XTはアルミリムのワイヤースポークホイールを採用。標準装着タイヤのブリヂストン製バトラックスアドベンチャーA41は内部構造を専用設計。サスは前がフルアジャスタブル、後ろはプリロードと伸び側減衰力が調整可。
多機能メーターパネルの左側にはUSBソケットも。さまざまな選択操作のほとんどを2つのボタンに集約したのは素晴らしい。
写真は出荷状態でのシート高、つまり低い方で、850mmという数値から受ける印象ほど足着き性は悪くないと感じる。
XTと無印の違いは?
価格以上の充実装備
アルミキャストホイールを採用し、カラバリが3種類ともモノトーンとなる無印。車重が11kgも軽いのは魅力的だが、XTの装備の充実ぶりは8万8000円の差額以上といっていい。

【’20 SUZUKI V-STROM 1050】●価格:143万円
IMU装備で最新電制化
XTは5→6軸としたIMUによりモーショントラックブレーキシステムとコンビネーションブレーキをアップデートし、より安全に。

XTは各種装備も充実
レバー操作で11段階の高さ調整可能なスクリーン(無印は要工具で3段階)、20mm高くできるシート(無印はロー/ハイシートを用品設定)、アクセサリーバー、アンダーカバー、ナックルカバー、センタースタンド、専用ミラー、LEDウインカー、シート下のDCソケットなど、差額以上に充実している。

[△] 足着きがネックかも。次は電サスに期待!
ライバルであるホンダCRF1100Lアフリカツインよりもシートが40mm高く、足着きで好みが分かれそう。また、サスが柔らかいため、峠道ではリヤのプリロードを上げるとさらに高い旋回力が引き出せるかもしれない。
[こんな人におすすめ] ベテランほどこの素晴らしさが分かるはずだ
新機能追加で高額になる一方のライバルに対し、限られたコストの中で実直に熟成を重ねてきたという印象のVストローム。本当にいいエンジンに成長していた。オススメはもちろん、価格差以上に装備が充実しているXTの方だ。
●まとめ: 大屋雄一 ●写真:真弓悟史 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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