
●記事提供: ライドハイ編集部
教習所で教わった不都合な作法を封印して 安全確実な手順をまず身につけよう!
教習所を卒業して二輪の運転免許を手にしたビギナーが、バイクに慣れるためやバイク選びのためレンタルバイクに乗るケースが少なくない。
そのレンタルバイクの貸し出しで、ショップが悲鳴をあげているひとつが、サイドスタンドをはらってから跨がろうとして立ちゴケするケース。
これは教習所でそう教わってきたからムリもないのだが、いうまでもなく経験者なら跨がってからサイドスタンドをはらうのが常識だ。
なぜ教習所ではこのような不安定な跨がり方を指導しているのかといえば、その昔センタースタンドしかなかった時代に、重いバイクをいちいち持ち上げる手間を省こうと短時間の停車に便利なサイドスタンドが装備されはじめた1965年頃、はらう(格納)のを忘れたまま発進して転倒する事故が急増したので予めサイドスタンドをはらってから跨がるよう指導したからだ。
当時アメリカでは跨がってから車体を起すとサイドスタンドがスプリングで収納されてしまう方式や、サイドスタンドの先に長いゴムのフラップをつけて走りだしたらこれが路面に引っ掛かって収納されるタイプなどが登場。
しかし、いまはフェイルセイフが働いて、サイドスタンドが出たままギヤシフトするとエンジンが停止するのはご存じの通り。心配は無用だ。
それでもまだ教習所でこのように指導しているのは、跨がってからだとサイドスタンドが長い大型のアメリカ製バイクだと車体を深く右へ傾けなければならず、ビギナーが支えにくいリスクなどあるようだが、シート高が高いバイクも多くスタンドをはらわず先に跨がるほうが安心確実。
教習所側にも指導要項を守らなければならない事情もあるので、教習課程にあるライダーはこの作法に則り早々の卒業を目指そう。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
車体を傾けたら真っ先に接地する“バンクセンサー” カーブを曲がるために深くバンクさせると、車体のどこかが地面に接地して、ゴリッとかガーッという音と共にステップから衝撃がきてビックリしたことがあるライダ[…]
あなたがバイクを盗まれないように、この情報を役立てて欲しい 「このGSX-R600がなぜ適任かって? 実際に盗まれたことがあるからさ」 「ロックを破壊するのにどのくらい時間がかかるか、隠しカメラで監視[…]
A13:緊急時はもちろん、料金所などで便利 別名“エンジン緊急停止ボタン”。転倒時など即座に動力カットしたい時に使う。 応用的には、料金所などで両手を使いたい場合に、いちいちニュートラルを出さなくても[…]
125cc4気筒エンジンはパワーバンドが僅か800rpm! 日本メーカーがホンダを筆頭にヤマハやスズキが’60年代に世界GPへ挑戦、戦後にカメラと共に世界へ輸出を再開し、日本の工業力復活の象徴だった。[…]
慌てるし恥ずかしいけれど、とにかく落ち着こう オイルやガソリン、冷却水が漏れていないか? オイルが漏れた状態で走ったら潤滑不足でエンジンが壊れるかもしれないし、漏れたオイルをタイヤが踏んで滑って転ぶこ[…]
最新の関連記事(ライドハイ)
タンク&ボディをフレームと同じワントーンと洗練されたネイキッドがデビュー ハンス・ムートがデザインしたKATANAで、4気筒ビッグバイクの世界でリーダーへの追送を成し遂げ、RG250Γ(ガンマ)や40[…]
シフトアップの掻き上げ操作は、ビギナーには苦痛! キャリアを積んだライダーには懐かしさでしかないだろうが、まだ乗りはじめて間もないライダーの中には、ツーリング先でシフトアップをするときの左足親指つけ根[…]
CB750/900Fと並んで進んでいた、ホンダが大攻勢に賭けた初の新エンジン! どのクルマメーカーもお手上げだったマスキー法という排気ガス規制をクリアして、ホンダが世界に認められたCVCCエンジン開発[…]
A.発進の度に使う半クラッチ……使う頻度が多いとエンジンを傷めてしまうというほどヤワな機能パーツではありません。しかし駆動力で繋がっているタイミングで滑らせたリを繰り返すと、発熱で表面が滑りやすくなり[…]
