
ハーレーダビッドソンにとって、“カスタム”は切っても切れない楽しみのひとつ。『ウィズハーレー』誌が、多くのオーナーの参考となりそうな最新カスタム車両を紹介する。今回はトライジャ(大阪府柏原市)が仕立てた「2022 RH975ナイトスター」と「2022 FXBBSストリートボブ114」を紹介する。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:宮下豊史 ●外部リンク:トライジャ
ナイトスター|スポーツ性能を向上し、より俊敏に!
女性にも扱いやすく、小柄なライダーにも安心して乗れると好評のナイトスターを、トライジャがよりスポーティーにカスタマイズ! 人気の般若バーがビキニカウルから角度を付けて飛び出し、セパレートハンドルのようなスパルタンなシルエットを描くものの、グリップ位置はアップライトで上半身の前傾はさほど強くない。
ほどよくアグレッシブに走れる、巧妙なライディングポジションを獲得した。
エアクリーナーカバーは、トライジャオリジナル「刻美Type02」のコントラストシリーズ。シートもトライジャの刻印入りで、快適性やフィット感を向上し、ロングライドでの疲労も軽減している。
ナンバーマウントは純正よりもレイダウン。ライセンスプレートをフェンダーのラインに近づけることで、全体のシルエットをよりスタイリッシュにした。
サスペンションはオーリンズ。独自のセットアップによって、足つき性だけでなく乗り心地もより優れたものに。ノーマルショックより10~20mmの車高ダウンができ、ドゥカルボン構造による安定した作動フィーリングで走りも別次元。運動性能を高めたカスタムとなっている。
ラジエーターから出る熱風から左足を守るファンカバーも備わっている。ウェットカーボン製で、ハーレーダビッドソン博多によるもの。
細かいアイテムながら、バーエンドキャップがワンポイントとなっている。トライジャのロゴ入りで、エンジンカラーや外装に合わせられるよう全7色を用意。ノーマルハンドルにも取り付け可能で、先端保護の役割も大きい。プロテクション効果という点では、万が一立ちゴケをしたとき、フロントアクスルスライダーが衝撃を吸収し、ダメージを和らげてくれる。思わぬアクシデントのためにオーナーは要チェックしておきたいアイテムだ。スポーツスターSやパンアメリカにも適合。
ストリートボブ114|ストボブの理想形をここに見た
チョッパースタイルのストリートボブを、より軽快でワイルドに仕上げた。
まず目をひくのが般若バー。14インチという高さもさることながら、進行方向へせり出すようにして持ち上がるシルエットにこだわり、えぐれ感を演出。弓なりに反り上がり、能面「般若」の牙から角にかけてをイメージしている。
フォークカバーをブラックにし、アクスルカバーも黒で統一。厚みのあるアルミから削り出し、柄を彫ったキャリパープレートが、より存在感を際立たせ、フロントエンドを精悍にした。
エアクリーナーカバー/ポイントカバー/グリップ/フットペグもトライジャオリジナルパターンの「刻美Type02」に揃え、質感も申し分ないもの。
20mmのローダウンとなったショートリヤフェンダーは、側面にエアダクトが大胆に開けられスタイリッシュそのもの。センターナンバーによって、バックスタイルもすっきりとシンプルだ。
ジキル&ハイドマフラーは、ボタンひとつで音量の調整ができ、車検にも対応。エンド部はビッグショットをチョイスし、見た目にも迫力がある。
見逃せないのは、タンクとシートの隙間をストレッチカバーできっちりと埋め、美しく流麗なラインを描いていることだ。ソロシートのステッチは車体カラーに合わせてグリーンに。「隙がない」とはこういうことを言うのだろう。細部まで研ぎ澄まされたセンスを感じてならない。
ダービーカバーはM8ソフテイルモデルで、ナロープロファイルアウタープライマリーカバーに適合。アルミブロックから削り出したトライジャロゴマークに、カラフルなキャンディカラー塗装が施された。カラーバリエーションは全5色で、レッド/スモーク/イエロー/ブルー/グリーンを選べるが、ここだけ緑ではなく赤をコーディネイトしているのも心憎い。ストリートボブの長所を最大限活かしたドレスアップで、いつまでも眺めていたくなる。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
他人ごとではない盗難問題。高スペックセキュリティで愛車を守る 自宅での保管時はもちろん、出先で駐車する際にも二重三重にロックを掛けて盗難対策に気を遣うユーザーは多いはず。そうしたアピールは有効だが、突[…]
ハーレーダビッドソン創業120周年、7つのスペシャルモデル 創業120周年を迎えるハーレーダビッドソンが送り出すのは、エンジニアリングとデザインの粋を極めた7つのスペシャルモデルだ。『CVOロードグラ[…]
2023年最初のチャプターツーリングは“ナマズのハンバーガー”を食らう?! 真冬のツーリング計画は、その目的地とルートの選択が大変だ。ハーレーダビッドソン埼玉花園店の2023年のチャプターツーリングの[…]
国籍/年齢/性別を問わず、さまざまなオーナーが加入するH.O.G. ハーレーオーナーズグループ(H.O.G.)は1983年にスタートして今年で40周年。当初はミルウォーキー本社で始まった小さなライダー[…]
