【その6】“CD化”がこんなにハマるとは……ッ!
ビジネスバイクの名車、CDシリーズのエッセンスをGB350に注入し、ベンリィCD350に。またはベンリィCD350TかCD350Uでもよい。シングルエンジンだけど。いや、なぜこれをやろうと思ったのだCG担当よ……。
だがしかし、シングルシート化して大型キャリアを装着した姿が、これほど違和感なく収まるとは思ってもみなかった。実用性と武骨さの魅力が同居するこのマシン、なんならかつてのビジネスバイクのように出前機を搭載して岡持ちを吊り下げるとか、サイドキャリアを装着して畳を積むとか、リヤカーを引いてベニヤ板を運ぶとか、そんな昭和的なシーンを見てみたいものである。
そういえば1993年には、あのオサレなSRV250にも『配達仕様』と名付けられたSRV250Tなるものがラインナップされた。数十年の時を経て、ビジネスバイクカスタム(ビジネスバイクベースのカスタムではなくビジネスバイクにするカスタム)が流行するかもしれませんね。
実現可能性:意外にも、このタイプの実現は可能性が高そう。今が最終検討段階なら残ることを祈るのみッ!
シングルシート化に大型キャリア、そしてフォークブーツを装着。もちろんアップハンドルのままが似つかわしい。ちなみにキャリアのサイズ感は1968年発売のドリームCD250あたりがモチーフです。
1968年7月10日に18万7000円で発売されたホンダドリームCD250がコチラ。当時、「商用車の王様として長い間親しまれたドリームCIII72のスタイルを一新、さらに向上した 性能をもって登場した」と謳われた、大型商用車の決定版である。直立2気筒OHCエンジンを搭載し、「大型の荷台を装備、荷物が確実に安定します。またフロントフェンダーマッドガードによって ドロはねを防ぎ、雨天や悪路の走行もOK。その他フェンダー、シングルシート、フルチェンケースなど商用車にピッタリのフレーム構成です」とも。写真はパッセンジャーシートを装着した状態だ。
【その7】オイオイなんだよ、超カッコイイじゃん!
「GB」と名乗るからには、やっぱり昔のフォルムも忘れがたい。そこで往年のGBシリーズの外装を拝借してみた。あらま、精悍なカフェレーサースタイルが出来上がってしまった。これは思わず欲しくなる!
今作はGB250クラブマンのタンクとサイドカバーを核に、ショートメガホンマフラーやシングルシート、セパハン、リザーバータンク付きリヤサスペンションといった定番パーツによるカフェレーサー改。ほぼ直立したエンジンの造形が実にマッチしていて雰囲気サイコー!
GB250クラブマンには1983年12月発売の初期型から、1989年12月のスタイリング一新、1995年1月はフェンダーなどの外観変更と、2度のメジャーなデザイン変更が実施されている。今回のカスタムは最終型のカラーリングとタンク形状をピックアップしたものだ。
実現可能性:このままのスタイリングにはならないとしても、カフェレーサーをバリエーション展開から外すことは考えにくい。
ボディパーツはGB250クラブマンを基本としながら、ハンドル位置はより低く。小ぶりなヘッドライトに換装してカフェレーサースタイルが完成した。
【その8】1985年8月20日発売、GB500TTをリスペクト!
「GB」と名乗るからには……というわけでGB250クラブマン風を前回はお届けしたが、同じくGBでも燃料タンク形状など全てが異なるGB400TT/GB500TTの外装を載せてみるのもアリ!
ほぼ直立したエンジンの美しさとほどよいスカスカ感が、GB500TTの外装とカラーリングに絶妙なマッチングを見せた。GB250クラブマン風とは違ったクラシカル感が出ていて、どちらも甲乙つけがたい。
伝統的なスタイルのロードスポーツバイク「ホンダ・GB500/400ツーリストトロフィー、GB400ツーリストトロフィーMkII」は、GB250クラブマンが1983年に発売された後、1985年6月に発表。GB400TTは同年7月20日、GB400TT MkIIおよびGB500TTは8月20日に発売された。
400/500のGBシリーズは、1960年代に英国で活躍した単気筒レーサーのスタイルをモチーフとしており、シンプルかつトラディショナルなデザインと、オフロードレーサー・XR500をベースとしたSOHC4バルブのパワフルなエンジンを採用していたが、250に比べると不人気で、1987年にGB400TT特別仕様車を発売、さらに1988年にGB400TTの色変更が行われたのみで絶版となっている。GB500TTおよびカウル付きのMkIIは初期型のみ生産された。
実現可能性:上のその7と同様だが、カフェレーサースタイル実現の候補のひとつとして推したい。
外装をGB500TTから拝借。GB250クラブマン風とはまた違ったクラシカル感だ。ヘッドライトは純正に準じた大きさでメーターバイザーを装着している。フォークブーツは欠かせません。
【その9】GB250クラブマン風のバージョン違い
先走りカスタム提案その7でお届けしたGB250クラブマン風に、マフラーのみをアップタイプとしたのが今回のカスタム提案CGだ。
ベースとなったのは、最終型GB250クラブマンのタンクとサイドカバーを核に、シングルシート、セパハン、リザーバータンク付きリヤサスペンションといった定番パーツによるカフェレーサー改。これにマットブラック仕上げのアップマフラーを装着した。
改めて気付くのは、Y字7本スポークのキャストホイールもリムを強調するなどアクセントを加えると、ワイヤースポークホイールに近い見栄えになること。ベースモデルのGB350からはかなり違った雰囲気となったが、燃料タンクさえどうにかなれば実現はさほど難しくなさそうだ。
実現可能性:その7、その8と同様。しかし大径ホイールとカフェレーサースタイルは思った以上に合いますな。
先走りカスタム提案その7をベースに、マフラーだけをアップ管に変えたもの。水平基調もなかなかいい感じ!
【参考】その7でお届けしたGB250クラブマン風カスタム案。
【その10】ガッツリ改もばっちりハマる! カウル装備の“GB400TT MkII”スタイル
どうせやるなら、とことんイジって往年のGB400TT MkIIを上回る超本格的なカフェレーサー仕様にしてみたい! ロケットカウルとレーシーなライディングポジションがヤル気にさせる、こんなスタイルの実現も不可能ではなさそうだ。
GB400TT MkIIのタンク&外装の雰囲気を生かしつつ、ロケットカウルを今ドキの小ぶりなものに変更。マフラーやサスペンションまでがっつりカスタムしても御覧のようにバランスはよく、どんどん夢が広がっていく。ここまできたらFIやハイカムチューンなど、外から見えない部分にもこだわりたくなってくる!
ちなみにGB400TT MkIIはスポークホイールだが、キャストでもリムの色付けするなどの工夫で見栄えはだいぶトラディショナルに。タンクパッドは往年のゴム板スタイル。アップマフラーもよく似合う。大径ホイールと直立エンジンのバランスは、こんなスタイルになってもカッコイイ。
実現可能性:ハーフカウルもラインナップされる可能性は高そう。どんなスタイリングになる?
外装はもちろん、マフラーやサスペンションまでカスタム。モチーフとしたGB400TT MkIIを上回るスタイリッシュさを実現できそうだ。
ホンダ「GB400ツーリストトロフィーMk2」は1985年8月20日発売。当時価格は46万9000円だった。エンジンは空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブで、最高出力は34ps/7500rpm。
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