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[Q] リヤサスペンションのショックユニットが1本のものと2本のバイクがありますよね。昔ながらのネイキッドが2本、スポーツバイクには1本のことが多いようですが、そもそもどんな違いがあるのでしょう?
●文:ライドハイ編集部(根本健)
[A] スポーツ性を追求するなら1本ショック。2本ショックはルックス重視
昔ながらのネイキッド系のバイクの多くが今も2本ショックユニット仕様ですが、これはオートバイらしい伝統的なルックスを重視しているからと言い切って良いと思います。
もちろん、だからといって機能を重視していないわけではありません。サスペンションのショックユニット単体の構造や取り付け角度に工夫を凝らすことなど、相応に進化を遂げています。
伝統的なルックスを重視するネイキッドには、2本ショック仕様が採用されることが多い。高性能なショックユニットを採用するなど、スポーツ性を追求したモデルも存在する
一方のハイパフォーマンスを売りにしたスポーツバイクは、ネイキッドタイプを含め、1本のショックユニットがエンジン後ろのスイングアームの付け根付近に配置されています。その理由は、大きくいって2つあります。
ひとつは重量物をできるだけバイクの重心に近づける…“マスの集中化”のため。コーナリングなど、エンジン性能とともに操縦を楽しむスポーツバイクには、車体を傾けたりする際の運動性を高める必要があります。
それには軽量化がもっとも効果的なのですが、さらに重要なのが、重くて重心の役目を果たすエンジン近くに、大きくて重いパーツを配置する、質量や重量の集中化があるのです。
ブレーキングでノーズダイブする動きも、車体の中心から離れたところに大きくて重いパーツがあれば、そのネガティブな動きをさらに大きくしてしまいます。旋回時のさまざまな運動にしても、重心から遠くに大きく重いパーツがあれば動きを妨げてしまいます。
1本ショックは短いストロークで低〜高荷重に対応
というわけで、エンジンの後ろ側にサスペンションのショックユニットを配置するのが理想的なのですが、上下動するスイングアームとこのショックユニットをつなぐ“リンク”と呼ばれる仕組みが必要です……
※本記事は2021年9月21日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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