市電やライトレールの軌道敷は、前輪をとられたりスリップで転倒の危険も! クルマと同じ道路を走る路面電車は、都市交通の厄介モノとして大都市では消滅したものの、まだ庶民の足として活躍している市電が走る街も[…]
最新の関連記事(ライディングテクニック)
シフトアップの掻き上げ操作は、ビギナーには苦痛! キャリアを積んだライダーには懐かしさでしかないだろうが、まだ乗りはじめて間もないライダーの中には、ツーリング先でシフトアップをするときの左足親指つけ根[…]
A.発進の度に使う半クラッチ……使う頻度が多いとエンジンを傷めてしまうというほどヤワな機能パーツではありません。しかし駆動力で繋がっているタイミングで滑らせたリを繰り返すと、発熱で表面が滑りやすくなり[…]
市電やライトレールの軌道敷は、前輪をとられたりスリップで転倒の危険も! クルマと同じ道路を走る路面電車は、都市交通の厄介モノとして大都市では消滅したものの、まだ庶民の足として活躍している市電が走る街も[…]
キャンセル待ちが150人!? 満員御礼の大人気スクール 「二輪ライダーに向け、安全運転の知識や技術を習得する場と機会の提供」を目的として1978年にスタートしたこのスクール。間違いなく日本のライディン[…]
遠くを見ろというけれど……やっぱり気になるすぐ前の路面 ワインディングのコーナーが近づいてきたとき、どのくらい曲がっているのかなど、カーブの入り口の様子をはかっておきたいところ。 しかし遠くを見ていた[…]
人気記事ランキング(全体)
止められても切符処理されないことも。そこにはどんな言い訳があったのか? 交通取り締まりをしている警察官に停止を求められて「違反ですよ」と告げられ、アレコレと説明をしたところ……「まぁ、今回は切符を切ら[…]
CB750/900Fと並んで進んでいた、ホンダが大攻勢に賭けた初の新エンジン! どのクルマメーカーもお手上げだったマスキー法という排気ガス規制をクリアして、ホンダが世界に認められたCVCCエンジン開発[…]
免許証に使える写真のルールは意外にシンプル 2019年12月の道路交通法改正により、2250円の手数料こそかかりますが「運転免許証の写真が気に入らない」という理由で免許証の再発行をすることが可能になり[…]
YZR500の血を受け継いだ1983年のRZ250R/RZ350Rが元ネタ? ワイズギアは、大阪モーターサイクルショーで初公開したばかりのカウルセットを早くも2023年6月に発売すると発表した。なかで[…]
ヤマハの小排気量スポーツが一挙充実、反撃の狼煙はここから 155cc以下にスクーターしかなかったヤマハのラインナップに、待望のスポーツモデルが4車も追加されることになった。 ネオクラシックのXSR12[…]
最新の投稿記事(全体)
ダブルクレードルにフルモデルチェンジ〈スズキ GSX-R400R〉 GSX-Rは、’90年に3度目のフルチェンジを敢行。新設計エンジンに加え、φ33mmダウンドラフトキャブや倒立フォークまで備えた。 […]
ゴム部品の補修、どうするか? という難問です。 ゴム部品…新しいうちは柔軟性があってとても使い勝手がいいのですが、経年劣化で硬くなる…だけならまだましも、 割れたりすると本来の役割を果たさなくなってし[…]
国籍/年齢/性別を問わず、さまざまなオーナーが加入するH.O.G. ハーレーオーナーズグループ(H.O.G.)は1983年にスタートして今年で40周年。当初はミルウォーキー本社で始まった小さなライダー[…]
ピレリは2023年でSBK参戦20年! 積み重ねてきた強さが市販製品に生かされる 2月末のある日、空はどんよりとした雲に覆われ、イメージしていたフィリップアイランドとは程遠い。僕は、2023年のスーパ[…]
ベストセラーに待望の新型、足着き性が向上している!? ’22年、251cc以上の国内販売でブッチぎりのベストセラーを記録したホンダのGB350/S。大人気にも関わらず、昨年11月1日以降、新排ガス規制[…]