
ヤマハは、前2輪/後1輪のリーニングマルチホイールスクーター「トリシティ125」「トリシティ155」をマイナーチェンジし、2026年モデルとして発表した。前回のモデルチェンジでアッカーマンジオメトリが与えられ、より自然なハンドリングを獲得している。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新!
リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種/軽二輪スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」「トリシティ155」がマイナーチェンジ。最新YZF-R25/R3を思わせるヘッドライトまわりなどを中心にボディデザインを一新したほか、“つながる”4.2インチTFTディスプレイを獲得した。
2023年のモデルチェンジでは、3つの車輪がバンク角に合わせて同心円を描きながら滑らかな旋回を可能とする「LMWアッカーマン・ジオメトリ」や新フレーム、ロングホイールベース化など車体が一新され、スマートフォンと連携可能なLCDメーターを手に入れていたが、新たにナビ画面表示も可能なTFTディスプレイを採用したことで利便性と商品性を高めている。
ユーザーはヤマハの「Y-Connect」アプリをスマートフォンにダウンロードし、Bluetoothで車体と接続することでターンバイターンナビゲーションやメール、着信の表示が可能。通話(別途ヘッドセットが必要)もできる。
ターンバイターンナビゲーションを表示可能なTFTディスプレイ。アプリのナビ機能はGoogle社提供だ。左ハンドルのスイッチ操作で表示項目の切り替えもでき、は「機能中心に表示するモード」と「回転数に応じてファンクションバーが波打つ情緒的なモード」の2パターンから選べる。
これに合わせて外装デザインも一新され、遠目に見れば二ツ目、近寄ると四ツ目に見える上下2段×左右1対のLEDポジションライトや、中央に配置されたスタック型LEDヘッドライトを新採用。従来のY字型イメージを継承しながら、さらにヤマハのモーターサイクルに馴染んでいるライダーにも親和性を感じさせる顔立ちになった。また、LEDテールライトや埋め込み式LEDウインカーも四輪の高級車のような造形になり、より所有感を満たす後姿に。
ボディワークでは、より短いフロントノーズやコンパクト化されたテールまわり、またリヤホイールまわりには四輪SUVを思わせるホイールアーチ状の意匠が与えられている。
これまで同様に前後輪の適切な制動力配分を可能としたユニファイドブレーキ(UBS)+ABSやスマートキーを採用するほか、ブルーコアエンジンは最新規制に準拠。新型マフラーや油圧式カムチェーンテンショナー、発電とエンジン始動をひとつのモーターで兼任するスマートモータージェネレーターシステム、ストップ&スタートシステム(いわゆるアイドリングストップ)を新採用する。
このほかLED照明を装備したシート下トランクをトリシティ125にも採用(トリシティ155には既存装備)し、USBタイプC電源ソケット、ブラックスモークタイプのスクリーンを新採用。トリシティ155のみ、エマージェンシーストップシグナル(ESS)とトラクションコントロールシステム(TCS)を新たに搭載した。
USB-C充電ソケットを新採用。
カラーバリエーションは刷新され、全3色ラインナップだ。
YAMAHA TRICITY125 ABS / 155 ABS[2026 model]
YAMAHA TRICITY125 ABS[2026 model]マットグレーメタリック3
YAMAHA TRICITY125 ABS[2026 model]ホワイトメタリック6
YAMAHA TRICITY125 ABS[2026 model]マットライトグリーニッシュグレーメタリック1
YAMAHA TRICITY155 ABS[2026 model]マットグレーメタリック3
YAMAHA TRICITY155 ABS[2026 model]ホワイトメタリック6
YAMAHA TRICITY155 ABS[2026 model]マットライトグリーニッシュグレーメタリック1
車名 | TRICITY125 ABS | TRICITY155 ABS |
認定型式/原動機打刻型式 | 8BJ-SEL4J/E35DE | 8BK-SGA9J/G3X4E |
全長×全幅×全高 | 1995×750mm×1215mm | ← |
軸距 | 1410mm | ← |
最低地上高 | 165mm | ← |
シート高 | 770mm | ← |
キャスター/トレール | 20°00′/68mm | ← |
装備重量 | 173kg | ← |
エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ | ← |
総排気量 | 124cc | 155cc |
内径×行程 | 52.0×58.7mm | 58.0×58.7mm |
圧縮比 | 11.2:1 | 11.6:1 |
最高出力 | 12ps/8000rpm | 15ps/8000rpm |
最大トルク | 1.1kg-m/6000rpm | 1.4kg-m/6500rpm |
始動方式 | セルフスターター | ← |
変速機 | Vベルト式無段変速オートマチック | ← |
燃料タンク容量 | 7.2L(無鉛レギュラー) | ← |
WMTCモード燃費 | 45.4km/L(クラス1、1名乗車時) | 42.4km/L(クラス2、サブクラス2-2、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 90/80-14 | ← |
タイヤサイズ後 | 130/70-13 | ← |
ブレーキ前 | 油圧式ディスク | ← |
ブレーキ後 | 油圧式ディスク | ← |
乗車定員 | 2名 | ← |
価格 | 57万2000円 | 61万6000円 |
車体色 | 灰、白、薄緑 | ← |
発売日 | 2025年9月25日 | ← |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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