
ガンコート/パウダーコーティング/結晶塗装などの焼付塗料の販売とともに、それらを施工するための設備の開発販売も行うカーベック。塗料メーカーは塗料だけを、機械メーカーは機械だけ売るという既存の枠組みに縛られず、双方を理解した上で製品を提供する新たなスタイルは、バイクや自動車業界に留まらず、さまざまなジャンルで頼りにされる存在となっている。本記事ではカーベックのオリジナル製品を紹介しよう。
●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●外部リンク:カーベック
パウディーシステムライン:金属部品に電気的に付着させるパウダーコーティングの連続作業が可能に
焼付塗料の乾燥器やパウダーコーティング用のコロナガンなど、従来であれば工業系ユーザーをターゲットとしていた製品をダウンサイジングすることでショップやプライベーター向けに開発してきたカーベック。その最たる製品が、色替えが楽で小回りが利く「パウディーマスタープロ(POWDY MASTER PRO)」で、十数年にわたるパウダーコーティング実績を元に新たに開発されたのが「パウディーシステムライン(POWDY SYSTEM LINE)」だ。
カップタイプのパウディーマスタープロと比べて、パウダー塗料のコンテナにパイプを挿入すれば長時間にわたる連続作業が可能で、電圧と電流、塗料の粉量と風量の調整も可能。大手メーカーの機器にもこうした機能はあるが、相手の条件によって“平板/複雑/重塗”の塗装モードを設定できるのがパウディーシステムラインの特長だ。
調整項目が多ければさまざまな塗装物や条件に対応できるが、項目が多すぎて迷いが生じることもある。ユーザーの声に基づき、量産対応も可能な能力を持ちながら使いやすい製品を実現した。
サンデーメカニックがパウダーコーティングなんて…と思うだろうが、趣味から始めてプロの道に進む例も多いペイント業界。レストアやカスタムのクオリティをもうワンランクアップしたいと考えた時、魅力的な製品であることは間違いない。
【カーベック パウディーシステムライン】架台にマウントされたコントローラーとコロナガンとがホースでつながるのが、システムタイプの特徴。台の上には塗料の容器を置き、パイプを差し込んでガンに送給する。●価格:97万6800円
コントローラーのパネルは分かりやすい日本語表示で、AC100Vとコンプレッサーのエアーをつなげば使用可能。静電気を帯びた粉体塗料はコロナガンが正対していない裏側にも付着するため、フレームやスプリングなど形状が複雑なパーツも短時間でコーティングできる。なお塗料を硬化させるため焼付乾燥器が別途必要となる。
ガンに内蔵された静電気発生装置の電圧と電流、粉体塗料の粉量と風量を個別に調整可能。それとは別に相手の形状や体積に応じて“平板/複雑/重塗”モードも選択できる。
作業途中で色替えをする場合は、少量の塗料が入るオプションの塗料カップを使うと便利。カップは身に付けられるので、残量を確認しながらパウダーコーティングできる。
メタルプロテクト アレックスコート:パウダーコーティング/ガンコートと並ぶ第3の焼付塗料
金属部品に直接塗装しても密着性が抜群で、ねじれや曲がりで塗膜が割れず耐候性にも優れたアクリル塗料が新登場。塗料は溶剤系で、180℃で焼付乾燥を行う。
【カーベック メタルプロテクト アレックスコート】●価格:9900円(1L) 専用シンナー2200円(1L)
ガンコートより厚くパウダーコーティングより薄い塗膜で、溶接ビードの風合いも出せるのが特長。ウレタン塗装と似た印象だが、アクリル焼付塗料のアレックスコートは密着力や塗膜の強度で圧倒的に上回る。色の種類は黒/白/銀/赤/青/黄の6色。ツヤ調整用のクリアとフラットベース、専用シンナーも用意されている。
オリジナルグッズのラインナップも充実
