Matt RiderJapanの映像と試乗で巡るバイクの世界。今回はBMWが誇るMシリーズ3台だ!
BMW M1000XRは雨でも安心できるスポーツツアラーだった!?【Mシリーズ3台比較試乗レビュー】
こんにちは! マットです。今回は先日モビリティリゾートもてぎで開催されていたBMW Motorradのメディア試乗会にて、デビューしたばかりのM 1000 XRとすでに国内でも販売されているM 1000 R/RR、3台の走りを比較しながらサーキットで体感してきました!!
“M”シリーズの第3弾がデビュー! M 1000 XR
「久々にモビリティリゾートもてぎのコースを走れるぞ!」とワクワクしながら試乗会の当日現地入りしたのですが、なんと生憎の大雨。なんか僕が参加するメディア試乗会の雨率高くないですかね…。
ところでスポーツカテゴリーとして特別な意味合いを持つラインナップとして広く認知されているBMWの”M”。BMW Motorradでも2021年から、この”M”のフィロソフィーを盛り込んだバイクのラインナップをリリースしています。その第三のモデルとしてデビューしたのがM 1000 XRです。
高性能ハイスピードスポーツツーリングを楽しむ事ができるツアラーモデルS 1000 XRをベースに、より走りに特化したモデルとなっています。
今回デビューしたM 1000 XR。ハイスピードツアラーモデルであるS 1000 XRをベースに”M”のネーミングを与えられているモデルです。
さて生憎の雨のコンディションでの走行ということで無理しない程度に…と、心の中でヒヤヒヤしながらM 1000 XRに跨りますが、シート高850mmと本格的なアドベンチャーバイクに近いポジションということに加えてツナギ装備ということもあり、165cmの僕では両足を地面に着くことができませんでした。
片足のつま先がなんとか接地するポジションで、スタンドを払うのもやっとでしたがこのあたりの部分はふだんのライディングウェアであれば足つきにも余裕が生まれると思います。
M 1000 RRとM 1000 Rは雨でも安定の走り!
僕のスケジュールでは、フルカウルモデルのM 1000 RR、ネイキッドモデルのM 1000 Rを試乗した後、最後にM 1000 XRを試乗するという順番でした。
M 1000 RRは純正タイヤにはミシュラン製のレース仕様に近い性能のハイグリップタイヤであるPOWER CUP 2が採用され、今回のM 1000 XRとM 1000 Rの純正タイヤにはブリジストン製のハイグリップタイヤである、BATTLAX RACING STREET RS11が採用されていました。
フルカウルモデルのM 1000 RRは公道で何度か試乗済みで、ネイキッドモデルM 1000 Rは初試乗でした。雨のサーキットコンディションということで履いているタイヤに依存する部分が大きかったですが、適切なライディングモードを選択する事によって電子制御で雨のサーキットコンディションにおいてもタイヤが空転するなどの気配は一切なく、安心感のある走りを見せてくれました。
それでもコーナリング時には約60〜80km/h、ストレートでは約150〜170km/hほど出せている状況でしたので、公道走行時でのスピード感を考えると間違いなくツーリング時に突然雨に降られたりしたとしても安心して走行できるといえます。
とくに可変バルブタイミング機構BMW ShiftCamをしているエンジンはサーキットの速度域でバルブ開いた瞬間に聞こえる、4気筒の高回転域のエンジン音はなかなか公道走行時には体感できないほど官能的でした。走りの”M”はサーキットでこそ、その真価を発揮することでしょう!!
雨のサーキットで一番安心感があったのがM 1000 XR!?
