バイク転倒時、タイヤが曲がっても安心な2つの修復方法【工具なし/ありで解説】
走行中に転倒して、前タイヤの方向がアサッテの向きになってしまった経験はありませんか? そのまま走行するとハンドルをまっすぐにしても曲がっていくし、安定もしないからとても危険!そんな時に使える「工具なし」と「工具あり」の2つの修復方法をシェアしたいと思います。
●文:[クリエイターチャンネル] DIY道楽テツ
1分でわかる記事ダイジェスト
楽しいはずのツーリングが一瞬で暗転する「転倒」
転倒したら、フロントタイヤが変な向きに曲がっていたという経験をしたことはないだろうか。転倒の衝撃でシャフトやフロントフォーク、ステムの取り付け部分に歪みが出たことが原因だ。オフロード走行では割とメジャーな症状で、このままだとハンドルをまっすぐにしていても、まっすぐ走れない。
歪んだホイール向きの直し方(工具なし編)
ホイールの方向を強制するには、向きが曲がってる方向を確認して、その反対方向にハンドルを切る。このとき、ハンドルストッパーに当たるまで切っておくことが重要。オフロード走行では日常茶飯事にやる矯正方法で、草むらに突っ込んだり転倒したマシンのフロントホイールを蹴る。
衝撃で曲がってストレスがかかっている部品に対して、逆にストレスを与えてしまうのが難点なので、あくまで応急処置と考えよう。
歪んだホイール向きの直し方(工具あり編)
工具が使える場所に移動できたら、今度は正式に歪みを直す。アンダーブラケットのフロントフォークをクランプしているボルト、アクセルシャフト、トップブリッジのフロントフォーククランプボルトを緩める。これらのクランプボルトを緩めることによって、ストレスが解放される。
ホイールを両足の間に挟んで、ハンドルを持って左右にウニウニとヒネる。最初は大きく振れ幅を小さくしていくと、各部品の歪みが矯正される。忘れないうちに、緩めたボルトすべてを適切なトルクで締めつけてほしい。軽度の歪みならば、そのほとんどを直すことが可能。
正面から目視で確認してみて、フレームの中心点と照らし合わせて、フロントホイールとフロントフォーク、ステム、ハンドルがまっすぐになっていたらOK。
不安があれば必ずプロのチェックを!
とはいえ、ぱっと見はまっすぐになったように見えても、ハンドルバーが曲がってしまっていたり、ひどい状態になれば、フロントフォークが曲がることもある。自分の判断に不安がある場合は、迷わずバイク屋さんや、ディーラー整備工場などのプロへの修理依頼しよう。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
1分でわかる記事ダイジェスト ブレーキフルード・・・密閉されているのになぜ劣化する? ブレーキフルードは、マスターシリンダーとキャリパーと、ブレーキホースの中に入っているが、なぜか劣化する。「密閉され[…]
高負荷気味の軽トラなら、早め早めのオイル交換を ハイエースをトランポに使っているユーザーに対して、軽トラをトランポに使っているユーザーの方が、エンジンに対するねぎらいの念を抱くべきだろう。2000cc[…]
開放式/MF式/リチウムイオン式が揃うBSバッテリー。充電電圧を管理して優位性の高いリチウムを活用したい 市販車の一部にも純正採用される例はあるが、リチウムバッテリーは鉛バッテリーに比べるとまだまだ少[…]
リバーシブルギヤレンチ:スタッドナットはもちろん、通常のボルト着脱でも便利を実感 ボルトやナットを連続して回せるギヤレンチはポピュラーなハンドツールのひとつだが、このレンチはメガネ部分の片面に壁があり[…]
一歩先の作業を可能にするPLOTのサービスショップツールズ 愛車と楽しく付き合うためには“バイクのコンディション維持”が何よりも重要。わかってはいても、なかなか実行できないのがメンテナンスで、さらに二[…]
人気記事ランキング(全体)
トガッた最新デザインに専用チューンを熱望! 中国でカワサキ・ニンジャZX-4Rが人気を博し、現地メーカーのKOVEから400RRが登場するなど、4気筒400ccのフルカウル車が活況を呈している。ホンダ[…]
クールスの玉川さんにZ2カスタムを習う バイク雑誌でメカ解説とメンテナンス記事をうん十年と書いてきた私でしたが、その知識の入り口には初愛車だったZ2カスタムがありました。遊びながら構造と機能と効能を学[…]
ニューフリスコスタイルのカスタムコンプリートをリグニスにて受注開始 「プロトカスタムコンプリート フリスコ」は、1996〜99年までのソフテイル中古車をベースとして、エンジンをフルオーバーホール。新車[…]
オールドGSX-Rを意識した青×白のほか、黒×赤、黒の3色 スズキUKは、日本でも販売している125cc原付二種スポーツネイキッド「GSX-S125」の2024年モデルを発表した。詳細は未発表だが、先[…]
威風堂々の初代へ回帰! 俺達のヨンヒャクが復活へ 王道スタイル×最新鋭でこそCB-SF ’99年型からシャープなデザインとなったが、常にフォルムは正統派。一方でハイパーVTECなどの最新装備を採り入れ[…]
最新の投稿記事(全体)
R1とR1Mで変更内容は異なる ファイナルエディションが登場しそうとか、スーパーバイク世界選手権でのパフォーマンス向上のためモデルチェンジするのではないかなどさまざまな情報(憶測?)が飛び交っていた「[…]
2025年11月の規制を睨み、2021年頃に開発の話が持ち上がった ご存知のように、バイクの世界にもカーボンニュートラル(CN)の波は激しく押し寄せていて、国内外の二輪メーカーはその対応に追われている[…]
MotoGPインスパイアのカーボン製ウイングレット! ファイナルエディションが登場しそうとか、スーパーバイク世界選手権でのパフォーマンス向上のためモデルチェンジするのではないかなどさまざまな情報(憶測[…]
純正フォークのカスタムで愛車の不満点を解消! 乗り心地に直結する部分でリヤサスのカスタムは人気だが、それだけではバランスが崩れてしまう。フロントサスもしっかりカスタムすることで、愛車は本来のパフォーマ[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ブレーキフルード・・・密閉されているのになぜ劣化する? ブレーキフルードは、マスターシリンダーとキャリパーと、ブレーキホースの中に入っているが、なぜか劣化する。「密閉され[…]