オイルや冷却水で床や地面を汚さず取り外したパーツを置くのにも便利で、サンメカガレージのワンポイントにもなるメンテナンスマットも新登場。カーベックホームページ内のECサイト「CANET」から注文できる。
【カーベック メンテナンスマット】●価格:1万1000円
【カーベック オリジナルTシャツ】背中と胸に「CARVEK」のロゴマークをあしらったオリジナルTシャツは、スポーツウェアで一般的なラグラン袖がこだわり。袖の縫い目が襟ぐりまで続いているので、腕を上げた時に肩にシワが寄らずフォルムが崩れにくい。●サイズ:M L XL ●価格:3190円
※本記事は“モトメカニック”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
タイヤバルブコア専用トルクドライバー:タイヤバルブコアもトルク管理が必要? 安全装備の進化に対応する専用ツール 適当な力で締めたらバルブの頭にちょっとツバをつけて、空気が漏れてこなければOKという昔な[…]
乗りっ放しだった原付バイクのエンジン部品を取り外すと、内側がブローバイガスによるカーボン汚れで、真っ黒になっていることが多い。しかし、このBMWのエンジン内は、アルミ部品や鉄部品がマテリアル色そのもの[…]
ステップを押さえつける発想が斬新! リスクレーシングのオフ車用グッズが日本上陸 トランポ時におけるバイク車体の固定については、タイダウンベルトでフロントフォークを縮めて、サスペンションの反力で車体を安[…]
ハンドルが振りにくい狭い場所で使い勝手の良さを発揮 修理やメンテナンスにまつわる醍醐味はトラブルシューティングに尽きる、というメカニックは多い。バイクや自動車メーカーが開催するメカニックコンテストでも[…]
交換パーツに「規格部品」という新たなジャンルを確立 オイル交換からレストアに近い大仕事に至るまで、また実動車/不動車にかかわらず、メンテナンスを行う際は交換パーツが必要になることが大半だ。この時、どん[…]
人気記事ランキング(全体)
11/1発売:カワサキ Z250 カワサキ「Z250」はニンジャ250と骨格を共有するこの軽二輪スーパーネイキッドは、アグレッシブな「Sugomi」デザインを継承。軽さと力強さを併せ持つ本格的スーパー[…]
薄くても温かい、保温性に優れる設計 GK-847は、ポリエステル素材をベースとしたサーマル構造を採用しており、薄手ながらも高い保温性を実現している。厚手のウインターグローブの下に装着しても動きが妨げら[…]
厳冬期ツーリングで感じる“インナーの限界” 真冬のツーリングでは、防寒ジャケットやグローブを重ねても、冷えは完全には防ぎきれない。風を受け続ける上半身は体温が下がりやすく、体幹が冷えることで集中力や操[…]
長距離や寒冷地ツーリングで感じる“防寒装備の限界” 真冬のツーリングでは、重ね着をしても上半身の冷えは避けにくい。特に風を受ける胸や腹部は冷えやすく、体幹が冷えることで集中力や操作精度が低下する。グリ[…]
より高度な電子制御でいつでもどこでも快適な走りを!! 【動画】2026 CB1000GT | Honda Motorcycles ホンダがEICMA 2025にて発表した「CB1000GT」は、「Hi[…]
最新の記事
- 【元白バイ警官が解説】「白バイそっくりカスタムは違法?」「制服や装備ってどんなモノ?」の答え教えます
- ホンダ/カワサキ/スズキから続々! 最新スーパースポーツ/ツアラー/スクーター発売カレンダー【2025年11月版】
- 【モビショー】自立する二輪車MOTOROiDにハイブリッドEVバイク、そして水素…ヤマハブースも目が離せない!!
- ロアミドルとは思えない本格装備! ベテランもビギナーも存分に振り回せるBMW「F450GS」見参!!
- ホンダの本格スポーツEVバイク「WM7」が遂に登場! 600㏄のパワーと1000㏄のトルクで新次元の走りに期待大!!
- 1
- 2







































