●文:ウィズハーレー編集部(沼尾宏明) ●写真:栗田晃 ●取材協力:ハーレーダビッドソン沼津 ジープ沼津
人気のロングセラーモデルたちが、厳格化する環境規制などの影響を受けて姿を消していく昨今。幅広い層に愛され続けるハーレーダビッドソンの「スポーツスター」も、近い将来存在できなくなってしまうのではないか、[…]
羨ましすぎる、ステキな親子関係
「子供の頃、白バイに憧れたのがバイクに乗り始めたきっかけです。高校生でCBXを手に入れ、以来、70〜80年代の国産空冷直4バイクを乗り継いできました。古いアメ車も好きで、シボレーのマリブやノバワゴンなどに乗り、ドラッグレースにのめり込んだ時代もありました」
静岡県沼津市に住むNさんの人生は、少年時代から51歳の現在まで、常にバイク&クルマと共にあった。そんなNさんが初のハーレーを入手したのは’19年。なんと息子さんにプレゼントされたというから驚く。
きっかけは、息子さん用にジープ・レネゲイドを購入したことだった。「クルマは年齢や生活に応じて乗り換えていくもの。せめて初めて乗るクルマは、好きなものに乗せてあげたかったんです」とNさん。
なんとも羨ましい教育方針だが、息子さんもタダ者ではなかった。Nさんがクルマを購入したジープ沼津店に紹介され、同じALCグループのハーレーダビッドソン沼津に足を運んだところ、漆黒のファットボーイSにひと目惚れ。そこで息子さんが「ジープの恩返しをしたい」と、お父さんに購入してあげたという次第だ。
NさんはカワサキZ1300も所有するが、「今まで乗ってきたバイクと違い、ハーレーは飛ばさなくても楽しい。大排気量車らしいトルクが気持ちいいです。足着きも断然ラク」と話す。
「以前はほぼ遠出しなかったけど、ハーレーを入手してからは箱根や伊豆、富士山方面へと毎週のように出かけてます」
海沿いの道をただ流すこともある。音楽を聴きながら風景を満喫し、ただノンビリと。――Nさんは今までとひと味違うバイクの楽しみ方を発見したようだ。
さて、二人に負けじと奥様も傑物だ。クルマ愛好家で、Nさんと趣味が合いゴールイン。結婚23年目を迎えた。
息子さんにジープを購入した後、Nさんは自分用に軽自動車を買おうと思っていた。しかし奥様は「お父さんに小さいクルマは似合わない。クルマに妥協してほしくない」と反対。1年前にジープ・コンパスを購入したという経緯がある。世の男性にとって実にうらやましい間柄だ。
Nさんは「コンパスは小回りが利くのに疲れない。安全性が素晴らしく、高速道路も快適そのもの。トラブルもまったくありませんね」とお気に入りだ。
同じくジープ仲間である息子さんは、車高をアップしたレネゲイドで山野に踏み込み、趣味の釣りやアクアリウムを楽しんでいる。そんな彼は、来春から夢に向かって踏み出すことになった。
「4年前に就職したけど、本当にやりたい仕事ではありませんでした。来春から夢だった”は虫類”の研究家を目指して専門学校に通うことにしました」
Nさんは仕事が順調で、近頃は自宅の敷地にガレージを設置し、休日にはハーレーを眺めながらバー気分を味わっている。時にはカスタムパーツの自作までこなす。こうした父親の姿を見て、「休日にダラダラしているお父さんよりカッコイイ」と息子さん。これを聞き、Nさんがはにかんだ笑顔を見せる。そして、二人をほほえましく見守る奥様。実に息の合った、いい家族だ。
生活に合わせ、バイクとクルマを選んできたNさん家族。その3人にぴたりと寄り添うハーレーとジープ。家族と同様、今までもそしてこれからも、活力と癒しを与え、共に歩んでいくに違いない。
【ALC MOTORS GROUP】ジープのほか、多彩なブランドの輸入車ディーラーを展開するALCグループ。H-D沼津は、静岡県のH-D 正規代理店として最も古い歴史を持ち、高度な整備力や設備が魅力だ。メカニックの資格を持つスタッフも充実している。
※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
関連する記事
記録的に長引いた’20年の梅雨。予定を3度変更した週末日帰りツーリング 山梨の旧車ショップ「マイパフォーマンス」は、真冬以外の毎月1回はショップ主催のツーリングを行っている。普段から多くの[…]
このカスタム車のオーナーは女性。すでにショベルエンジンのカスタムも所有していることから、気軽に乗りやすいエボリューションエンジンを搭載したボバーを製作したいとの要望で、遠藤自動車サービス(群馬県太田市[…]
旧車カスタムハーレー仲間のキャンプツーリング 「今度仲間でキャンプツーリング行くんだけど、来ませんか?」そんな誘いを受けたのは、夏真っ盛りの8月初旬だった。連絡をくれたのは『ウィズハーレー』Vol.4[…]
数年前にアメリカで確立されたパフォーマンスバガースタイル 「ストリートグライド」のデビューは、ハーレーに新しいツーリングモデルの時代を開かせた画期的な出来事だった。 シンプルなシルエットゆえに、若い世[…]
グラビアアイドルでバイク好きの“あいかつん”こと国友愛佳ちゃん。ウィズハーレーYouTube動画チャンネルのレポーターとしてもお馴染みだが、今回は横浜のハーレーショップ「パインバレー」に突撃取材!! […]
最新の記事
- ホンダの新型車「CL250/CL500」はこうなる?! スクランブラーを思わせるレブルカスタム参上!【欧州】
- バイクの“味わい”見つけたり!! BMWの電動スクーターCE04 試乗インプレッション【電動モーターの鋭い加速が地面を蹴る】
- ’22最新ヘルメットカタログ〈フルフェイス編 #3〉F-17/エアロブレード6/X-803RS/RPHA 1N/レースRプロ etc.
- CT125ハンターカブとクロスカブ110は何が違う? 最新型スペック比較&ざっくりインプレ
- 【日本全国16ヶ所】ライダーなら一度は行きたい!全国オートバイ神社とは?
- 1
- 2