
KTCの多種多様なハンドツールの中から、本記事では作業効率向上に役立つ工具を紹介しよう。特に注目したいのが、冒頭で紹介する、6.3sq.のラチェットハンドルに9.5sq.のソケットを取り付ける変換アダプタに早回し機能を追加した「BAE23」。20年近く前に発売された製品ながら、コンパクトな6.3sq.ラチェットハンドルの特性を生かした薄くコンパクトなデザインと、アダプタ単体でも早回しに使える機能性で、デキる名脇役として活躍してくれる。他に細かな作業がしやすい軽量小型の工具やちょっとしたアイデアツールもピックアップする。
●取材協力: 京都機械工具[KTC]
6.3sq.早回し変換アダプター:シブイチボディに9.5sq.の差し込み部を組み込み、狭い場所での早回し性能をアップ
6.3sq.のラチェットハンドルに9.5sq.のドライブを組み込むことで、一般的な9.5sq.ハンドルではあり得ない全長80mmを実現。右端の9.5sq.ビットと比較するとハンドルの小ささがいっそう明確になる。さらに首振りハンドルとすることで狭い場所で強みを発揮する。
(左から)【KTC 9.5sq.コンパクトフレックス ショートラチェットハンドル BRC3FS】●価格:7270円(税別小売参考価格・以下同) 【KTC 6.3sq.早回し変換アダプタ BAE23】●価格:880円 【KTC 6.3sq.フレックスショートラチェットハンドル BR2FS】●価格:6580円 [写真タップで拡大]
【アイデアと機能でグッドデザイン賞を受賞した花びらアダプタ】凹部と凸部が縦列になる一般的なソケットアダプタに対して、凹と凸を内と外にして全長を短縮し、早回し用リングも追加することで、2002年のグッドデザイン賞を受賞。9.5sq.凸側のソケットを磁石で保持するのも斬新。 [写真タップで拡大]
変換アダプタにより6.3sq.のラチェットハンドルで9.5sq.ソケットが回せる。指先で早回しできる分、普段は9.5sq.メインでも6.3sq.ハンドル+アダプタを選択するユーザーもいる。 [写真タップで拡大]
ラチェットアダプター:T形ハンドルの作業性が大幅に向上するデジラチェ用オプション部品
凸部と凹部がともに6.3sq.で中間部分にラチェット機能を組み込んだアダプター。本来はドライバタイプのデジラチェ専用のオプションだが、差込角6.3sq.のスライドヘッドとエクステンションバーの間にセットすればラチェット付きT形ハンドルとしても使える。
ラチェットスタッビドライバー:よく使うビットをグリップに挿入すれば車載工具としてのスペース効率もアップ
全長112mmの本体は一般的なスタッビドライバより長いが、20枚ギアのラチェット機構により作業スピードをアップできる。5本のビットが収納されたグリップは太めで滑りにくいので、きつく締まったビスにも力を加えやすく、車載工具としても魅力的。
ドライバー型ハンドル:ラチェットでもT形ハンドルでもないシンプルすぎるロングセラー
付加価値で勝負する工具が多い中、ドライバ機能だけに絞り込んだ作りが潔い9.5sq.ハンドル。半透明のスケルトングリップは昭和時代の工具のようなイメージだが、ソケットやビットを付ければドライバーのように早回しができ、安定した人気を誇っている。
板ラチェットドライバー:狭い場所ではL型より使い勝手の良い薄さが魅力
工具セット内の定番アイテムで、キャブのフロートチャンバーをエンジンに組んだまま外す時のように、高さに余裕のない場所で能力を発揮する板ラチェタイプのビット差し替え式ドライバ。ギア数は16歯だが付属ビット先端まで含めて27mmという薄さが強み。
プレセット型トルクレンチ:スパナとメガネとクローフット交換式ヘッドでトルク測定をスマートに
ソケットやエクステンションが使えるラチェットヘッドではなく、作業に応じてヘッド自体を付け替えて測定を行う新型トルクレンチ。ヘッドはスパナ/めがね/クローフットの3種類で、先端サイズによって有効長が変化してもトルク換算しなくてもいいように、エクステンション交換ヘッドが付属する。
エクステンション交換ヘッドの四角凸部の二辺は9×12mmと14×18mmがあり、それに対応したヘッドを使用する。TGW050103の測定範囲は10~50Nm、TGW100202は20~100Nm。 [写真タップで拡大]
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