立てられているのがアイアン1200。もちろんその車名のとおり、45度の空冷Vツインは883ccから1200ccへと換装されている。

ブラック仕上げのアップハンドル。ビキニカウルは単眼のメーターをすっぽり包み込む形状。

後端部を盛り上げたカフェ風シングルシート。ダイヤ目状の表皮パターンもカフェカスタム調。

アイアン883のホイールにあるスポーク端部の切削加工は、1200アイアンでは省かれる。

 フォーティーエイトスペシャル:より自然なライポジに

ハンドル形状がポイントなのはフォーティーエイトスペシャルも同様で、STDのフォーティーエイトがほぼ一文字のドラッグバーなのに対し、これを1200アイアン同様の大アップハンドル(ハーレーではミニエイプバーと呼称する)へと変更している。フォワードコントロールを持つフォーティーエイトのライポジは、足を前に投げ出しつつも上半身が前傾するというやや特殊なもので、カスタムでハンドルバーを変更する例も多かった。スペシャルはそうした市場の声に応えたものとも言える。

ハーレーダビッドソン・フォーティーエイトスペシャル(2018)

ハーレーダビッドソン・フォーティーエイト(2018)

細部のカラーリングフィニッシュもSTDからは細かく変更されている。目を引くのはクランクケースカバーがブラック→メッキ仕上げとなり、ややレトロな雰囲気が醸し出されている点。ハーレーというメーカーは、こうした細部変更でイメージを変えるのが本当に上手いのだ。

130幅のファットな16インチフロントタイヤや、49mm径の極太正立フォーク、7.9Lの小ぶりな燃料タンクといったフォーティーエイトの特徴はスペシャルにも踏襲される。

ヘッドカバーの一部に加え、ケースカバーをメッキ仕上げとするフォーティーエイトスペシャル。ホイールハブ部の切削加工や、マフラー/ベルトカバーのスリットを省いているのも変更点だ。

ハーレーのレジェンドカラーを採用

とはいえ、今回の2台における最大のキモは燃料タンクのグラフィックだ。新機種2台に絶妙なクラシカル感を与えているこのカラーは、‘70年代のハーレーに採用されていた通称“レインボーパターン”の復刻版。今も高年式ハーレーのカスタムで多用されるなど人気は高く、例えるならカワサキZ1の「火の玉カラー」に近い存在と言えるかもしれない。もっか大人気のZ900RSのように、アイアン1200とフォーティーエイトスペシャルも自社のレジェンドカラーをまとうスポーツスターなのだ。

赤〜白〜青へとライン色が変化する“レインボーパターン”の燃料タンクを持つ‘75年式FLH1200エレクトラグライド。’70年代初頭〜中盤にはビッグツインからスポーツスターまで、様々なグラフィックのレインボーカラーが存在した。

アメリカ本国では、1200アイアンは白/赤/黒、フォーティーエイトスペシャルは黒/赤/白のそれぞれ3色が発表されている。

ハーレーは‘17年に「2027年までの10年間で100モデルを発表する」と発表しており、今回の2台もその計画の一環として追加されたもの。日本での発売時期や価格は未定だが、東京または大阪モーターサイクルショーでは実車を見られるかもしれない。

マツ

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「西部警察」と「北の国から」をこよなく愛する本誌編集部員。NSR専門誌・PROSPECのほか、フリーペーパーとして復活を果たしたビッグマシン零(ゼロ)の編集長も兼任する。
■1975年生まれ
■愛車:HONDA NSR250R(1992)/HARLEY-DAVIDSON XL883(2009)

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