先行していた”M”シリーズを堪能した後、今回の真打ちであるM 1000 XRでコースイン!! 足つきこそ少し気を使う部分はありましたが、走り出してしまうと流石の”M”のネーミングを与えられているモデルでした。大柄な見た目とは裏腹にサーキットで走行していた際の軽快さにまず驚きます。それもそのはず、最高出力201馬力を12,750rpmで発生するエンジンはツアラーモデルとは思えないスペックです。
その大柄な車格も、もちろん意味があります。じつはサーキット内で一番恐怖感なく安心してアクセルを開けられたのが今回のM 1000 XRでした。その理由の1つとして一番感じている事は「乗車時に体に当たる風の抵抗をほぼ感じられない点」でした。エンジンスペックだけ見るとリッタークラスのスーパースポーツに匹敵するスペックですが、あくまでも「スポーツツアラー」モデルです。
しっかり長距離ツーリング時に疲労の原因となるこの点を考慮されて作り込まれていました。それに加えて”M”シリーズの特徴である空力性能を考慮した専用設計パーツなども装着されています。車載カメラの素材をチェックした所、今回のコンディションで3台中一番スピードが出せていたのがM 1000 XRでした笑。
長距離ツーリング楽々で日々の刺激もという欲張りな人にピッタリ!
今回のM 1000 XRでサーキットでの走りのポテンシャルもしっかりチェックした所で、どのような人にオススメできるのかなと考えてみました。
ハイスペックスポーツツアラーという立ち位置でサーキット走行はもちろん、日々のツーリング、そして長距離ツーリング時は快適に走行できるという点において、長距離ツーリングから日々のツーリングには刺激がほしい欲張りな人にピッタリなモデルになっていると感じました!
ドライコンディションで試乗できなかった事が本当に残念ですがタイミングがあればまたじっくり試乗したいなと思います!
試乗会時にピットに格納されていたMシリーズ。これだけで総額いくらだろうとついつい考えてしまうミーハーな一般的でした笑。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(Matt RiderJapan)
こんにちは! マットです!! 三重県にある頭之宮四方神社(こうべのみやよもうじんじゃ)は、全国的にも珍しいヘルメットの御祈祷を受けられる場所です。先日訪れてきたので、その模様とともに、神社の魅力をレポ[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 愛車のNinja ZX-25Rにつけて効果を実感できたパーツを紹介。いずれもパフォーマンスアップするものばかりだ。 コスパ◎乗り味が劇的に変化するYSSサスペンション! […]
1分でわかる記事ダイジェスト 僕の愛車であるカワサキNinja ZX-25Rカスタムのパーツを紹介。購入から約4年が経過したが、パーツ代のみで140万を超えていた。カワサキNinja ZX-25Rのオ[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 年に一度の一大イベント「BMW MOTORRAD DAYS JAPAN」 全国のBMWオーナーが集う最大のお祭り「BMW MOTORRAD DAYS JAPAN2024」[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ミシュラン製スポーツツーリング向けタイヤ「ロード6」。その、走行距離が約1万キロになったので、そのインプレッションをする。YouTube動画内では、メーカーの方にインタビ[…]
最新の関連記事(試乗インプレッション/テスト)
“クラシック”シリーズ初の2気筒モデル ミドルクラスでグローバルな存在感を増しているロイヤルエンフィールドは、空冷350cc単気筒シリーズと空冷650cc 2気筒シリーズを多数展開。これに水冷450c[…]
今回のツーリングで3337.2kmを走ったトレーサー9 GT+Y-AMT ①ACC&Y-AMTの組み合わせは高速移動が圧倒的にラクチン! 今回のインプレッションでは首都圏から北海道まで高速道路を使って[…]
“快適”と“スポーツ”を電サスで無理なく両立!! 超絶的な防風性にAT機構のDCT、グリップヒーターやコンフォートシートなどの快適装備。長距離を走るツアラーとして“疲れにくさ”にトコトンこだわったNT[…]
