ヤングマシン編集部にとって、これをやっておかないと年を越せないのが、これまで展開してきたスクープの総決算。実際の車両に対し、読者に伝えてきた内容はどこまで核心に近づけていたのか。あらためて振り返り、時には反省してみます。
①KAWASAKI Z900RS/CAFE
- 0.1 ’17最大の話題作、本誌も全力スクープ
- 0.2 海外写真を精査してより真実に近い内容へ
- 0.3 H2のツアラー版、当初は“H2 GT”として予想
- 0.4 キャッチした情報より登場は1年先送りに
- 0.5 モダンカフェ系の予想CGは実車コンセプトに即していた
- 0.6 往年スタイルは125コンセプトのものだった
- 0.7 デカ猿への生まれ変わりをスクープ
- 0.8 レッグシールドレスは当たっていた
- 0.9 ハイブリッドとEV版が新登場
- 0.10 3輪版MT-09ももうすぐ市販化へ
- 0.11 4眼ヘッドライトは別車種に採用となった
- 0.12 実車もCGどおりの雰囲気に
- 0.13 車名しか情報がなかった
- 0.14 ホンダ直6復活案は幻に終わってしまった
- 0.15 600RRは本当にこのままフェードアウトしてしまうのか
- 0.16 CEOの爆弾発言から世界が騒然となった
- 0.17 ラリーコンセプトが2年越しでいよいよ市販化
- 0.18 足掛け4年、ターボバイクはどうなった?
- 1 2018年も新ネタ&CGをお楽しみに!
’17最大の話題作、本誌も全力スクープ
今年のスクープで最大の注目を浴びていたのは、何といってもZ900RSだろう。伝説の名車が現代に蘇るとあって、本誌だけでなく海外でも様々な情報が乱れ飛んだ。最終的には本誌が予想したのとほぼ同じ水冷+モノサス姿で登場することとなった。
②KAWASAKI Ninja250/400
海外写真を精査してより真実に近い内容へ
ヤマハ、ホンダとライバル250の攻勢に新型が待ち望まれていたカワサキ。その姿が見えてきたのは海外での流出写真から。その後も米国で地元ネットTVが偶然スクープするなどが続き、その内容を精査した本誌は、実車の具体的な内容に近づいていった。
③KAWASAKI H2 SX
H2のツアラー版、当初は“H2 GT”として予想
当初、スーパーチャージャーのツアラー派生車と、にわかには本気にされなかったH2のGTバージョン。だが、実際には本誌が予想したとおりの1000㏄バランス型スーパーチャージャーや逆3角配置のヘッドライトを搭載して登場することになった。
④HONDA GOLDWING/TOUR
キャッチした情報より登場は1年先送りに
正式発表の約2年前からほぼ的中のスクープを行っていた。実は’16年暮れに発表されると思って追っていたところ、’18モデルとして1年先送りにされることが判明。そのことに触れつつ、続報スクープが展開されていくことになった。
⑤HONDA CB1000R
モダンカフェ系の予想CGは実車コンセプトに即していた
当初は排ガス規制の際にCB1300シリーズから切り替わるCBブランドの世界的な新フラッグシップとしてキャッチ。他にないと言われる独自スタイルを本誌なりに予想して作ったモダンカフェ系のCGは、実車コンセプトに近かった。なお、実際は1300もマイチェンで無事継続。
⑥HONDA SUPER CUB
往年スタイルは125コンセプトのものだった
東モに向けて125㏄と110㏄と50㏄の3本立てであることやLEDヘッドライト化などをスクープ。しかし、モノコックフレームは今回採用されなかった。
⑦HONDA MONKEY125
デカ猿への生まれ変わりをスクープ
モンキー50の生産終了と、タイで発表されたグロムベースのコンセプトモンキーから新型登場を予想。東モでデカ猿の姿がいよいよ具体的に見えてきた。
⑧HONDA CROSS CUB
レッグシールドレスは当たっていた
スーパーカブと同時に新クロスカブの存在についてもスクープ。こちらも往年のC100に近いデザインでCG作成してみたが、実際は下のとおりとなった。
⑨HONDA PCXシリーズ
ハイブリッドとEV版が新登場
新PCXがエンジン式に加えハイブリッドとEVの3本立てであることをスクープ。さらに切れ長ヘッドライトの新スタイルまでドンピシャで当てた。
⑩YAMAHA NIKEN
3輪版MT-09ももうすぐ市販化へ
ヤマハが進める前2輪+後1輪のLMW 。トリシティに続いて商品化を目指しているのはビッグバイクということで、’14秋のコンセプトモデルのときから市販版を予想。ヤマハはプロトタイプを発表するたび、本誌予想CGよりも現実に近いかたちで見せてくれた。
⑪YAMAHA MT-07
4眼ヘッドライトは別車種に採用となった
ユーロ4や日本国内の新排ガス規制への対応は期日が定められていることから、何らかの変更が確定しているマシンも多かった。MT-07もその1台。当然、排ガス以外にも商品価値アップの新機軸組み込みは避けられない。ということで特許情報からコレだとにらんだが…。
⑫YAMAHA MT-09 SP
実車もCGどおりの雰囲気に
MT-09に上級版のSPが設定されるとの情報を受け、オーリンズ製リヤサス装着版を予想。実車はそれに加えKYB製フロントフォークも高級版となっていた。
⑬YAMAHA TRACER 900GT
車名しか情報がなかった
商標登録された名前以外は実態不明だったこのマシン。足まわり豪華仕様か快適装備充実型かと予想したが、実車は双方が採用された極上仕様だった。
⑭HONDA CBX
ホンダ直6復活案は幻に終わってしまった
まだ「企画」の段階で市販化Goサインは出ていないと触れながら、ホンダ直6復活案をスクープ。空冷のCB1100や次期CB1000RとともにCBブランド再構築のひとつとにらみ往年タイプとカフェレーサーの2スタイルを予想したが…、どうやら企画は見送られた模様。
⑮HONDA CBR600RR
600RRは本当にこのままフェードアウトしてしまうのか
国内外の排ガス規制に対応せず生産終了が決定した600RRは、北米など限られた地域で販売が続けられている。しかし、東南アジアでは600SSによるレースが盛り上がりを見せ、ヤマハもYZF-R6のモデルチェンジを敢行したことから一転復活もありだとスクープ。だが、アジア選手権も1000㏄レース開催が決定し600㏄の必要性は低下している。
⑯DUCATI PANIGALE V4
CEOの爆弾発言から世界が騒然となった
ドゥカティCEOの「モトGPで開発しているV4エンジンのマシンを一般ユーザー向けに発売検討しています」、しかも「通常のトップエンドモデル」との爆弾発言から始まったパニガーレV4のスクープ。最強SSの姿を世界中のバイクメディアが追いかけることとなった。
⑰SUZUKI SV650X
ラリーコンセプトが2年越しでいよいよ市販化
’16春の東京モーターサイクルショーで参考展示されたSV650ラリーコンセプト。「市販化を検討中」としながら、しばらく続報が途絶えていたが、その間XSRやZ900RSとネオクラ市場人気は高まるばかり。ついにスズキも動き出したと聞き、最も濃厚だと予想された。
⑱SUZUKI RECURSION
足掛け4年、ターボバイクはどうなった?
’13 東京モーターショーでターボチャージャーの有用性に再びスポットライトを浴びせたリカージョン。’15年にもエンジンが展示され市販化されるのは濃厚と、本誌ではそれから長きに渡って追い続けてきた。
2018年も新ネタ&CGをお楽しみに!
ヤングマシン2018年2月号より