ストリートファイターV4といえばドゥカティ ワールドプレミア2023 エピソード1で登場し、わずか数時間で完売してしまったストリートファイターV4ランボルギーニが記憶に新しいが、エピソード5の「Push Forward」ではストリートファイターV4のニューモデルが発表された。さらに、新たにSP2も登場した。
●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:ドゥカティ ●外部リンク:ドゥカティジャパン
ストリートファイターがモデルチェンジ!
2020年にコミック『JOKER』をインスパイアしたフロントマスクを採用して登場したストリートファイターV4。それは、新しいネイキッドをアピールするのにふさわしいデザインで、モデルチェンジした2023年モデルにもその存在感はしっかりと引き継がれている。
新たにサーキットに特化したSP2がラインナップに加わり、ドゥカティのバイクとライダーの密接な関係性の探求は、ネイキッドでも変わらない。
今回のエピソード5「Push forward」は、ストリートファイターV4Sが夜のサーキットを疾走するシーンからスタート。スーパーバイクで活躍するパニガーレV4は、登場以来毎年アップグレードを続けており、新しいストリートファイターV4にはその技術が惜しみなく投入された。
ネイキッドでも走りの機能を大幅に向上させる
スタイリングで変更されているのはガソリンタンクとシート。タンクはブレーキング時とリーン時のホールド性を向上させた、スーパーバイク由来の形状を採用。容量は17Lに増やされている。シートはシングルシート仕様のデザインでスポーティなイメージを高めているが、もちろんパッセンジャー用のシートやステップも装備する。
そしてもっとも重要な進化は、ハイパフォーマンスをよりエキサイティングかつ安全に楽しむための電子制御。これはパニガーレV4が培ってきた技術で、すなわちレース直系のもの。
エンジンのマッピングは「フル」「ハイ」「ミディアム」「ロー」の4種類。「フル」はエンジンパワーを最大限に発揮し、トルク特性の制御はローギヤのみで、ライダーはエンジンの持つすべてのスペックを体感することが可能。
「ハイ」「ミディアム」は、6速すべてのギヤで専用設定されたマップが与えられ、どのスロットル開度でも最適なレスポンスが得られるようになっている。「ロー」は165psまでに抑えられた扱いやすさを重視したモード。一般道や路面のミューが低い時に役立つ。
エンジンブレーキコントロールもさらに進化。エンジンブレーキをギヤごとに制御し、その特性を3種類から選ぶことが可能。クイックシフトもすべてのシーンでより滑らかに各ギヤを繋げるために進化している。
こういった電子制御をより効率的に使うためメーターのデザインも一新。新たに採用されたデスモセディチGP由来のトラックエヴォモードは、ギヤポジションと回転数、それぞれの制御介入度が明確になっている。
車体に関してはスイングアームピボットを4mm上げ、アンチスクワット効果、すなわち加速時のリヤの反応を高めることでコーナー立ち上がりでのパフォーマンスを向上。さらに前輪荷重を増した姿勢となるため、ライダーのフィーリングが向上すると同時にクイックな操作も可能になり、次のステップに理想的な状態で挑めるようになった。
ライダーとの一体感をどこまでも追求した新しいストリートファイターV4Sを見ていこう!