ヤマハは欧州で、MT-07系の並列2気筒エンジンを搭載するアドベンチャーモデル「テネレ700」および「テネレ700ラリーエディション」をマイナーチェンジ。5インチTFTメーターにスマートフォン接続機能を与え、3モードABSなどを装備するほか、標準モデルをニューグラフィックとしている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
“ワールドレイド”スタイルの5インチTFTメーター採用
ヤマハは欧州で「テネレ700」「テネレ700ラリーエディション」の2023年モデルを発表した。ニューカラーの採用だけでなく、メーターなどがアップデートされており、コネクテッド機能も新搭載した。
テネレ700(Ténéré 700)シリーズは、2019年の発表から累計4万台が販売されたアドベンチャーモデル。MT-07やXSR700、YZF-R7らと同じ270度クランクの“クロスプレーン”並列2気筒エンジンを搭載し、本格ラリーマシンを思わせるオフロードテイスト満点の走りが持ち味だ。
2023年モデルでは、欧州のみラインナップされる23Lビッグタンク仕様「テネレ700ワールドレイド」と同スタイルの5インチTFTメーターを採用。新しいダッシュボードは2つの表示モードを備え、「エクスプローラー」モードではタコメーターをクローズアップ。「ストリート」モードではアナログスタイルで読み取りやすい従来通りの表示となる。
また、スマートフォン接続機能を新たに搭載。ヤマハが無料で提供するMyRideアプリを使用してBluetooth経由でリンクすると、スクリーン上で電話、メール、SMSなどの着信通知を確認したり、マシンのパラメーター(走行ルート、走行距離、加速度、最高速度、高度変化など)を監視したりできるようになる。
また、従来はON/OFFが可能だったABSは3モードに進化し、前後輪ON/後輪OFF/前後輪OFFが選択できるようになった。公道走行時は前後輪ONが必須だが、後輪OFFはグリップが安定しない中程度までのオフロード走行に、そして前後輪OFFはより厳しいオフロード走行に適している。
このほか、フロントブレーキレバーは耐久性を高める新設計に。USBソケット(従来は12Vアクセサリーソケット)、LEDウインカーを新たに採用した。また、オプションのクイックシフター(詳細は触れられていないが、R7の例からアップのみと思われる)に対応するワイヤリングもあらかじめ備えたとしている。
日本で販売されていないラリーエディションは、ラリーシート、タンクグリップパッド、オフロード向けハンドルグリップを装備するほか、アクラポヴィッチ製スリップオンマフラーにより、軽量化と豊かなサウンドを実現した。スキッドプレート、ラジエターガード、チェーンガードと、マシンプロテクションも万全のリアル志向アドベンチャーモデルに仕上げられた1台だ。
YAMAHA Ténéré 700 / Rally Edition[2023 EU model]
主要諸元■全長2370 全幅905 全高1455 軸距1595 最低地上高240 シート高875(各mm) 車重204kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 689cc 73.4ps/8750rpm 6.8kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量16L■タイヤサイズF=90/90-21 R=150/70R18 ●価格未発表 ※諸元は欧州仕様
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