
ヤマハはインドで、人気の150ccクラス・レトロ系クロスオーバー「FZ-X」の新型モデルを投入発表した。2021年にデビューした初代からデザインを踏襲しつつ、トラクションコントロールシステムやLEDウインカーを新たに採用している。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
クロスオーバー系レトロがアップグレード!
インディアヤマハは、ブロックパターンタイヤを履いたネオレトロスタイルの「FZ-X」をマイナーチェンジして発表した。ロングストローク設定の空冷149ccエンジンにレトロな外観とタフなスクランブラー的装備を組み合わせたFZ-Xに、新たな魅力が加わることになる。
日本では並行輸入版が一部で入手可能だが、その乗り味は小排気量ながらホンダGB350やロイヤルエンフィールド・クラシック350に近い濃さを持っており、殿様乗りポジションでゆったり走れるキャラクターはかなり好ましい。
エンジンは空冷149ccの単気筒で、SOHC2バルブながらインドの排出ガス規制に適合するヤマハ独自の“ブルーコアエンジン”だ。ボア×ストローク57.3mm×57.9mmから発生する最高出力は12.4ps/7250rpmと控えめかもしれないが、1.4kg-m/5500rpmという低めの回転で発生する最大トルクは、扱いやすく力強い走りを実現する。
前後にディスク式を採用するブレーキにはボッシュのシングルチャンネルABS(フロントのみ作動)を装備し、厚みのある2段シートやブロックパターンタイヤ、フロントフォークブーツの存在が安心してどこまでも走れる快適性を約束。バイファンクショナルLEDヘッドライトにはDRLが備えられ、LEDテールランプと併せてレトロな外観にアクセントを与えている。
メーターは反転表示のLCDで視認性良好。エンジンガード的なデザインのアンダーカウルを備え、悪路でも安心だ。Yコネクトというスマートフォンアプリに接続することができ、スマホ画面には燃費やメンテナンス情報、最後に駐車した場所の情報、タコメーターなどを表示することができる。
新型となったFZ-Xは、新たにトラクションコントロールシステムとLEDウインカーを採用し、価格は13万5900ルピー(日本円換算約22万5000円)から。ちなみに従来は11万6800ルピーからだった。
“RIDE FREE”がコンセプト。どう乗っても、どこへ行ってもいい。そんなメッセージが込められている。
YAMAHA FZ-X[2023 India model]
YAMAHA FZ-X[2023 India model]Dark Matte Blue(13万6900ルピー)
YAMAHA FZ-X[2023 India model]Matte Copper(13万5900ルピー)
YAMAHA FZ-X[2023 India model]Matte Black(13万5900ルピー)
| 車名 | FZ-X |
| 全長×全幅×全高 | 2020×785×1150mm |
| 軸距 | 1330mm |
| シート高 | 810mm |
| 装備重量 | 139kg |
| エンジン型式 | 空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ |
| 総排気量 | 149cc |
| 内径×行程 | 57.3×57.9mm |
| 最高出力 | 12.4ps/7250rpm |
| 最大トルク | 1.4kg-m/5500rpm |
| 変速機 | 常時噛合式5段 |
| 燃料タンク容量 | 10L |
| タイヤサイズ前 | 100/80-17 |
| タイヤサイズ後 | 140/60R17 |
| ブレーキ前 | φ282mmディスク+ABS |
| ブレーキ後 | φ220mmディスク |
| 価格 | 13万5900ルピーから |
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
中型モーターサイクル市場をリードするロイヤルエンフィールド 世界最古のモーターサイクルブランドであるロイヤルエンフィールドは「Pure Ride, Pure Motorcycling」をコンセプトに掲[…]
ベネリ インペリアーレ400 概要 [◯] 微振動皆無の穏やかさ、旧車然とした操安性だ ホンダのGB350/Sやロイヤルエンフィールドのクラシック350らが直接のライバルとなる、ベネリのイン[…]
インドヤマハFZ-X 概要 インドヤマハFZ-X 試乗インプレッション:殿様乗りで周囲を睥睨! 名前はFZだけど、見た目はXSR系のネオクラシック。150ccという排気量以上に立派なボディに感じるのは[…]
約1万2000円~3万7000円で大変身! ホンダはインドで、ハイネスCB350/CB350RS(日本名GB350/GB350S)のニューカラーとグレード追加を発表した。 2020年秋に発表されたハイ[…]
艶消しグレーをベースにメッキパーツとエンブレム、専用ロゴを配置 かつてホンダの空冷DOHCレーサーが“ミッキーマウスエンジン”と呼ばれた縁なのか(たぶん違うけど)、ディズニーとホンダのコラボレーション[…]
