’22年2月、いよいよ発売されたヤマハ入魂の新生「YZF-R7」。MT-07をベースとしたミドルクラスの並列2気筒フルカウルスーパースポーツは、普通二輪免許クラスからのステップアップに最適というだけでなく、かつてレーサーレプリカに熱狂した世代に刺さるモデルとしても注目を集めている。本特集では、同じ排気量帯に属するライバルメーカーのフルカウルスポーツモデル×3台(アプリリアRS660/ホンダCBR650R/カワサキ ニンジャ650)を連れ出して、それぞれの車種が持つ特徴やYZF-R7との違いについて徹底検証&極寒のストリートテストを敢行した。まずはスペック比較として、スタイリング/エンジン/シャーシを見比べよう。
スタイリング
’22 ヤマハYZF-R7
エンジンとメインフレームとスイングアームはMT-07用がベース。フロントフォークはブラケット形状などを最適化しつつ倒立化され、スイングアームピボット部の剛性も強化されている。
’22 アプリリアRS660
’21 ホンダCBR650R
’22 カワサキ ニンジャ650
エンジン&シャーシ
YZF-R7
MT-07用の688cc並列2気筒270度クランクエンジンに、アシスト&スリッパークラッチの新採用と2次減速比のロング化を施したパワーユニット。モード切り替えはない。
倒立フロントフォークはフルアジャスタブルで、リヤモノショックはプリロードと伸側減衰力が調整可能。フロントブレーキは、ラジアルマウントキャリパーにブレンボ製ラジアルマスターの組み合わせだ。トラクションコントロールはなし。
RS660
270度クランクの659cc並列2気筒エンジンは、同社旗艦のRSV4シリーズに搭載されるV4エンジンの前側バンクを切り出すような考え方で設計され、ボアは81mmで共通だ。クイックシフター標準装備。
前後サスペンションともに、プリロードと伸側減衰力の調整が可能。フロントブレーキには、ブレンボ製のラジアルマウントキャリパーを採用する。
走行モードとして、公道用には日常向けの”コミュート”/スポーティーな”ダイナミック”/カスタマイズ用の”インディビジュアル”を用意。サーキットモードにも変更可能。
CBR650R
648cc水冷並列4気筒エンジンは、3000~8000rpmのレスポンスを重視しながら設計。アシスト&スリッパークラッチやオンオフ式のトラクションコントロールを装備。
フロントサスペンションは、右側に減衰機構とスプリング、左側にスプリングのみを装備したショーワ製のSFF-BPタイプ。調整機構はリヤのプリロードのみとなる。前ブレーキキャリパーはニッシン製ラジアルだ。
ニンジャ650
単体重量を15kgに抑えた高張力鋼管製トレリスフレームに、180度クランクの648cc水冷並列2気筒エンジンを搭載。アシスト&スリッパークラッチを搭載。
フロントフォークは正立式で、フロントブレーキキャリパーも片押し2ポットと非常にベーシック。サスペンションの調整はリヤのプリロードのみできる。スイングアームもスチール製で、単体重量4.8kgと軽い。
新型YZF-R7 vsライバル徹底比較、続いてはスペック比較・ライディングポジション&主要装備編をお届けする。
※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
関連記事
2022/02/18
動画はコチラ→「コイツ、峠で最高じゃね?」選手権・レッツ開催! 【YZF−R7 vs ライバル】丸山浩の比較インプレッション[…]
関連記事
2022/03/04
レースや排気量のカテゴリーを打破した、ヤマハオリジナルのスポーツバイクが誕生! レースや排気量のカテゴリーを打破した、ヤマハオリジナルのスポーツバイクが誕生! 昨今は、国産全メーカーが250ccクラス[…]
関連記事
2022/03/03
丸山浩インプレ:回るエンジンが快感を生む! ピカイチの旋回性も魅力的 ライディングポジションって、バイクの性格を形成する上でとても大事な要素だよなあ…。 公道でYZF-R7に試乗して、あらためてそんな[…]
関連記事
2022/02/28
ハードルは下がったが、ライディングポジションは本格SSそのもの ヤマハ期待の新星YZF‐R7は、ネイキッドモデルであるMT‐07のエンジン/メインフレーム/スイングアームといったコンポーネントを流用し[…]
関連記事
2022/02/28
ハードルは下がったが、ライディングポジションは本格SSそのもの ヤマハ期待の新星YZF‐R7は、ネイキッドモデルであるMT‐07のエンジン/メインフレーム/スイングアームといったコンポーネントを流用し[…]