ピカイチの快適性を誇り、タンデムユースも無理ナシ ようやく全日本JーGP3の開幕戦が近づいてきて(記事制作時)、最近はバイクに乗るトレーニングもスタート。 筋力が増えたことで、これまで苦手だった車種で[…]
乗ったのはサーキット、でもストリートの皆さんにこそ魅力を届けたい! 今春の大阪モーターサイクルショーで世界初公開されたCB1000Fコンセプト、その披露にともない、私、丸山浩はCBアンバサダーに任命さ[…]
最新の関連記事(BMWモトラッド)
20回目の節目となる「BMW MOTORRAD DAYS JAPAN 2025」 同イベントは2025年で記念すべき20回目の開催となる。2024年の開催では、2日間で延べ約6500人の参加があり、過[…]
2025年上半期の国内登録台数は3099台で販売新記録! 発表会の冒頭、BMW株式会社モトラッド・ジェネラルマネージャーの大隈 武氏が壇上に立ち、2025年上半期のビジネス概要/取り組みを発表した。 […]
姫川沿いダートからの北アルプス(飛騨山脈):大出(おいで)の吊橋で知られる大出公園へと姫川本流沿いのダートが続いている。田畑の遥か向こうには北アルプスの山並みが横たわっていた。 どこを見ても絶景の白馬[…]
最新ボクサーのパワフルな走り 2023年のR1300GSに続き、R1300RT/R1300R/R1300RSもついに最新ボクサーを搭載。今回ドイツで行われた試乗会ではRTとRに試乗した。 RTはGS同[…]
本格派に大変身! これはガチンコのオフロードバイクだ 従来のアーバンG/Sは往年の雰囲気を楽しむ色合いが強く、オフ走行にはあまり向かなかったが、新しい「R12G/S」は、ホイールトラベル前210/後2[…]
人気記事ランキング(全体)
新たな時代の「角Z」:スタイルと操案の狭間で揺れたZ1-Rの人気 Z1からZ1000までリファインを重ねて完成度を高めた“丸Z”だが、1970年代後半にはスズキのGS750/1000のようなライバル車[…]
取り付けから録画までスマートすぎるドライブレコーダー ドライブレコーダーを取り付ける際、ネックになるのが電源確保のための配線作業だ。バイクへの取り付けともなると、専門知識や工具、あるいは高めの工賃が必[…]
2ストGPマシン開発を決断、その僅か9ヶ月後にプロトは走り出した! ホンダは1967年に50cc、125cc、250cc、350cc、そして500ccクラスの5クラスでメーカータイトル全制覇の後、FI[…]
3つの冷却プレートで最大-25℃を実現 2025年最新モデルの「ペルチェベスト」は、半導体冷却システムを採用し、背中に冷たい缶ジュースを当てたような感覚をわずか1秒で体感できる画期的なウェアです。小型[…]
フレームまで変わるモデルチェンジ、かつリヤキャリアを新装備してたったの+6600円 スズキは、グローバルで先行発表されていた新型「アドレス125」の国内導入を正式発表。基本スタイリングは継承しながら、[…]
最新の投稿記事(全体)
メーカー自体が存在しない絶版車のメンテやレストアは難しい 日本のバイクメーカーは今でこそ4社に集約されていますが、1950年代には大小含めて数十社のメーカーが林立していました。第二次世界大戦で疲弊した[…]
国内規制に合わせてエンジンを再設計 ホンダのCB750フォア(1969年)の発売と前後して、大型バイクの事故の増加や暴走族が社会問題化し、国内では750ccを超える排気量のバイクを販売しない自主規制が[…]
ホンダ「CB1000F SE コンセプト」が鈴鹿8耐で世界初公開! 8月1日より予選が始まった“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプト[…]
最小限のカスタムでクルーザーをアドベンチャーマシン化 1200ccという大排気量の水平対向エンジンを心臓部に持つBMWのヘリテイジモデル、R12シリーズ。その新しいバリエーションとして2025年5月に[…]
キャッチニッパー :作業後のゴミが減り掃除が楽になる、切れ端を飛ばさないキャッチ機能付き 配線や結束バンドを切断した際に切れ端が飛び散るのは仕方がないというのが一般的な常識に対して、一方の刃にプレート[…]