
2024年のホンダで最大注目メカニズムと言えるEクラッチ。CB&CBR650Rに次ぐ搭載第2弾はヨーロピアンツアラーのNT1100になりそうだ、という情報が入ってきた。え? そうなると、ああなってこうなるから…。ま、まさかの“Eクラポリス”が爆誕することになるのか?!
●CG製作:鰭崎真司(不許複製/All rights reserved)
Eクラ第2弾はヨーロピアンツアラーのNT1100か
マニュアルクラッチと自動クラッチが同居したホンダの新技術・Eクラッチ。これを最初に搭載したCBR&CB650Rはその性能を遺憾なく発揮し、各方面から絶賛されているのはご存じのとおり。そのEクラッチの次なる展開を大予想だ。
情報によると、Eクラッチの搭載第2弾はNT1100の2025年式となる模様。おそらく最初のお披露目はEICMAなど今秋の海外ショーとなり、追って国内でも発売されると予想している。現在、日本で市販されているNT1100はDCT仕様のみで(海外版はMT仕様もあり)、共存については現時点では不明だが、おそらくEクラッチに一本化されると思われる。
NT1100はそのスタイルからどっしり系ツアラーに見られがちだが、前後17インチの軽快なハンドリングが自慢で、オンロードではフレームやエンジンを共用するアフリカツインよりかなり高いアベレージスピードを保てるなど、運動性能もなかなかのもの。これにEクラッチが加わればその魅力も高まるはずだ。
Eクラ+NT1100=次期白バイ?!
と、ここでヤングマシンはピンときた。このEクラッチを装備したNT1100が次期白バイに選ばれるのではないだろうか?現行の白バイベースであるCB1300はファイナルの噂が根強く、後継機種の導入はマスト。NTは車格や性格的に白バイにピッタリなものの、日本仕様はDCT車しかなく、これを白バイ化するのは正直疑問があったのだ。
しかし、これがEクラッチなら話が変わってくる。クラッチレバーのないDCTでは白バイ隊員の神クラッチワークが活かせないが、通常のMT車としても扱えるEクラッチならその心配は皆無。それでいてクラッチ操作が煩わしい場面ではバイク任せのライディングで疲労も軽減できるなど、まさにEことづくめなのだ。
また、NTは車重248kgと、白バイベースのCB1300SBより24kgも軽い。取り締まりなど咄嗟の動きにも対応しやすくなるなど車種変更のメリットは計り知れない。2025年にはいよいよ最強の新型白バイが登場することになるかも?!
【BASE|HONDA NT1100】アフリカツイン譲りのユニカムSOHC1082cc並列2気筒とフレームをベースに2022年デビュー。足まわりは前後17インチでオンロードに特化。防風性に優れたカウルも装備する。
NT1100主要諸元■全長2240 全幅885 全高1360-1525 軸距1535 シート高820(各mm) 車重248kg(装備) ■水冷4スト並列2気筒SOHC4バルブ 1082cc 102ps(75kW)/7500rpm 10.6kg-m(104Nm)/6250rpm 変速機形式6段リターン 燃料タンク容量20ℓ ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ■価格169万4000円
【CB1300Pより断然軽快なはず】最高出力こそCB1300の113ps→102psに下がるが、軽快な並列2気筒と軽い車重で、市街地の機動力はむしろ高まりそうだ…。
【CB1300Pも現行車でファイナルか?!】現行白バイの主力であるCB1300P。警察庁が’24年度に国費調達した白バイ170台はすべてホンダが納入している。だがベース車両のCB1300シリーズは環境規制への対応を繰り返してきたものの、次期規制には対応せず殿堂入りと噂されている。
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