リジッドフレーム最終年のパンヘッドは、博物館で保管されていたリアルポリス! この車両は、アメリカ・ミズーリ州セントルイス警察で使われていた正真正銘のポリスバイクで、走行距離は1万4000マイル(2万2[…]
最新の関連記事(ハーレーダビッドソン)
RA1250ST パンアメリカ1250ST:オンロードを制するためのニューマシン“ST”登場 アメリカで人気沸騰中のスーパーフーリガンレースでは、公式バイクとして位置づけられ、H-Dファクトリーのサポ[…]
RA1250S パンアメリカ1250スペシャル:驚くほど大胆なボディワーク、紛れもないハーレーだ! フロントまわりがくちばしの長い鳥類のような造形が多いアドベンチャーモデルが多い中、この武骨なマスクは[…]
世界に名高いカスタムビルダーも! カスタムショーに新作を持ち込めばアワード常勝のカスタムビルダーたちがやってくる! 世界を舞台に活躍し、今年で25周年を迎えた「LUCK Motorcycles」と、大[…]
ナショナルハーレーデー:世界中のハーレー乗りと一緒に! ハーレーダビッドソンの故郷・アメリカはもちろん、ヨーロッパでも豪州でもアジアでも、世界中のハーレー乗りたちが一斉に走る日、それが「ナショナルハー[…]
FXLRSローライダーS:パワーユニット強化で走りはさらにアグレッシブ 許容リーンアングルが深めに設定されるなど、スピードクルーザーとして絶対的な人気を誇る「ローライダーS」 。2025年式は最高出力[…]
最新の関連記事(新型バイク(外国車/輸入車))
世界の二輪市場にBSA復活を知らせる2台の新型車 BSAブランドが再び動き出したのは2016年。自動車や二輪車、物流や不動産など多角的に事業を展開するインド/マヒンドラ・グループが、新たに起ち上げたク[…]
RA1250ST パンアメリカ1250ST:オンロードを制するためのニューマシン“ST”登場 アメリカで人気沸騰中のスーパーフーリガンレースでは、公式バイクとして位置づけられ、H-Dファクトリーのサポ[…]
RA1250S パンアメリカ1250スペシャル:驚くほど大胆なボディワーク、紛れもないハーレーだ! フロントまわりがくちばしの長い鳥類のような造形が多いアドベンチャーモデルが多い中、この武骨なマスクは[…]
71カ国で認められた気鋭のバイクブランド ゾンテスは、2003年に中国・広東省で設立された「広東大洋オートバイ科技有限公司」が展開するブランドだ。彼らは総投資額26億人民元、従業員3600名という巨大[…]
インドにも影響を与えたヒッピー文化をオマージュ ロイヤルエンフィールドジャパンが「ゴアンクラシック350」を正式発表。4つのカラーバリエーションをラインナップし、価格は74万9100円から。2025年[…]
人気記事ランキング(全体)
ホンダ「CB1000F SE コンセプト」が鈴鹿8耐で世界初公開! 8月1日より予選が始まった“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプト[…]
日本では400だが、グローバルでは500(451ccエンジン)のエリミネーター 欧州でエリミネーター500/SEに新色が登場した。日本仕様でプラザエディションとしてラインナップされる『メタリックインペ[…]
キャッチニッパー :作業後のゴミが減り掃除が楽になる、切れ端を飛ばさないキャッチ機能付き 配線や結束バンドを切断した際に切れ端が飛び散るのは仕方がないというのが一般的な常識に対して、一方の刃にプレート[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に 欧州においてスズキ「ハヤブサ」が2026年モデルへと更新された。アルティメットスポーツを標ぼうするマシンは基本的に2025年モデルを踏襲しながら、レギュラーカラーが[…]
仕事を通じてわかった、足を保護すること、足で確実に操作すること 今回は、乗車ブーツの話をします。バイクに乗る上で、重要な装備の一つとなるのが乗車ブーツです。バイクの装備といえばヘルメットやジャケット、[…]
最新の投稿記事(全体)
世界の二輪市場にBSA復活を知らせる2台の新型車 BSAブランドが再び動き出したのは2016年。自動車や二輪車、物流や不動産など多角的に事業を展開するインド/マヒンドラ・グループが、新たに起ち上げたク[…]
夏場は100℃超えも珍しくないけれど… いまやバイクのエンジンは“水冷”が主流。安定した冷却性能によってエンジンパワーを確実に引き出すだけでなく、排出ガス/燃費/静粛性の面でも水冷の方が空冷より有利な[…]
400cc4気筒ブームの立役者、第3世代の直4を実現したカワサキの戦略 Z1/Z2系からZ650のザッパー系に続くカワサキ直4の第3弾がZ400FX。1980年代初頭に日本で巻き起こった空前のバイクブ[…]
秋の浜松はスズキ祭り! 3つのミーティングが開催 2025年のスズキミーティングは、3つのモデルシリーズに焦点を当てて開催される。 9月7日(日) 「KATANA Meeting 2025」 会場:は[…]
今年の1月から6月までにニューモデルなどを11 機種投入した 大隅さんは、’98年にBMWジャパンに入社以来、ずっとモトラッド部門で勤務され、我々メディアと接する機会の多いマーケティング担当として働か[…]
- 1
- 2