サンデーメカニックの多くがリピーターとなって、ユーザーがその気持ち良い走りを体感しているエンジンオイル添加剤・スーパーゾイル。これまで使ってきたブランドオイルやメーカー純正オイルに添加することでも、より一層安心かつ気持ちが良い走りをゲットできるのが特徴だ。今回は、’71年生産・通称「かもめハンドル」シリーズのスーパーカブに、半合成オイルのセミシンセティックゾイルを処方してみた。
●外部リンク: パパコーポレーション
旧車ユーザーに好評かつ人気があるエンジンオイル
’19年東京モーターショー発表直後から話題を集め、待望の発売開始以来、すでにベストセラーの呼び声が高い原付二種クラスの人気モデル・ホンダCT125ハンターカブ。最近は新型スーパーカブやハンターカブ125を街中で見かけることが本当に多くなったが、同時に旧車スーパーカブを見かける機会も間違いなく増えている。
OHVエンジンを搭載し、’58年に登場した初期型スーパーカブC100(排気量は50cc)。技術的改良や予告なき仕様変更が繰り返され、’64年にはOHCエンジンを搭載したスーパーカブC65が先行登場。その2年後の’66年には、50ccの排気量を持つスーパーカブC50が登場した。オイルポンプを持たないOHV時代のC100と比べ、オイルポンプを標準装備したC50スーパーカブの耐久性は圧倒的。その後40数年に渡って作り続けられた、スーパーカブの代名詞となったのがC50系エンジンだった。
ホンダのモジュール思想はC50系エンジンから始まったことでも知られている、SS50やCL50にもC50系エンジンが搭載され、その後にモンキーやダックスの登場でレジャーバイクというカテゴリーを創造。また、お母さんの買い物バイクとして誕生したシャリィにもC50系エンジンが搭載された。
今回オイル交換を実践するスーパーカブは、通称「かもめハンドル」と呼ばれたスーパーカブ3代目のデラックスシリーズ(メタリックペイントを採用)。初期型C50K1は、かもめハンドルに行灯ランプと呼ばれるポジションランプを唯一同時搭載していた’71年モデル。しかもこのモデルはC50K1専用色のストラットブルーメタリック車だ。現オーナーさんによって大切に乗り続けられているC50K1だが、オイル交換には特に気を配っているそうだ。
1000km走行ごとにオイル交換しているそうだが、今回はスーパーゾイル成分が添加された「セミシンセティックゾイル10W40」を利用。ちなみに、旧車エンジンに対して浸透性の良い100%化学合成オイルを利用すると、ガスケットからオイル滲みが発生するケースがある。
そんな旧車ユーザーに好評かつ人気があるのが、セミシンセティック=半合成油(部分合成油)のエンジンオイルだ。粘度もオールシーズン通じてスーパーカブに最適な10W40。高回転域常用で気持ち良く走りたいのなら、このオイル粘度が最適だろう。
旧車エンジンと言えば、エンジン内摺動部の摩耗が気になるものだ。特に、カムシャフトとロッカーアームスリッパー面/ロッカーアームとロッカーシャフトの勘合部/クランクシャフトの各ベアリングなどなどがしっかり潤滑されていてこそ、エンジン本体の耐久性が高まるもの。そんな旧車エンジンにこそ利用したいのがスーパーゾイルだ。
これまで使い続けてきたブランドオイルがあるのなら、そのエンジンオイルに4サイクル用スーパーゾイル(10%添加のゴールドラベル)やスーパーゾイルエコ(5%添加)を混ぜて使うことで、より一層の安心感を得ることができる。湿式クラッチに対して滑りが発生するなど、ネガ要素がないのも大きな特徴である。
今回は、オイル交換と同時にドライブチェーンの洗浄とチェーンルーブの吹き付け、フロントフォークのボトムリンクにグリースアップを行なったが、メンテナンス後にその作動性の改善には目を見張るものがあった。特にドライブチェーンは、チェーンケース下側を取り外し、目視しながらチェーン洗浄(灯油&ブラシで)、その後にパーツクリーナーで油分を飛ばしエアーブロー。その後にスーパーゾイルチェーンルーブを内側からしっかり吹き付け、リアタイヤを手でグルグル回してチェーンに馴染ませた。さらにその後、不要なハミ出し分をウエスでしっかり拭き取り作業を終えたが、リアホイールの”スムーズな回転”は驚きそのものだった。
オイル交換など、定期的なルーティンメンテナンスを実践する時には、同時にいくつかのメンテナンスにもチャレンジしてみよう。この”ついで”が、DIYメンテナンスでは極めて重要なのだ。
エンジンオイルの交換作業
同時に行なったその他の作業
エアクリーナーエレメントの交換
フロントフォークのボトムリンクをグリスアップ
ドライブチェーン洗浄&チェーンルブをスプレー
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