ヤングマシンスクープがもっか大好評のホンダ新型CB400。以前からお届けしている情報を元に、バイク開発のプロの考察や助言を受けて具体的な姿を予想する「プロ予想」をお届け。第2回目はエンジン&車体編だ!
●CG製作:SRD(不許複製/All rights reserved)
エンジンもシャーシも一気に時代が進む
第1回の記事では、新型CB400がトータルバランス路線を取り、77psを発揮するカワサキZX-4Rのような高性能路線には踏み込まない…という情報に対し、プロは「バランス重視のコンセプトとすることでカワサキの土俵に乗らずに勝負できるし、高出力/高回転指向としないことでコストも有利」と指摘した。
しかし、バランス重視路線で勝負するとは言いつつも、ホンダでも競合車のスペックはチェックするし、ユーザーも旧CB400の56ps超えは当然ながら期待する。その落とし所としてプロは「70psは出してくるはず」と予測する。
予測①エンジン「バランス重視でも70psは堅い」
「旧CB400があの値段で高回転まで回せるエンジンを積めたのは、いいモノを最初に作り、それを30年も作り続けたから。長期間、多く作ればコストは下がる」とプロ。新設計エンジンの新型は高コストになるため、馬力を追求しないと予想されるが「それでも70psは出すだろう」とプロは予測する。バランス重視なら最強スペックにこだわる必要はないのだ。
それでいて公道でカワサキに負けない手法として「軽量化」に力を注ぎたいとプロは言う。高い素材を使わなくても、考え方(=設計)次第で車重は軽くできる。つまり不要なパーツや補強を用いず、設計段階から重量と剛性のバランスをて突き詰めておくということだ。
たとえばスチールフレームでも、ダウンチューブがないダイヤモンドフレームなら軽量に作れる。旧型は“ゆりかご状”のダブルクレードルフレームで、これはゆったりした操縦性が魅力。一方のダイヤモンドは、クランクケースをダウンチューブ代わりに使う剛性感やダイレクトな操縦性が特徴だ。
予測②シャーシ「ダイヤモンドフレームで完全刷新」
現在は軽い上、解析技術の進歩で細かな剛性コントロールも可能となった鋼管ダイヤモンドフレームが主流。並行開発中のフルカウル版と車体は共用と思われることもあり、新型CB400もダイヤモンドフレームと予想する。「エンジンマウント位置やヘッドパイプの支持方法、パイプワークが設計のキモ」とプロ。操縦性はダイレクトな方向となるが、長めの軸間距離で安定感を出すなど、ディメンションでも味付けは可能だ。
CBにはダブルクレードルの方が適しているという見方もできるが、軽さのメリットを取って今ならダイヤモンドを選ぶハズ。まずは軽量化を優先したうえで、ホイールベースやキャスター角といった車体ディメンションでも穏やかな味付けに近づけることは十分に可能だ。
足まわりに関しても当然、最新版になると予想。リヤ2本ショックはモノサスとなり、ラジアルマウントキャリパーが導入されるだろう。さらにノークラッチでも走行可能な最新メカ=Eクラッチ仕様もあると予想される(続く)
新型CB400「その他の部分」はこうなる!!
予測③Fフォーク&ブレーキ「倒立&ラジアル化は必然」
しなやかで穏やかな乗り味に仕立てやすいのは正立フォーク。 CB400のキャラ的には従来型どおり正立の方が適していると考えら れるが、限界性能や見映えでは倒立フォークに軍配が上がる。先述のフルカウル版との共有化もふまえれば倒立化は手堅いところ? 倒立となればブレーキキャリパーはラジアルマウントとしてスポーティさも追求すると予想したい。
予測④リヤサスペンション「モノショック化も確実視」
“バイクらしいスタイル”のため、あえてリヤ2本サスを採用していた旧型。しかしスタイル以外にメリットは薄く、繰り返すようにフルカウル版との共用化もふまえれば1本サス化は間違いないと予想される。
予測⑤クラッチ「主力ホンダ車にEクラッチはマスト」
CB&CBR650Rに初採用されたEクラッチは、ノークラッチで走行でき、ひとたびクラッチレバーを握れば瞬時にマニュアル操作へ移行する最新機構。ホンダは今後のFUNモデルは基本的にEクラッチを導入する意向を示しており、新型CB400も搭載はテッパンだろう!
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | 新型小型二輪 [251〜400cc])
バランス重視キャラでコストと性能を両立か 「カワサキとの真っ向勝負は避けるとしても、出力的に70ps程度は出してくるだろう。フレームは軽量化のため、ダイヤモンド型を採用する可能性が高い」 ヤングマシン[…]
車検のある機種は熊本製作所で作る? 新開発の400cc4気筒エンジンを搭載し、CB400スーパーフォアの後継機として、開発中のホンダ新型CB400。WEBヤングマシンでの注目度もとても高く、2025年[…]
海外市場は“ゴヒャク”で攻める? ヤングマシンが絶賛スクープ中のホンダ新型CB400。搭載される400ccの4気筒エンジンは完全新開発になるとの情報で、電動化が注目されるこのご時勢に、内燃機関でも攻め[…]
迫力を感じさせるトランザルプ750 最初にお話をお聞きしたのはトランザルプ750のオーナーさん。まだ乗り始めて半年ほどとのことでしたが、オーナーさんの好みに合わせて綺麗にカスタムされていました。 オー[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
人気記事ランキング(全体)
日本で登場したときの想定価格は60万円台か カワサキはタイに続き北米でも「W230}を発表。空冷233cc単気筒エンジンはKLX230のものをベースとしているが、レトロモデルにふさわしいパワー特性と外[…]
1441cc、自然吸気のモンスターは北米で健在! かつてZZ-R1100とCBR1100XXの対決を軸に発展し、ハヤブサやニンジャZX-12Rの登場からのちにメガスポーツと呼ばれたカテゴリーがある。現[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
車検のある機種は熊本製作所で作る? 新開発の400cc4気筒エンジンを搭載し、CB400スーパーフォアの後継機として、開発中のホンダ新型CB400。WEBヤングマシンでの注目度もとても高く、2025年[…]
国内導入予定はないけれど……のZ125プロ カワサキは北米で2025年モデルを続けざまに発表している。ここで紹介するZ125プロは、金色に輝く倒立フロントフォークに加えて2025年モデルの濃緑にはゴー[…]
最新の投稿記事(全体)
エンジンもシャーシも一気に時代が進む 第1回の記事では、新型CB400がトータルバランス路線を取り、77psを発揮するカワサキZX-4Rのような高性能路線には踏み込まない…という情報に対し、プロは「バ[…]
2024 MotoGP日本グランプリが開幕(10/4) FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催する世界最高峰の二輪レース「2024 MotoGP™ 世界選手権シリーズ」の第16戦・日本グランプリ[…]
まるで極楽浄土に迷い込んだような景色 例年は、9月ごろが見頃の埼玉県日高市の巾着田の曼珠沙華。2024年は暑さが長引いたせいか、10月前半が見頃とのことで、さっそく、日高市に向けてツーリングに出かけた[…]
10/12(土)、鎌倉由比ヶ浜海岸に集合! 「地引き網」とは、大きな網で沿岸近くの魚群を囲み込み、網を引き寄せて魚を獲る昔ながらの漁法です。 江戸時代から続き、一時途絶えていた鎌倉の地引き網漁を復活さ[…]
ちょうどいい動力性能とチープさを感じない走り J-GP3クラスとしては2024年の今季3戦目となった全日本ロードレース選手権の筑波大会は、6月中旬に開催され、自己ベストラップタイムを更新して予選5位。[…]