新型ヤマハYZF-R7 vsライバル徹底比較#1 スタイリング/エンジン&シャーシ編〈RS660/CBR650R/ニンジャ650〉

新型ヤマハYZF-R7 vsライバル徹底比較

’22年2月、いよいよ発売されたヤマハ入魂の新生「YZF-R7」。MT-07をベースとしたミドルクラスの並列2気筒フルカウルスーパースポーツは、普通二輪免許クラスからのステップアップに最適というだけでなく、かつてレーサーレプリカに熱狂した世代に刺さるモデルとしても注目を集めている。本特集では、同じ排気量帯に属するライバルメーカーのフルカウルスポーツモデル×3台(アプリリアRS660/ホンダCBR650R/カワサキ ニンジャ650)を連れ出して、それぞれの車種が持つ特徴やYZF-R7との違いについて徹底検証&極寒のストリートテストを敢行した。まずはスペック比較として、スタイリング/エンジン/シャーシを見比べよう。


●まとめ:ヤングマシン編集部(田宮徹) ●写真:長谷川徹 真弓悟史 ●外部リンク:ヤマハ アプリリア ホンダ カワサキ

スタイリング

’22 ヤマハYZF-R7

【’22 YAMAHA YZF-R7/WORLD GP 60th ANNIVERSARY■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 689cc 73ps/8750rpm 6.8kg-m/6500rpm ■188kg シート高835mm 13L ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ■クイックシフター(アップ/オプション) ●色:ディープパープリッシュブルーメタリックC ヤマハブラック/シルキーホワイト ●価格:99万9000円/105万4900円 ●発売日:’22年2月14日/3月14日 ※写真はSTD

エンジンとメインフレームとスイングアームはMT-07用がベース。フロントフォークはブラケット形状などを最適化しつつ倒立化され、スイングアームピボット部の剛性も強化されている。

’22 アプリリアRS660

【’22 APRILIA RS660】■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 659cc 101ps/10500rpm 6.83kg-m/8500rpm ■車重183kg シート高820mm 15L ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ■クイックシフター(アップ&ダウン)/ブルートゥース(オプション) ●色:アシッドゴールド ラバレッド エイペックスブラック ●価格:145万2000円

今回揃えた4機種のうち、唯一アルミ製メインフレームを採用。スイングアームも高剛性なアルミ製を使う。なお、試乗車はアクラポヴィッチ製マフラーなどのオプションパーツが装着された状態だ。

’21 ホンダCBR650R

【’21 HONDA CBR650R】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 648cc 95ps/12000rpm 6.5kg-m/8500rpm ■206kg シート高810mm 15L ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●グランプリレッド マットパリスティックブラックメタリック ●価格:105万6000円~108万9000円

軽量でしなやかなスチール製フレームを採用。ハザードランプを高速点滅して急ブレーキを後続車に伝える、エマージェンシーストップシグナルを搭載する。ライト下部にツインラムエアダクトあり。

’22 カワサキ ニンジャ650

【’22 KAWASAKI Ninja 650 KRT EDITION■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 649cc 68ps/8000rpm 6.4kg-m/6700rpm ■194kg シート高790mm 15L ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ■ブルートゥース ●色:ライムグリーン×エボニー パールロボティックホワイト×メタリックカーボングレー ●価格:91万3000円

ニンジャシリーズに共通するアグレッシブなルックスと、ビギナーからベテランまで親しみやすいマシンキャラクターを融合。写真の車体色はKRTエディションと呼ばれるレプリカ色だ。

エンジン&シャーシ

YZF-R7

MT-07用の688cc並列2気筒270度クランクエンジンに、アシスト&スリッパークラッチの新採用と2次減速比のロング化を施したパワーユニット。モード切り替えはない。

倒立フロントフォークはフルアジャスタブルで、リヤモノショックはプリロードと伸側減衰力が調整可能。フロントブレーキは、ラジアルマウントキャリパーにブレンボ製ラジアルマスターの組み合わせだ。トラクションコントロールはなし。

RS660

270度クランクの659cc並列2気筒エンジンは、同社旗艦のRSV4シリーズに搭載されるV4エンジンの前側バンクを切り出すような考え方で設計され、ボアは81mmで共通だ。クイックシフター標準装備。

前後サスペンションともに、プリロードと伸側減衰力の調整が可能。フロントブレーキには、ブレンボ製のラジアルマウントキャリパーを採用する。

走行モードとして、公道用には日常向けの”コミュート”/スポーティーな”ダイナミック”/カスタマイズ用の”インディビジュアル”を用意。サーキットモードにも変更可能。

CBR650R

648cc水冷並列4気筒エンジンは、3000~8000rpmのレスポンスを重視しながら設計。アシスト&スリッパークラッチやオンオフ式のトラクションコントロールを装備。

フロントサスペンションは、右側に減衰機構とスプリング、左側にスプリングのみを装備したショーワ製のSFF-BPタイプ。調整機構はリヤのプリロードのみとなる。前ブレーキキャリパーはニッシン製ラジアルだ。

ニンジャ650

単体重量を15kgに抑えた高張力鋼管製トレリスフレームに、180度クランクの648cc水冷並列2気筒エンジンを搭載。アシスト&スリッパークラッチを搭載。

フロントフォークは正立式で、フロントブレーキキャリパーも片押し2ポットと非常にベーシック。サスペンションの調整はリヤのプリロードのみできる。スイングアームもスチール製で、単体重量4.8kgと軽い。

新型YZF-R7 vsライバル徹底比較、続いてはスペック比較・ライディングポジション&主要装備編をお届けする。


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