最新の関連記事(新型ヘリテイジ/ネオクラシック)
ナンバー登録して公道を走れる2スト! 日本では20年以上前に絶滅してしまった公道用2ストローク車。それが令和の今でも新車で買える…と聞けば、ゾワゾワするマニアの方も多いのではないか。その名は「ランゲン[…]
CB復権! 新型CB1000F/CB1000F SE 名車CB1300シリーズの後を継ぐHonda CBの新しいフラッグシップモデル・CB1000Fシリーズがついに正式発表となりました! CBの持つ歴[…]
抜群に上手い半クラッチ制御、しかも再現性は完璧 正直言って驚いた。兄弟車であるレブル250で先行してデビューしていた250ccクラスのHonda E-Clutch仕様だが、10月に発売されたCL250[…]
フレディ・スペンサーが絶賛! 軽さと「フォーギビング」な安定性を評価 伝説のライダー、フレディ・スペンサーがHSR九州でCB1000Fをガチ走行し、そのインプレッションを語っている。スペンサーは、CB[…]
スポーティなライディングを気軽に楽しむ最初の1台に! 英国にルーツを持ち、現在はインドの二輪メーカーとして活動するロイヤルエンフィールド。このうちハンター350は、ブリットやメテオやクラシックといった[…]
最新の関連記事(新型軽二輪 [126〜250cc])
まさかのAMTをクラス初採用 BENDAやヒョースンなど海外メーカーがV型2気筒モデルを投入する一方、日本車ではホンダの単気筒・レブル250が孤高の地位を築く軽二輪(250cc)クルーザーカテゴリー。[…]
ナンバー登録して公道を走れる2スト! 日本では20年以上前に絶滅してしまった公道用2ストローク車。それが令和の今でも新車で買える…と聞けば、ゾワゾワするマニアの方も多いのではないか。その名は「ランゲン[…]
オンロードメインで楽しむ扱いやすいツアラーモデル いい意味で、事前の想像とは大きく異なる乗り味だったのが、油冷単気筒エンジンを搭載した軽二輪アドベンチャーのVストローム250SX。このルックスから、個[…]
低中回転域の力強さとよく動くサスペンションが楽しい! CRF250ラリーは、ダカールラリーのワークスマシンをデザインモチーフとした異色の軽二輪アドベンチャー。車体にボリュームがあり、車重も開発ベースと[…]
抜群に上手い半クラッチ制御、しかも再現性は完璧 正直言って驚いた。兄弟車であるレブル250で先行してデビューしていた250ccクラスのHonda E-Clutch仕様だが、10月に発売されたCL250[…]
人気記事ランキング(全体)
きっかけは編集部内でのたわいのない会話から 「ところで、バイクってパーキングメーターに停めていいの?」 「バイクが停まっているところは見たことがないなぁ。ってことはダメなんじゃない?」 私用はもちろん[…]
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
Nプロジェクトを彷彿とさせる魅力的なデザイン スクエアX125最大の魅力は、その名の通り「スクエア(四角)」を体現した、垂直の箱型ボディだ。空気抵抗を減らすカウルを持つことが主流の現代のスクーターデザ[…]
バニャイアにとって「新しいモノはいいモノ」じゃなかった MotoGPマシンがあまりにも速くなりすぎたこともあって、再来年にはレギュレーションが大きく改定されることになった。 エンジンは850ccに、空[…]
250cc水冷90°V型2気筒でDOHC8バルブが、たった2年でいとも容易くパワーアップ! ホンダが1982年5月、V型エンジン・レボリューションのVF750Fに次ぐ第2弾としてVT250Fをリリース[…]
最新の投稿記事(全体)
13台しか作られなかった964モデルのうちの1台 ポルシェのカスタムと聞いて、世代の違いで思い浮かべるファクトリーが変わってくるかと思います。ベテラン勢ならば、クレーマー、ルーフ、あるいはDPやアンデ[…]
悪質な交通違反の一つ、「無免許運転」 今回は無免許運転をして捕まってしまったときに、軽微な違反とはどのような違いがあるのか紹介していきます。 ■違反内容により異なる処理無免許運転の人が違反で捕まった場[…]
レプリカに手を出していなかったカワサキがワークスマシンZXR-7から製品化! 1988年、秋のIFMAケルンショーでカワサキのZXR750がセンセーショナルなデビューを飾った。 なぜ衝撃的だったかとい[…]
6/30:スズキの謎ティーザー、正体判明! スズキが公開した謎のティーザー、その正体が遂に判明したことを報じたのは6月30日のこと。ビリヤードの8番玉を写した予告画像は、やはりヤングマシンが以前からス[…]
RZ250の歴代モデル 1980 RZ250(4L3):白と黒の2色で登場 ’80年8月から日本での発売が始まった初代RZ250のカラーは、ニューヤマハブラックとニューパールホワイトの2色。発売前から[…]
- 1
- 2



























































